◆調査サマリー
今回実施したアンケート調査の結果から得られた主な考察は、以下の通りです。
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1.将来的に投資する意思があるのは37.1%、人気の投資先は1位が株式で投資信託、FXと続く
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2.年齢別に最も投資する意思があるのは20代の53.3%で、年齢とともに下落する傾向
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3.職業別に最も投資する意思がないのは専業主婦の24.7%、続いて公務員の31.4%
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4.「時間不足」「知識不足」などが理由で投資をしていない人の約50%は、将来投資する意思あり
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5.貯蓄額100万円以上では約45%が投資意思あり、一方で貯蓄額1,000万円以上では30%近くまで低下
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6.貯蓄額が増えるほど「投資しないリスク」を小さく評価する傾向、貯蓄額3000万円以上で警戒しているのは5人中1人だけ
◆調査の実施概要
調査機関 :自社調査
調査方法 :インターネット調査(株式会社ジャストシステム「Fastask」)
対象エリア:日本全国
対象者 :「今までに投資をしたことがない」と回答した20歳以上の男女
調査期間 :2023年6月19日~6月20日
有効回答 :1,095名
◆主な調査結果
以下、主な調査結果を具体的な数値とともに紹介していきます。
1.将来的に投資する意思があるのは37.1%、人気の投資対象は1位:株式、2位:投資信託、3位:FX
将来的に始めてみたい投資について質問したところ、「特にない(投資を始めるつもりはない)」と回答した人は62.9%で、何らかの投資を選択した人は37.1%でした。投資未経験者のうち、将来的に投資する意思があるのは3人中1人ほどのようです。
何らかの投資を選択した人のうち、最も多かった投資対象は「株式投資(トヨタ、アップルなど)」で41.0%、2位は「投資信託(日経225インデックス、S&P500インデックスなど)」で21.0%、3位は「FX(ドル円、ユーロドル取引など)」で19.7%でした。
なお、「具体的にはないが投資は始めたい」と回答した人も28.0%と高い割合で、投資意思はあるものの具体的なイメージを持ててない人も多いという結果になっています。
2.年齢別に最も投資する意思があるのは20代の53.3%で、年齢とともに下落する傾向
将来的に投資する意思がある人の割合を年齢別に集計してみると、最も高い割合となったのは20歳~29歳の53.3%でした。年齢上昇とともにこの割合は低下しており、2位は30歳~39歳の48.6%、3位は40歳~49歳の45.7%、4位は50~59歳の38.8%、最も低かったのは60歳以上の24.5%となっています。
若い世代では半数が投資意思がある一方で、投資未経験のまま年齢上昇とともに投資意思が弱くなっていくことが読み取れます。
3.職業別に最も投資する意思がないのは専業主婦(主夫)の24.7%、続いて公務員の31.4%
将来的に投資する意思がある人の割合を職業別に集計してみると、1位は「学生」の100%、2位は「会社員(技術系)」の52.5%、3位は「会社員(事務系)」の50.4%となりました。「学生」はサンプル数が6と少ないことも考慮する必要がありますが、非常に高い値が出ています。
一方で、最も低い割合となったのは「専業主婦(主夫)」で24.7%でした。これに続くのが「公務員」の31.4%、「パート・アルバイト」の35.4%という形です。
4.「時間不足」「知識不足」が理由で投資をしていない人の約50%は、将来投資する意思あり
将来的に投資する意思がある人の割合を投資していない理由別に集計してみると、1位は「時間がないから」の51.1%、2位は「周りに投資している人がいないから」の49.4%、3位は「知識が不足しているから」の47.3%でした。
一方で低い割合となった理由に目を向けてみると、最も低いのが「分からない(考えたことがない)」の8.1%、続いて「ギャンブルのようなもので不適切だから」の19.8%、「資産を増やす必要がないから」の28.0%となっています。
5.貯蓄額100万円以上では約45%が投資意思あり、一方で貯蓄額1,000万円以上では30%近くまで低下
将来的に投資する意思がある人の割合を貯蓄額別に集計してみると、1位は「300万円~499万円」の46.4%、2位は「100万円~299万円」の45.5%、3位は「500万円~999万円」の43.8%でした。
最も割合が低かったのは「50万円未満」の31.5%で、続いて「1,000万円~2,999万円」の31.8%、「3,000万円以上」の32.6%という形です。貯蓄額が一定以上になると投資意思のある人の割合が減るという、少し意外な結果となりました。
6.貯蓄額が増えるほど「投資しないリスク」を小さく評価する傾向、貯蓄額3000万円以上で警戒しているのは5人中1人だけ
物価の上昇により貯蓄の価値が目減りする「投資しないリスク」に関する認識を質問したところ、最も多かったのは「分からない」の35.2%でした。一方、「とても大きいリスクだと感じる/大きいリスクだと感じる」は33.9%、「とても小さいリスクだと感じる/小さいリスクだと感じる/リスクはないと感じる(貯蓄が最も安全だと思う)」は31.0%となっています。
この割合を貯蓄額別に集計してみると、「とても大きいリスクだと感じる/大きいリスクだと感じる」の割合が最も低いのは貯蓄額3,000万円以上で21.7%、続いて貯蓄額1,000万円~2,999万円の24.3%、貯蓄額500万円~999万円の33.9%となりました。
また、「とても小さいリスクだと感じる/小さいリスクだと感じる/リスクはないと感じる(貯蓄が最も安全だと思う)」の割合が最も多いのも貯蓄額3,000万円以上で54.3%、続いて貯蓄額1,000万円~2,999万円の50.4%、貯蓄額500万円~999万円の40.0%という形です。
これらのことからは、貯蓄が多い人ほど投資しないリスクを小さく評価する傾向があることが推測されます。
◆投資未経験者の投資意思と貯蓄額の関係性に見られる課題
今回の調査結果からは、投資未経験者のうち将来的には投資を考えている人は37.1%であり、投資先としては株式を考えている人が最も多いことが分かりました。また、投資する意思がある割合は若い人の方が高く、年齢が高くなると低くなっていくなど、いくつかの傾向があることも分かりました。
特に興味深かったのが、投資未経験者は貯蓄額が1,000万円を超えると投資意思が弱くなるとともに、いわゆる「投資しないリスク」を小さく評価する傾向が見られる点です。貯蓄額が大きいほど物価上昇によって受ける影響も大きくなることを踏まえると、資産防衛の観点からは課題があるといえるかもしれません。
本調査の結果を踏まえ、「テクニカルブック」は、読者の一人一人がリスクを正しく理解して投資に取り組めるよう、有益な情報提供に尽力してまいります。また、今後のサービス改善のために定期的にアンケートを実施していく予定ですので、どうぞご期待ください。
なお、本調査については、「テクニカルブック」においてより詳細な分析記事を作成いたします。こちらも楽しみにお待ちいただければ幸いです。
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