この調査は、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催したものです。
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イベント概要
・開催概要 長良川下流域(岐阜市内)から選定した6地点において、ごみを回収し計量・カウントを行い
ごみの量と組成を調査。各地点において調査は2回実施しました。
・日程 1回目 2023年6月10日(土)9:30~12:30
2回目 2023年7月2日(日)9:30~12:30
・開催場所 岐阜市内 長良川下流域にて6地点
(リバーパークおぶさ・鏡岩緑地駐車場前・高橋尚子ロード付近・左岸忠節橋下・東島・
伊自良川と長良川の合流地点)
・参加人数 1回目30人、2回目18人
岐阜大学、四日市大学の学生を中心に、岐阜県、三重県、愛知県に在住・在学する中学生から
社会人まで幅広い年代の方に参加していただきました。
・監修 四日市大学 環境情報学部 千葉賢教授
・協力 NPO法人長良川環境レンジャー協会
岐阜県廃棄物対策課、三重県大気・水環境課
国土地理院ウェブサイト
( https://maps.gsi.go.jp/#14/35.427211/136.753950/&base=pale&ls=pale&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f0 )をもとに一般社団法人海と日本プロジェクト岐阜が作成
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長良川下流域の6地点を調査
調査地点は、人が利用する地域や橋の周辺など、比較的ごみが溜まりやすいと考えられる特徴を有する場所とし、事前に実施した視察をもとに決定しました。「河川ごみ調査マニュアル(国土交通省)」に従い、各調査地点において全体を踏査し、ごみの分布状況が平均的な、河川流れ方向10mの帯状の範囲を代表地点として選定しました。分類は、可燃ごみ(紙・プラスチック・木材など)、不燃ごみ(缶・ビン・危険物など)、たばこの吸い殻、流木、自然ごみなど27項目。一般社団法人海と日本プロジェクト岐阜の事務局員と大学生有志らでグループを組み、調査区画内のごみを一つ一つ回収しながらカウントしました。
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調査地点ごとに異なる特徴的なごみ
キャンプやバーベキューなどのレジャー利用が多いリバーパークおぶさ周辺は、直火跡の炭や食品包装、たばこの吸い殻が目立ちました。釣り客が多い忠節橋下は、釣り具や発泡スチロールの破片が見られ、調査地点によって内容の異なる特徴的なごみが回収されました。また、下流に行くほど、見られるごみのサイズは小さくなっていき、調査地点の中で最も下流である伊自良川と長良川の合流地点では、元の形状が分からないほど細かくなった3㎝以下のプラスチック片が数多く回収されました。一般社団法人海と日本プロジェクト岐阜では、これらの調査結果をまとめ、ごみの散乱状況や組成などを記載したごみ分布マップを制作する予定です。
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川から海へ意識をつなぐ それぞれの立場で海の未来を考えるきっかけに
今回の調査には岐阜県と三重県の大学生有志らが調査員として多数参加するほか、地元岐阜市の小学校の教員、河川や海洋ごみ削減に取り組む各種団体、行政など様々なメンバーが参加しました。
環境省の調査では、伊勢湾の漂着ごみの大半は国内由来であることが分かっており、内陸の岐阜県においても発生抑制に取り組む必要があります。
岐阜県の調査員らは、漂着ごみが到達する三重県の海の状況を聞くことで、川から海へ意識をつなぐ機会となり、三重県から参加した調査員らは、上流域の岐阜県の状況を知ることで、川と海のつながりをより深く感じたようでした。調査を通じて、海を守るためにはどうしたら良いか、それぞれの立場で考えるきっかけとなりました。
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参加した調査員の声
(岐阜県の調査員)
・地点ごとにごみの種類がこんなに違うのだと驚いた。
・本来ならあるはずのない物(花火や炭、プラスチック片など)がたくさんあり、レジャーで訪れた際のマナー向上の必要性を感じた。
・プラスチックやビニールのごみは劣化し小さくなっても、自然にかえることはなく残ってしまうことを実感した。
・岐阜県は”バーベキューコンロ売上高が全国1位”と言われている程バーベキューが非常に盛んな地域なので、河原でのマナーが必須だと思った。
・三重の皆さんに海岸漂着ごみの様子などを聞くことができ、内陸県からごみを出さないことが大切だということを改めて感じた。
(三重県の調査員)
・岐阜の川にはあまりごみが無く綺麗だと思った。その中で見られたごみは、いつも見ている海岸漂着ごみと比べ形状がはっきりしている大きなごみが多いことに驚いた。
・川のごみが海に流れ着くということを岐阜県の皆さんに知ってもらい、少しでも気にしてもらえたら嬉しい。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人海と日本プロジェクト岐阜
URL:https://twitter.com/umigifu
活動内容 :世界農業遺産に認定された「清流長良川の鮎」を核とした清流づくりの理念をベースに、海なし県の岐阜からも子どもたちや若者を中心に多くの人が海への関心を高め、行動を起こすムーブメントを醸成することを目的として、テレビ・ラジオ放送、イベント開催、ごみ拾い活動などを行う。
CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。