敏感肌の悩みに新たな解決策

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日本初! 植物の力で内部から強く健康な皮膚を育む

株式会社ナボカルコスメティックス(所在地:東京都千代田区神田神保町3-10 NABOCUL Tower 6階、代表:田邊ジェニー、以下 当社)は、1974年の創業時から敏感肌トラブルに対応するスキンケアの研究に取り組んでいます。当社の敏感肌用化粧品は、美容皮膚科等で販売され、沢山のお客様に長年ご愛用をいただいてきました。そして2022年、新しい有効性を実現する、皮膚本来の“バリア機能修復新成分” 「TaKuMin」の開発に成功しました。  

 【皮膚のバリア構造】

皮膚のバリア構造は、内部の角質層と外部の皮脂膜で構成されています。 敏感肌のように皮膚の耐久性が低い主な要因は、このバリア機能の損傷です。バリア機能が損傷を受け角質層が薄くなると、肌の保水能力が弱まり、水分含有量が低下し、乾燥やかゆみなどの不快なトラブルがあらわれます。さらに刺激にさらされると、赤くなったり痛みを感じたりすることもあります。皮膚の耐久性を高めるためには、内部のバリア機能である角質層の損傷を防ぎ、健康な状態に保つことが重要です。 

 【皮膚内部の保護力改善】

肌のメカニズムから、内部のバリア機能を健康な状態で維持するための方法は、2つの条件があります。

1. 基底細胞の分化を維持し、健康な角化環境をつくりあげること。

2. 正常な代謝周期を維持して、適度な角質層の厚さを保ち、損傷を防ぐこと。

これらは敏感肌を修復するための根本的な要素であり、敏感肌のスキンケアにおける重要な課題です。

 【新規成分「TakuMin」】

当社研究グループが開発した新規成分「TakuMin」は、肌のメカニズムに基づき、内部細胞に直接作用してバリア機能を修復することができます。「TakuMin」とは、厚岸草(アッケシソウ)と蓼藍(タデアイ)という植物を共発酵させて得られた、分子量が小さい活性物質(1000ダルトン未満)です。

 【「TakuMin」的の有効性】

 1.TakuMinは基底細胞の正常な分化と移動を促進する

S1Pは生体活性を持つスフィンゴシン脂質(Sphingolipid medium)であり、角化細胞が発現するS1P受容体(S1PR)1-5を介して増殖、分化、移動など細胞機能を調節可能です。その中で、s1pr2は表皮バリア機能を維持するために、重要な役割を担っています。TakuMinは、皮膚のバリア機能を維持し修復するのに関連するこのs1pr2(sphingosine-1-phosphate receptor 2,)の発現を増加させ、基底細胞の正常な分化と移動を促進し、角化細胞の完全な状態を保ち、皮膚の内部防御バリアである角質層の損傷を防ぎます。s1pr2の発現効果を評価するために実験を行いました。その結果、正常対照群と比較して「TakuMin」を処理後24時間のs1pr2遺伝子の発現量が1.45倍に増加しました。  

 2.   “TakuMin”の角質細胞膜の形成効果

「TakuMin」は、tgm1a遺伝子の発現量を上昇させることによって、トランスグルタミナーゼ(transglutaminase)(TGM)の生成量を増加させます。TGMは、タンパク質分子間または分子内で安定的な交差結合を形成し、タンパク質酵素に対する分解作用に耐性を持たせる役割を果たします。このプロセスは、角質細胞の終末分化と角質細胞膜の形成を助けます。

角質細胞膜は、皮膚表面に存在する細胞膜で、角質細胞を包み込み、細胞を保護し、バリア機能を保ちます。これによって、角質細胞の保護力が強化され、皮膚の健康な状態が維持されます。また、角質細胞を保護・強化することにより、角質層の厚さを保ち、角質層の損傷を防ぐ役割を果たします。

「TakuMin」を与えた場合、tgm2a遺伝子の発現量が24時間後に通常の対照群と比較して1.46倍増加したという実験結果が示されました。これは、「TakuMin」がバリア機能の修復に関連するtgm2aの発現に対して積極的な効果を持つ可能性を示唆しています。バリア機能の修復に関わる因子であるtgm2aの発現効果を評価するための実験を行ったところ、結果は正常対照群と比較して、「TakuMin」を処理後24時間のtgm2a遺伝子の発現量が1.46倍に向上しました。

  3.「TakuMin」のバリア機能損傷に対する回復効果

「TakuMin」は、健康な細胞から損傷した細胞へ迅速に移動することによって、バリア機能の損傷を速やかに修復できることが示唆されました。

細胞の増殖促進および損傷の修復効果を評価するために、「TakuMin」がヒト永久化角質形成細胞(HaCat細胞)を用いて人工的に傷の治りを模した実験を行いました。

シート状に培養した表皮細胞を一部除去(写真の縦の空間部分)し、

このスペースを表皮細胞が埋める過程を観察すると、時間経過とともに除去した空間部分にも細胞が満たされることで、修復されていると考えられます。

実験の結果によって、TakuMinを細胞に投与した24時間後に、除去した空間が63%減少して、空間部分が埋まっていることが確認されました。

この結果から損傷した細胞が修復されており、肌荒れの改善に期待ができる成分であることがわかり、ヒトにおいてもバリア機能の改善作用を発揮することが期待できます。

  2001年、当社研究チームは皮膚科医の共同研究により、アトピー性皮膚炎等敏感肌のための化粧品開発に成功しました。(第26回日本小児皮膚科学科会にて研究成果発表)

そして2023年秋、皮膚本来の“バリア機能修復新成分”「TaKuMin」の開発によって、多くの人々のスキンケアトラブル解決の一助となるべく新ブランドを発表予定です。

参考文献:

1.日本公開特許第7090191号《老化を防止し、しわを取り、肌のバリアを修復する発酵液及びその製造方法》、株式会社ナボカルコスメティックス研究、堺 孝子 他。

2.北京环特智鱼优检生物科技有限公司(第三者独立試験機関)、《TakuMinバリア修復関連因子tgm2a、s1pr2発現効果検査報告書》(原文:屏障修护相关因子tgm2a表达功效、屏障修护相关因子s1pr2表达功效)2023.04.20

3.杭州环特生物科技股份有限公司(第三者独立試験機関)、《TakuMin皮膚バリア修復効果検査報告書》(原文:皮肤屏障修复功效2023.03.01

http://www.nabocul.co.jp/03_Takumin参考文献0828/

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