三菱電機株式会社は、一般財団法人関東電気保安協会(本社:東京都港区、理事長:武部 俊郎、以下、関東電気保安協会)と共同で、受配電設備向けスマート保安・デジタルO&M(※1)サービスの実証を7月15日に開始します。
受配電設備の保守・管理業務においては、近年、作業を担う電気主任技術者や熟練技術者の高齢化、人手不足などが喫緊の課題となっています。これらの課題解決に向け、経済産業省は、IoTやAIなどを活用して、電気設備を自動で遠隔監視し、異常兆候を検出することで点検業務を省人化する「スマート保安」の導入を推進しています。このような中、当社は2025年4月に「受配電設備向けスマート保安サービス」を開始(※2)し、主に特別高圧受配電設備(※3)を使用する需要家向けにサービスを提供してきました。
今回、当社が保有するスマート保安や配電盤機器の設計製造ノウハウ、デジタル基盤「Serendie®(セレンディ)」を活用したデータ分析技術と、関東電気保安協会が保有する受配電設備保安ノウハウや高圧受配電設備(※4)需要家とのネットワークなどを活用し、スマート保安のさらなるサービス向上と、高圧受配電設備領域への展開拡大に向けた共同実証を開始します。
本実証では、関東電気保安協会が保安管理している関東各地にある施設内の受配電設備に各種センサ・計測器を設置し、取得した設備の設置環境と機器の異常などに関する多様なデータをクラウドに集約します。両者が保有するノウハウを組み合わせ、「Serendie」を活用して高精度に分析することで、施設の立地などによる受配電設備の設置環境と機器の劣化速度の関係性などを検証します。これにより、立地・設置環境に関係なく故障判断に一定のしきい値を設定する従来のスマート保安の監視方式では対応できなかった、柔軟かつ最適な点検保守計画の立案や、早期異常兆候検知の実現可能性を検討します。
また、センサや計測器から得られた設備・機器データをAIエージェントがリアルタイムに解析するデジタルO&Mサービスの有用性も検証します。検証結果を活用することで、不具合発生時における対処法の検討・指示作業など、従来、熟練技術者が行っていた業務の省人化や作業品質平準化を図り、保安員や電気主任技術者の減少、技能継承不足に伴う技量不足などの課題を解決するサービスの実現を目指します。
両者は、本実証の成果を活用し、スマート保安の高度化に貢献するとともに、デジタルO&Mを活用したスマート保安のサービス化と、高圧受配電設備向けにサービス拡大を図ることで、受配電設備における保安人材不足という社会課題の解決に貢献し、持続可能で安心・安全な保安体制の構築を目指します。
■共同実証の特長
1.両者のノウハウを組み合わせ多様なデータを分析し、スマート保安の高度化に貢献
・受配電設備に設置した各種センサ・計測器から取得した、盤内の温度・湿度・汚損量などのデータをクラウド上に集約。三菱電機の機器設計製造ノウハウや関東電気保安協会の設備保安ノウハウなどをもとに蓄積したデータを掛け合わせ、「Serendie」を活用して受配電設備の動作状況を高精度に分析
・山間部や海沿いなど、さまざまな立地環境下にある関東電気保安協会の保有施設において、人為的に故障させた機器や劣化した機器から複数の異常パターンのデータを収集・分析することで、受配電設備の設置環境と機器健全性の関係性などを検証。スマート保安による異常判断の際、設置環境に関係なく一定のしきい値を設定していた従来の監視方式では把握できなかった、設置環境と異常発生傾向に関するさまざまなデータの相関関係を導出
・データ分析結果を活用したセンサ利用方法の最適化および必要台数の厳選による費用対効果の向上や、データ分析結果および両者のノウハウの融合による早期異常兆候検知の実現、保安項目・点検間隔の最適化などの実現可能性を検証
2.AIエージェントを活用したデジタルO&Mによる保安業務の省人化・作業品質平準化を検証
・センサや計測器で取得した受配電設備・機器情報とAIエージェントを連携し、スマート保安によって検知された不具合に対する適切な対処法などをタイムリーに提供するデジタルO&Mサービスの有用性を検証
・検証結果をもとに、保安業務における省人化・作業品質標準化を支援するサービスの実現に向けた検討を実施
■共同実証の概要

■商標関連
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「Serendie」 |
三菱電機株式会社の商標 |
■関東電気保安協会について
関東電気保安協会は、主に東京電力株式会社の供給区域において、一般用電気工作物の調査業務と自家用電気工作物の保安業務を行うことを目的に、1966年に財団法人として設立されました。現在は一般財団法人として「電気を安全で効率的にお使いいただくためのサービスを通じて、快適で安心できる社会の実現に貢献する」を経営理念として掲げ、調査・保安・電気工事・広報業務を四本柱に、関東地域における電気の適切かつ安全な利用に貢献しています。
■三菱電機グループについて
三菱電機グループは、「Our Philosophy」のもと、サステナビリティを経営の根幹に据え、社会・顧客・株主・従業員をはじめとしたステークホルダーからの信頼を重んじてまいります。また、「収益性」「資本効率」「成長性」を追求するとともに、顧客と繋がり続けて社会課題を解決する新たな価値を創出し、企業価値の持続的向上を図ります。1921年の創業以来、100年を超える歴史を有し、社会システム、エネルギーシステム、防衛・宇宙システム、FAシステム、自動車機器、ビルシステム、空調・家電、デジタルイノベーション、半導体・デバイスといった事業を展開しています。世界に200以上のグループ会社と約15万人の従業員を擁し、2025年度の連結売上高は5兆8,947億円でした。詳細は、オフィシャルウェブサイトをご覧ください。
※1 O&M(Operation & Maintenance、設備の運用保守)作業を、デジタル技術により効率化・
脱属人化する技術
※2 2025年2月18日広報発表 https://www.MitsubishiElectric.co.jp/ja/pr/2025/0218-b/
※3 受電電圧が特別高圧(7000Vを超える電圧)且つ契約電力が2000kW以上の、比較的大規模と
なる設備
※4 受電電圧が高圧(6000V以上7000V以下)且つ契約電力が50kW~2000kW未満の、比較的
小規模となる設備
<お客様からのお問い合わせ先>
三菱電機株式会社 受配電システム製作所
開発戦略プロジェクトグループ 新事業創出グループ
〒763-8516 香川県丸亀市蓬莱町8番地
TEL 0877-24-8023


