健康診断の結果は従来、紙に印刷された形で後日に本人に返却されていました。最近ではスマートフォン等で電子的にデータを閲覧することも可能となってはおりますが、いずれにせよ後日の結果返却となることから「結果が十分に閲覧されない」「健康指導としての効果が弱い」といった問題点が指摘されていました。
そこで本取り組みでは、健康診断を受けているときが最も健康へのモチベーションが高いことに着目し、検査結果をほぼリアルタイムに受診者がお手元のスマートフォンで閲覧できるシステムを開発しました。また、要配慮個人情報となるデータのため、医療機関と同水準のセキュリティを担保したデータ連携を実現しました。
本件は、以下の役割分担で実施をしております。
・ヘルステック研究所: 健康診断・PHR(Personal Health Record、個人の健康記録)データの取り扱い、『健康日記』アプリの開発・提供
・TIS: 医療・健康情報双方向連携サービス「ヘルスケアパスポート」を活用した健診システムと『健康日記』アプリとの情報連携
京都工場保健会から健診機関の立場として意見提案をいただきながら開発を進めることで、健診の現場に即した利便性の高いサービスを構築いたしました。また、ヘルステック研究所は機微な健診情報の連携を実現するため、「ヘルスケアパスポート」を基盤として採用しました。
■機能説明
健康診断や検査の結果を、『健康日記』アプリ内でほぼリアルタイムに閲覧することができます。
一部、後日に送られる検査結果は、健診結果が全て揃ったタイミングでスマートフォンの画面上にプッシュ通知でお知らせします。
また、健康診断の予約日時や会場がアプリのホーム画面に表示されるため、受診忘れを未然に防止することができます。
■特長
①日本医学健康管理評価協議会が推進する健診標準フォーマットに対応
*健診標準フォーマットとは
公社)日本医師会をはじめとする健診関係10団体で構成する「日本医学健康管理評価協議会」が推進している電子的標準様式のことで、全ての健診に対応しています。
https://www.kenshin-hyojun.jp/
②安心のセキュリティ
TISが提供する医療・健康情報双方向連携サービス「ヘルスケアパスポート」を使うことで、健診データの連携・管理を医療機関と同水準の強固なセキュリティで実現しています。
■健診閲覧方法
<事前準備>
1.受診者は『健康日記』アプリをインストールします。
2.アプリ内の「健診結果の閲覧」画面から個別IDとパスワードを入力します。
*IDとパスワードは、健診機関より健診予約後に郵送されます。
<健診当日>
3.検査結果が登録されるたびにアプリ内で結果が閲覧できます。
*一部の検査については後日の結果登録となります。
■今後の機能追加予定
受診者・健診機関の双方が便利に、健康増進を推進する機能の追加を予定しています。
・健康診断の予約日時や会場のアプリへの表示
・受診者へのメッセージ配信機能(精密検査受診勧奨、次回健診案内など)
・受診者からの精密検査結果情報の受け取り機能
等
■その他健診関連システム
ヘルステック研究所では、健診機関向けのWeb問診・予約システムのほか、大学健診向けにWeb問診・予約システム、診療記録システムの開発・提供を行っています。
■『健康日記』アプリは自身の健康記録を一元管理できるオールインワンアプリ
『健康日記』アプリは、ヘルステック研究所と京都大学の共同研究により開発された生涯PHR(Personal Health Record)アプリです。
自分で毎日の体重や血圧、カロリー、服薬履歴などを記録でき、スマートフォンのヘルスケア機能と連携すれば、歩数などを自動的に取り込むこともできます。
また、女性の毎月の不調や妊活をサポートする体調管理機能や、服薬のタイミングをお知らせする機能も搭載。文字も大きく見やすいので、若い世代から高齢者まで幅広い層でお使いいただけます。
お薬手帳や母子手帳、診察券などの情報も管理できるため、アプリ1つで自身の健康記録を一元化することが可能です。
『健康日記』アプリの詳細はこちらから
https://htech-lab.co.jp/products/kenkounikki.html
・App Store
https://apps.apple.com/jp/app/htk/id1441089855
・Google Play Store
https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.htechlab.healthy
■TISのヘルスケアパスポートについて
ヘルスケアパスポートは医療従事者と生活者が双方向でつながり、医療・健康情報を管理することができる双方向型PHR情報連携基盤サービスです。金融機関のシステム構築で培われたセキュリティとプラットフォーム技術をベースに、地域医療連携を中心に利用者が自らの医療・健康情報を自ら管理できるSaaS型サービスとして提供しています。生活者の同意があれば、地域の病院、診療所、調剤薬局、福祉施設等はそれらの情報(PHR)を参照しての処置・対応を実現(地域医療連携)できます。
また、本サービスの特長を活かし、事業者や自治体に対し、個人の同意のもと生活者の健康管理と支援に有用なデータを連携する仕組みを提供しています。
本サービスの詳細は、以下URLをご参照ください。
https://www.tis.jp/service_solution/healthcare-passport/
株式会社ヘルステック研究所について(https://htech-lab.co.jp/)
TIS株式会社について(https://www.tis.co.jp/)
一般財団法人京都工場保健会について(https://www.kyotokojohokenkai.jp)