導入の背景
昨今増加している特殊詐欺において、架空の口座や他人名義の口座が犯罪収益の受け皿として不正に利用され、組織的に行われるマネーロンダリングが大きな社会問題となっています。一般社団法人全国銀行協会の「口座不正利用」に関するアンケート結果(*3)によると、会員の金融機関が不正口座に対して行った利用停止、強制解約等の件数は、2021年度は約5.4万件、2022年度で約7.6万件と年々増加傾向にあります。住信SBIネット銀行としては、被害者から得た犯罪収益が金融機関を通じて犯罪者に移転されていることは看過できない問題であると考えており、このたび、口座開設時、口座開設後の不正売買・不正利用を抑止すべく、「LIQUID Auth」を導入する運びとなりました。
これにより、当社バンキングアプリおよび各NEOBANKアプリを通じて口座を開設・利用する際、従来のオンラインによる本人確認(LIQUID eKYC*2)に加え、デジタル当人認証を行うことで、口座開設者がご本人であることを照合することが可能となり、不正利用の抑止に向けた対策を強化してまいります。
「LIQUID Auth」による口座の不正譲渡対策
LIQUID Auth 概要
「LIQUID Auth」(https://liquidinc.asia/liquid-auth/ )は、ネットバンキング、EC、ATM、オンライン試験、自動入退室管理などの幅広い場面において、サービスの利用者が利用開始時に登録された利用者本人であるかを確認するサービスです。スマホ端末を用いた所持認証手段の端末認証およびFIDO認証のほか、本人確認サービスの「LIQUID eKYC」と連携して身元確認済みの顔データを用いて顔認証を行う「Auth Face」など適材適所で使い分けられる一連の認証手段を提供する点が特徴です。身元確認済みの顔データを事後に改ざんすることは極めて困難であるため、万が一パスワードやスマホ端末など他の認証情報が詐取されても、なりすまし不正防止ができます。
住信SBIネット銀行およびNEOBANKサービスご利用のお客さまが「スマート認証NEO」登録時に撮影する顔データと、口座開設時の顔データを照合することで、バンキングアプリのアカウントと利用者が撮影に使ったスマホを認証用端末として紐づけ(バインディング)します。開設者と利用者の同一性を確認することで、開設者以外の利用を抑止し、口座の不正譲渡対策の強化が可能です。
【LIQUID eKYCと連携するLIQUID Authの仕組み】
①本人確認書類と顔を撮影してクラウドに送信
②本人確認書類上の顔と撮影した顔を照合
③本人確認の結果を返却
④顔情報はデータベースに保管
⑤顔のみを撮影してクラウドに送信
⑥データベースに保管していた本人確認済の顔と新たに撮影した顔を照合
⑦当人認証の結果を返却
*1:各提携NEOBANKサービスアプリについては順次リリース予定です。
*2:「LIQUID eKYC」(https://liquidinc.asia/liquid-ekyc/ )とは
ネット上での契約やアカウント登録、口座開設時などに必要な身元確認をオンライン完結で行うサービスです。運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類の撮影、もしくはICチップの読み取りを行い、自撮りの顔写真との照合を行う方式や、公的個人認証を活用した方式を提供しています。学割などの年齢確認にも対応可能です。独自のAI技術、生体認証技術、OCR技術などにより、撮影開始から完了までの離脱率の低さを実現し、累計本人確認件数は3,000万件を突破しています。
*3:一般社団法人全国銀行協会 『「口座不正利用」に関するアンケート結果(2023年6月末時点)
(https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/hanzai/statistics/news350925_5.pdf )
〇 住信SBI ネット銀行の概要
名称 |
住信SBIネット銀行株式会社 |
所在地 |
東京都港区六本木一丁目6番1号 |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 円山 法昭 |
主な事業内容 |
銀行業 |
〇株式会社Liquidの概要
名称 |
株式会社Liquid |
所在地 |
東京都中央区日本橋本町3-8-3 |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役 長谷川 敬起 |
主な事業内容 |
セキュリティ事業 |
住信SBIネット銀行は、お客さま中心主義のもと最先端のテクノロジーを活用することで金融サービスを変革し、社会をより快適で便利なものに変えていくことを目指してまいります。
※本プレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。