■取り組みの背景
現在、ドライバー不足や労働時間の規制による物流業界の2024年問題は、幹線物流やラストマイル物流を含めた陸上輸送に大きな影響を与え、連鎖的に海上輸送、航空輸送までをも含めてサプライチェーンに大きな影響を及ぼすと想定されています。
課題解決の一つとなり得る物流事業者間での共同配送や共同保管は、事業者個社のデータテーブルやデータ項目などが異なるため、異業者間でのシステム連携が容易ではありません。
SIPスマート物流サービスは、サプライチェーンの川上から川下まで統合した「物流・商流データ基盤」を構築するためにデータ項目や事業者間メッセージの標準化等の促進を行なっており、弊社においてもSmartBarcode®を標準ガイドラインに準拠させることで、シームレスなデータ連携を実現していきます。
■SIPスマート物流について
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)は、内閣府に設置された総合科学技術・イノベーション会議が司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野を超えたマネジメントにより、科学技術イノベーション実現のために創設した国家プロジェクトです。
スマート物流サービスでは、サプライチェーン全体の最適化を図り、「サスティナブルな物流・商流」「廃棄ロス削減」「フィジカルインターネット」「省力化・省人化」「商品の安全・安心の提供」といった新たな価値の具現化を目指しています。
■SmartBarcode®ついて
サプライチェーンが変革を求められている現代において、製造/流通業は消費者に安心を提供し、物流業はドライバーの稼働軽減のために異なる事業者間での共同配送を実現しようとしています。
SmartBarcode®は、すべてのバーコードをスマート化し、バーコードを「モノのパスポート」としてスマホからトレース可能にするソリューションとして2020年にサービスを開始しました。
製造、流通、物流事業者などが、独自のサプライチェーンや物流網を自由にデザインして、異なる事業者ごとの役務に応じて必要な情報を記録できるスマホアプリをノーコードで構築できるSaaSプラットフォームと、多種多様なバーコードをスマホアプリで読み取り、トラッキングと情報入力を行いながら互いに情報を共有できるシンプルなソリューションです。
■物流情報標準ガイドラインへの準拠イメージについて
SmartBarcode®でバーコードを読み取った後に、任意に設定できる情報入力項目のデータ項目名や値をSIP標準データ項目に合わせて格納すると同時に、新たなメッセージ基盤を通じてSIP標準メッセージによる事業者間での情報共有を自動化していきます。
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■期待される効果
1.業種ごとのサプライチェーン特徴を反映したトレースアプリを構築することで、共同運送、共同保管、検品レス、バース予約など広い範囲でのデータ連携や情報共有化を実現
2.運送計画、運送依頼、配車計画、着荷予定、配達指定、集荷、荷渡、受領などの情報が受託者(荷主)、運送会社、荷受人間で通知されることでリアルタイムな情報共有が可能となる
■物流情報標準ガイドラインWEBサイト
■LOZIについて
2018年11月設立。
「サプライチェーンをつなぐ製品パスポート」をコンセプトに、すべてのバーコードをトレース可能な状態にし、スマートフォンで読み取ることでサプライチェーンを構成している事業者、拠点、役務ごとにさまざまな情報をバーコードに記録できるSmartBarcode®を展開している。
WEBサイト:https://lozi.jp