■DXの時代に求められる「組織アジャイル」とは
「アジャイル」とは、もともとソフトウェア開発における手法の一つです。元からあった指示に従って一直線に開発を進めるウォーターフォール型の開発に比べて、変化に柔軟に対応し、チームや顧客と対話を重ねながら、振り返りと向き直りを繰り返してあるべきシステムを生み出す仕組みです。
著者はこの「アジャイル」こそが、正解や前例のないDX時代に必要な組織のあり方であると提唱します。アジャイルのエッセンスを「組織づくり・組織変革」に適用することで、「探索」と「適応」を繰り返し、強く優れた組織が生まれます。
■「組織アジャイル」が提唱する価値観
・最適化に従うことよりも探索と適応を
・これまでの前提や判断基準よりも他者との間で新たに得られた関係や可能性を
・固定化した文章よりも利用ができるアウトプットを
・プロセス、ツールよりも個人との対話を、そしてそこから生まれる互いへの関心を
■対象読者
組織で働き、組織をより良くしたいと思う現場、マネージャー、経営者
■章構成
第1章 われわれが今いる場所はどこか
どうすれば組織を変えられるのか
組織が挑むDXの本質
組織の形態変化を阻むもの
第2章 日本の組織を縛り続けるもの
「最適化」という名の呪縛
目的を問い直す
アジャイルという福音
組織はアジャイル開発の夢を見るか
第3章 自分の手元からアジャイルにする
どこでアジャイルを始めるのか
組織アジャイルとは何か
組織アジャイルの段階的進化
第4章 組織とは「組織」によってできている
最適化組織 対 探索適応組織
四面最適化、時利あらず
血があつい鉄道ならば走りぬけてゆく汽車はいつか心臓を通るだろう
第5章 組織を芯からアジャイルにする
組織の中でアジャイルを延ばす
組織をアジャイルの回転に巻き込む
組織の芯はどこにあるのか
付録 組織の芯からアジャイルを宿す26の作戦
組織アジャイル3つの段階の実践
■書籍情報
タイトル:組織を芯からアジャイルにする
著者:市谷 聡啓
出版社:ビー・エヌ・エヌ
発売日:2022年7月21日
仕様:A5判・276ページ
価格:2,750円(税込)
ISBN:9784802512381
書籍サイト:https://shin-agile.link/
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4802512384/
■著者 市谷 聡啓(いちたに・としひろ)
株式会社レッドジャーニー 代表 / 元政府CIO補佐官 / DevLOVE オーガナイザー
大学卒業後、プログラマーとしてキャリアをスタートする。国内大手SIerでのプロジェクトマネジメント、大規模インターネットサービスのプロデューサーやアジャイル開発の実践を経て独立。現在は日本のデジタルトランスフォーメーションを推進するレッドジャーニーの代表として、大企業や国、地方企業のDX支援に取り組む。新規事業の創出や組織変革などに伴走し、ともにつくり、課題を乗り越え続けている。訳書に「リーン開発の現場」、おもな著書に「カイゼン・ジャーニー」「正しいものを正しくつくる」「チーム・ジャーニー」「いちばんやさしいアジャイル開発の教本」「デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー」がある。