三菱パワー 先進的クリーンエネルギー貯蔵事業の水素ハブにエマソンのソフトウェアと技術を採用

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2022年発表されたニュースを日本語でご紹介します。

2022年7月12日 – 米国、ピッツバーグ 
三菱パワーアメリカは、世界最大のグリーン水素製造貯蔵施設の自動化のため、ソフトウェアとエンジニアリングの世界的リーダーであるエマソン(NYSE: EMR)を採用しました。業界最先端の水素ハブは、グリーン水素を製造し、長期にわたり貯蔵することで再生可能エネルギーの統合を支援します。三菱パワーは、エマソンの水素製造における実績とオートメーションソフトウェアの専門知識を活用し、施設のライフサイクルにわたり安全性を高め、コストを削減し、メンテナンスを簡素化します。

冬と春に生成される再生可能エネルギーは余剰になる場合が多くありますが、夏季のピーク時の使用に備えてそのままの状態で貯蔵することは難しくコストがかかるため、結果的に無駄になってしまいます。ACES (Advanced Clean Energy Storage) ハブでは、再生可能電力を使用して電解槽に電力を供給してグリーン水素を製造します。製造された水素は、水素燃焼タービンからクリーン電力を生成する必要があるときに送り出すことができるよう地下の岩塩層内の空洞に貯蔵されます。これにより、持続可能な電力供給源からの送電網が安定するため、アメリカ西部の脱炭素化に向けて新たな方法が確立されます。

「ゼロカーボンで発電、貯蔵、送電することは、世界の持続可能な発電ニーズを満たすために欠かせません。エマソンの水素に関する専門知識とデジタルアーキテクチャ設計は、プロジェクトの開始にかかる時間を短縮すると同時に、再生可能エネルギーの製造と貯蔵に関する私たちのゴールを達成するために安全で信頼でき、容易に拡張可能な送電システムを開発することにも一役買うでしょう」三菱パワーアメリカ 水素インフラストラクチャ部門シニア・バイス・プレジデント兼 ACES 総裁の Michael Ducker 氏は語りました。

 

ACESハブは、220 メガワット(MW)の電解槽を介して再生可能エネルギーを変換し、1 日に最大 100 トンのグリーン水素を製造します。同施設では、300 ギガワット時(GWh)のエネルギーを 2 つの岩塩層内の空洞に貯蔵します。これに対し、アメリカ全土でリチウムイオンバッテリーに電力を貯蔵する能力は、わずか 2-GWh に過ぎません。ACESハブには、最大で 100 の岩塩層内空洞用を収めるスペースがあります。
この初の試みとなる統合施設は、840-MW Intermountain Power Project(更新 IPP)のピークシーズンおよび通年使用に備えて短期的および長期的な水素貯蔵を実現します。更新 IPPは、プロジェクト開始時に三菱パワー M501JAC ガスタービンで 30% (vol) の水素燃料を使用し、2045 年までに 100% (vol) の水素燃料へと移行する予定です。エマソンと三菱パワーは、プラントの発電能力を最適化し、信頼性を向上して、よりクリーンで信頼性の高い発電を実現するために、更新 IPPプロジェクト向けのデジタルソリューションを共同開発しています。

「配電において最も複雑な問題の 1 つは、電力需要と供給の変動を適切に管理し、送電網にかかる負荷を低減することです」と、エマソン電力・水事業部社長の Bob Yeager は説明しました。「三菱パワーは、デジタル・オートメーション・スタックを十分に活用して革新的で持続可能な問題解決方法を開発することに成功し、電力会社が再生可能エネルギー生成のピークを消費時間帯のピークに確実に使用できるようにしました」

三菱パワーは、エマソンの Ovation™ 統合安全・制御プラットフォームを使用することで、ACESハブの製造効率を最適化し、安全なオペレーションを確保します。Ovation プラットフォームは、再生可能水素製造工程のほか、緊急遮断・火災・ガス漏れ保護について信頼できる制御・監視機能を提供します。また、このプラットフォームは、複雑性とリスクを排除しやすくするために、プラントで使用されている多種多様なサードパーティ製システムからデータを集め、コンテキスト化します。現場計器との接続が容易なエマソンの PACSystems™ RSTi-EP I/O は、プロジェクトに変更が発生しても納期遅延やコスト増にならないようにすることに役立ちます。AMSデバイスマネージャは、安全性、信頼性、効率性、持続可能性を高めるためにプラント設備の健全性を監視します。
 

エマソンについて

エマソン(NYSE: EMR)は、世界の多くの基幹産業に革新的なソリューションを提供する、テクノロジーとソフトウェアのグローバル企業です。エマソンは、比類のないオートメーションポートフォリオ(AspenTech への過半数の出資を含む)により、プロセス、ハイブリッド、およびディスクリート産業の業務最適化、作業員の保護、炭素排出量の削減、サステナビリティ目標の実現をサポートし、オートメーションの分野を牽引しています。詳細については、 Emerson.comをご覧ください。

【日本法人 会社概要】

社名:日本エマソン株式会社
本社所在地:東京都品川区東品川1-2-5
代表取締役:チュン・チェンファイ
事業内容: 産業用システム、ソフトウェア、産業用電気機器等の輸入、販売および付帯するサービス等
設立: 1961年
HP:https://www.emerson.co.jp/ja-jp/automation/home-jp

マートエネルギーWEEK[春] に出展します

エマソンは、3月15日~17日に開催されるスマートエネルギーWEEK内 FC EXPOに出展します。

東京ビッグサイト、東2ホール
ブースNo.9-30 に、ぜひお越しください。

本展示会の初日、3/15(水) 11:30~ 出展社によるセミナーでは、『水素社会実現を支援するエマソンの要素技術』をテーマに水素製造・運搬・利用での液化水素を含む制御・計測、エネルギー管理情報システム(EMIS)等、安全及び効率化に寄与する持続可能なソリューションをご紹介いたします。
https://www.wsew.jp/spring/ja-jp/visit/e-ticket-ex/fc.html?FCS1-0235
みなさまのご来場をお待ちしております。

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