「ATRO」を参考出品として発表いたしました。
ATROの機構は、「駆動関節-モーターモジュール」で構成されます。モーターモジュールには、I字型のストレートモジュールと、L字型のアングルモジュールがあります。出力仕様は5種類です。各モータモジュールは、ロボットの1軸としての完成されたドライブシステムを形成します。必要な外部コンポーネントは電源とコントローラのみです。これにより制御盤のスペースを大幅に削減できます。モーターモジュールに加え、独自のドライブを持たない接続モジュールもご提供します。
ATROの構成モジュール
- 配線・配管の基点となるベースモジュール
– 個々のロボット構成を実現するI字型、L字型、Y字型のリンクモジュール
– カメラなどの追加機能を統合するためのシステムモジュール
内蔵された配線・配管がもたらすメリット
すべてのモジュールは、ATROインターフェースで相互に内部接続されます。モジュール間は確実に固定され、データ、電力、流体(圧縮空気、真空、水)は、ATROの機構を構成するモジュール内部を通して伝達されます。従来のロボットソリューションでは、これらが外部に実装されるため、回転量や使用できる作業スペースに制約がありました。ベッコフのソリューションは、この制約を完全に取り除きます。各軸を無限に回転させることができるため、直交座標系へのアクセスが向上し、常に最短の位置決め経路を実現します。さらに、外部配線などによる外形干渉やトルク干渉を回避できます。また、ATROインターフェースの内蔵配線・配管は、お客様のアプリケーションへの供給も可能です。高度なグリッパーシステムなど、あらゆるロボットツールを簡単に統合できます。
比類のない便益をもたらすシステム統合
ATROでベッコフがご提案するロボットシステムは、TwinCATオートメーションソフトウェアで統合され、機械装置に不可欠なあらゆる機能と高い柔軟性を備えます。例えば、ビンピッキングのための画像処理、機械学習による動作性能の向上、解析とメンテナンスのためのクラウド統合などの機能です。オープンインターフェースと標準規格を採用することで、作成したロボット構成のプラグアンドプレイや、エンジニアリング作業の簡素化も可能です。様々な機能を1つの制御ソフトウェアに集約することで、ハードウェアのコストを最小限に抑え、すべてのコンポーネントにおいて最大限の同期性能を確保し、データ通信の遅延を抑制できます。また、XTSやXPlanarなどのインテリジェントな搬送システムと組み合わせて使用することもできます。通信や機能安全の実装、あるいは実アプリケーション作成などの労力を軽減できます。高性能かつ包括的なソリューションを構成し、システムの生産性を最大化するとともに、かつてないレベルの省スペース化も実現します。
なお、本製品の市場投入は2024年以降を目指しております。
詳細につきましては、以下の製品紹介をご参照ください。
www.beckhoff.com/atro