三協の資本は、小野建及びJEF商事株式会社(東京都千代田区)2社で構成されており、JFE商事グループとの連携が特徴的です。
小野建グループとして、グループ外の知見を導入している三協の取組を学ぶことで、今後の安全性そして生産性の向上に繋げる目的があります。
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今回の交流研修について
小野建グループでは、ダイバーシティ戦略の中で、三協の管理部長兼営業部部長の清水が人材交流の一環でNSCに出向、また小野建からも三協へ人材が出向するなど、グループ間での人材交流の動きが加速しています。
三協とNSCは、小野建グループの中でもコイルセンターという流通加工の役割を担う会社であり、同じ役割を持つ会社同士として、操業・安全・システム等について学びあう機会を創出することになりました。
研修には、NSCから営業部長の目原、製造長の山本の2名が三協へ訪問し参加しました。
内容としては、安全衛生会議や業務改善委員会の出席、品質生産向上委員会の資料を使用した座学、安全パトロール、各ラインの操業方法とロール清掃の見学を行いました。
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三協代表取締役社長の寺本にインタビュー
2社の資本が入っている三協ですが、寺本社長が考える三協の特色は何でしょうか?
社員の平均年齢は若く、異なる風土を持つ両親会社の良い部分を吸収できる会社と感じています。
今回の交流会ですが、行った意義についてどのように感じていますか?
国内需要が減退していく中、コイルセンター同士が無駄な競争をしていては業界として弱体化していくと考えています。
安全、品質、操業等の面でコイルセンター同士連携していくことが、レベルアップに繋がることから、まず手始めとしてグループ内で連携強化を図りました。
エリアを超えた情報の流動性に少しでも貢献が出来たと考えており、業界を活性化させる意義があったと感じています。
今回新たに広島県でコイルセンターを営んでいる、興永鋼材も小野建グループになることから連携の幅を広げていければと考えています。
三協は、クラブ活動や実習生交流会等の面白い取組を行っていますが、どういった狙いがありますか?
近年の業界全体の人材不足もあり、まずは社員に会社を好きになってもらいという想いがありました。
また親会社や同業から良い部分を取り入れていくためには、組織間が柔軟でなければ吸収力が減退するとも考えています。
その為、愛社精神の醸成および組織を跨るコミュニケーション活性化に向けて、クラブ活動や交流会の推進を図っています。
今後、三協として小野建グループ価値向上の取組で考えているものがあれば、教えてください。
社内人材育成強化とグループ間人材交流を考えています。
まずは自社内の研修やローテーションを継続し、併せて小野建グループ、JFE商事グループでの研修派遣を実施していきます。
三協人材ではなく鉄鋼人材として、グループひいては鉄鋼業界に貢献できる人材を育成していきたいですね。
三協則武鋼業株式会社 代表取締役 寺本大助
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今後の展望について
グループ間の交流研修の取り組みは、小野建グループにおける働きがいや経済成長に資する取り組みと考えており、小野建グループが持続可能な発展を行い、社会貢献を行うために必要なSDGsに対する取り組みの一つと捉えております。
また、小野建では2023年7月31日に、広島県にてコイルセンター事業を行う「興永鋼材株式会社」(広島県広島市)の株式を取得し子会社化を行う予定であり、三協とNSCの取組の中に興永鋼材株式会社も参加することで、グループ内の更なる安全性及び生産の向上を図ってまいります。