1.資本業務提携の背景・目的
日本では地球温暖化への対応が喫緊の課題となっていますが、日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」を達成するためには、CO2等の温室効果ガス排出量を削減することに加え、森林等のCO2吸収資源の保全・強化等の対策を取る必要があります。
住信SBIネット銀行は、環境汚染や気候変動等は重要な課題であると認識し、より一層のサステナブル経営の取組みを充実させるため、2023年に制定した環境方針の下で、様々な環境負荷低減に取組んでいます。その一環として、地球温暖化や生態系の破壊などの課題にも対応すべく、カーボンクレジット事業及び林業DX事業への参入を検討しておりました。
一方、マプリィは林業分野で特許を取得している「立木情報の計測と解析」及び「木材検出(LiDAR・フォトグラメトリ)」の技術を使ったソリューションを確立しており、令和4年度に発表された林野庁のスマート林業構築普及展開事業報告書において、スマート林業の実現に資する技術としてマプリィの「地理空間情報のアプリプラットフォーム」が取り上げられております。
この度、住信SBIネット銀行とマプリィは、住信SBIネット銀行の金融及びDXのノウハウ、マプリィのソリューションを融合し、J-クレジット制度(※)を活用した森林由来のカーボンクレジットの創出と流通(カーボンクレジット事業)、森林サプライチェーンにおけるDX化の実現(林業DX事業)を通じた、森林価値の極大化、環境負荷の低減やサステナブルな社会の発展への貢献を目指し、資本業務提携の検討を行うことに合意しました。
※J-クレジット制度
省エネルギー・再生可能エネルギー設備の導入や森林経営などの取組によるCO2等の温室効果ガス排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。
発行されたクレジットは、地球温暖化対策としてカーボン・オフセットなどに活用できるほか、クレジットを求める企業等へ売却することで売却益を得ることが出来ます。
2.今後の展開
地方自治体や森林組合等と連携し、森林からのJ-クレジットの創出や、創出されたJ-クレジットの流通・活用方法、森林サプライチェーンのDX化に関する実証実験を行う予定です。実証実験により、森林を保有する地域への貢献やカーボンニュートラルの実現に向けた取り組み意義を確認し、事業化を図っていきます。
3.各社概要
住信SBIネット銀行の概要
名称 |
住信SBIネット銀行株式会社 |
所在地 |
東京都港区六本木一丁目6番1号 |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役社長 円山 法昭 |
事業内容 |
銀行業 |
マプリィの概要
名称 |
株式会社マプリィ |
所在地 |
兵庫県丹波市春日町多田165 |
代表者の役職・氏名 |
代表取締役 山口 圭司 |
事業内容 |
GISアプリケーションの開発、LiDAR製品の開発 |
住信SBIネット銀行は、お客さま中心主義のもと最先端のテクノロジーを活用することで
金融サービスを変革し、社会をより快適で便利なものに変えていくことを目指してまいります。
以上