東京の夜を満喫したい人々で賑わう新名所、東急歌舞伎町タワーにてJNEAがトークセッションを開催

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一般社団法人ナイトタイムエコノミー推進協議会(JNEA)は2023年6月19日(月)、東急歌舞伎町タワー17F『JAM17』にて「アフターコロナのナイトタイムエコノミー 〜街づくりや観光に求められる多様な夜に向けて〜」をテーマとしたトークセッションを開催しました。当日は主要デベロッパー各社をはじめ、中央・地方自治体、音楽・ライブ・観光・飲食関連事業者等、約100名が来場。壇上では内外におけるナイトタイムエコノミーの最新事情および今後の展望について、登壇者が事例を交えながら紹介しました。トークセッションの後にはネットワークタイムを設け、参加者同士により積極的な意見交換が行われました。

会の冒頭では、JNEA代表理事齋藤貴弘がナイトタイム活性化に向けたJNEAの活動報告を行い、「都市にとって夜は非常に重要」というアムステルダム市長の言葉を引用しながら、「夜」に文化的な価値を見出すことを提案。パンデミックが去った今、改めて官民一体となってナイトタイムエコノミーの推進体制を整え、政策化していくことが必要と訴えました。

<トークセッション>

●東急歌舞伎町タワーによるナイトタイムを活用した最新の取り組み

登壇者:

木村 知郎氏(東急株式会社執行役員・東急歌舞伎町タワー支配人・TSTエンタテイメント代表取締役社長)

モデレーター:永谷 亜矢子(JNEA理事)

国家戦略特区として世界のエンターテインメントシティ・歌舞伎町の中核を担い、周辺一帯ととも東京の新たな観光拠点となるべく2023年4月14日に開業した東急歌舞伎町タワーは、開業から1か月で来場者数が100万人を突破。ここを目指す新しい客層が増えたことで、街全体が活性化しています。施設の上層階に位置するホテルの稼働率も好調。530室あるライフスタイルホテルの宿泊客は、8割がインバウンド客だが占めています。「今回の再開発では、ナイトタイムを含め、さまざまな『好きを極める』をコンセプトとしています。映画館は全席がプレミアム仕様。昼と夜で店名と形態を変える地下のクラブは私たち自身で運営するなど、デベロッパーとして新たな挑戦もしています」と、木村氏。

広々とした公開空地ではストリートミュージシャンによるライブ活動も推奨しており、取締りの対象となる新宿南口の歩道でライブを行う若者たちに声をかけ、安心して演奏できる場所を提供。「歌舞伎町を、夢をあきらめて流れ着く場所にはしたくない。皆が夢を実現しに来る場所になるような仕掛けを、今後も考えていきたい」と話しました。

●アート・スポーツ・エンタテインメントなど多様なナイトコンテンツの可能性 

登壇者:

杉山 央氏(森ビル株式会社 新領域企画部)

田島 邦晃氏(株式会社ディー・エヌ・エー スマートシティ統括部 都市開発部 部長)

モデレーター:齋藤貴弘(JNEA代表理事)

デベロッパーを悩ませる共通の課題として、ともすると似たり寄ったりの印象になることを挙げた杉山氏。チェーン店がテナントとして入ることが多く、その結果街の個性が生かされなくなるのだといいます。その問題を打破したのが、5年前にお台場で始めたチームラボとのコラボレーション。アーティストとデベロッパーが手を組み、自分たちで事業を行った結果、世界中から多くの人々を東京へと引き寄せる、新たな“磁力”を生み出すことに成功しました。

その後コロナの時代を経て、これからの時代、何をつくったらよいのかをずっと考えていたという杉山氏。「ア―トは、実際のフィジカルな体験として鑑賞することが大事。新しい発見をしたり、他者の考えを理解したりすることが、人間の生きる喜びにつながる」と考えています。この秋完成予定の麻布台ヒルズでは再びチームラボとタッグを組み、虎ノ門ヒルズはアート、テクノロジー、エンターテインメントなど、あらゆる要素が詰まった街になる予定。「ここでしか味わえない刺激、新たな感動、発見がある、そうした磁力のある場所にしたい」と話しました。

IT企業としてスタートした後、プロ野球、プロバスケットボール、プロサッカーの3チームを運営するに至ったDeNA。現在は横浜スタジアム周辺の再開発に、デベロッパーとしても参画しています。歴史あるチームの運営をしっかり行いながら、まずは横浜、いずれは川崎エリアの都市開発に参入していきたい」と、田島氏。ナイトゲーム終了後、スタジアムの観客をまっすぐ駅には向かわせずに街に留め、自分たちのテクノロジー、たとえば飲食店の予約ができるアプリを活用して、街のすみずみまで経済を張り巡らせたいと明かしました。「個人経営の、街の小さなお店にもお客さんを誘導できるのがすごい」とモデレーターの齋藤代表理事がコメントしました。

●海外夜間市場のコロナ後の動向

登壇者:梅澤 高明 (JNEA理事)

最後に登壇したJNEA理事 梅澤は、ベルリンやロンドン(英国)の最新の状況を現地ヒアリングに基づき報告しました。政府にロビーイングをして補助金を確保したり、クラブ連携によるオンライン配信イベントで世界から寄付金を募るなどして被害を最小限に抑えたベルリンに比べ、政情が不安定で高インフレと治安悪化に苦しむ英国では、ナイトクラブの数がコロナ前と比べて4割減。特に都市の文化的生態系の発展において重要な役割を果たしてきた独立系ベニューの減少が深刻だと訴えました。

世界各都市に共通する重要な変化として梅澤は以下を提示。①都心部におけるオフィス需要の減少、飲食店・商業店舗の退店、➁エネルギーコスト増と労働力不足が店舗事業者の重荷となる、③現場感や人との繋がりを求めるニーズは強く、コロナ後にリアルライブが一気に復活、④外出頻度の減少・帰宅時間の早期化、企業イベントの減少によるベニューの収入減、⑤コロナをきっかけにオンライン(メタバース含む)公演や屋外イベントが増加、⑥一方で、地場のアーティストが成長し新たな文化の芽も生まれる。

需要が減少した商業地の再活性化が都市の大きな課題だが、ナイトタイムエコノミーの役割は大きく、また文化度の高い独立店(小箱)の保護や新進アーティストの育成など、採算に乗りにくい努力も都市の文化生態系の維持に不可欠であると結びました。

<イベントの概要>

■主催:一般社団法人ナイトタイムエコノミー推進協議会 (www.j-nea.org)

■場所:東急歌舞伎町タワー(東京都新宿区)17階『JAM17』

■日時:2023年6月19日19時〜

■来場者数:約100名

■内容:  

[19:00-20:30 トークセッション〜街づくりや観光に求められる多様な夜に向けて]

●ナイトタイム活性化に向けたJNEAの活動報告 齋藤 貴弘(JNEA代表理事)

●東急歌舞伎町タワーによるナイトタイムを活用した最新の取り組み

登壇者:

木村 知郎様 東急株式会社執行役員・東急歌舞伎町タワー支配人・TSTエンタテイメント代表取締役社長

モデレーター 永谷 亜矢子 (JNEA理事)

●アート・スポーツ・エンタテインメントなど多様なナイトコンテンツの可能性 

登壇者 :

杉山 央様 森ビル株式会社 新領域企画部

田島 邦晃様 株式会社ディー・エヌ・エー スマートシティ統括部 都市開発部 部長

モデレーター 齋藤 貴弘(JNEA代表理事)

●海外夜間市場のコロナ後の動向 梅澤 高明 (JNEA理事)

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