Targeted Alpha Therapyを世界でリードするアルファフュージョン、東芝エネルギーシステムズも新規資本参画しシリーズAをクローズ

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アルファフュージョン株式会社(代表取締役CEO:藤岡直、大阪府大阪市北区)は、シリーズAのセカンドクローズとして、東芝エネルギーシステムズ株式会社(以下、東芝ESS)様を引受先とする第三者割当増資を行いました。これにより、これまでの資金調達総額は5.9億円となりました。アルファフュージョンは、日本が世界をリードする革新的がん治療法を一日も早く世界に届けられるよう、原子力関連技術や重粒子線がん治療といった分野に強みを持つ東芝ESS様とも連携し事業を推進して参ります。

国内外で進むアスタチン供給体制の構築
アルファフュージョンは、「アスタチン(At-211)を用いた標的α線核医学治療」を世界のがん患者に届けるために立ち上がったスタートアップです。標的α線核医学治療(Targeted Alpha Therapy; TAT)では、高エネルギーを細胞数個分程度の短距離に放射するα線を用いて物理的にがん細胞を攻撃します。がん細胞に集積する化合物(リガンド)にα線放出核種を結合することで、既に臨床利用されているβ線やγ線よりも安全かつ強力にがん細胞を殺傷すると期待されています。

アスタチンは、α線を放出する放射性同位体の一つで、加速器から製造することが可能です。大阪大学や理化学研究所など日本の研究機関が、世界のアスタチン研究を牽引してきました。今後需要の拡大が見込まれるアスタチンの国内での安定供給体制を構築するため、大阪大学主導でアスタチン製造拠点構築事業(経済産業省「地域の中核大学の産学融合拠点の整備」に係る補助事業 J イノプラ)が進められています。このアスタチン製造拠点の構築には、アルファフュージョンの他、既存株主である住友重機械工業株式会社様、新規株主である東芝ESS様が参画しています。

 さらに、国外のアスタチン供給体制についても議論が進んでいます。

日米欧の協力体制(World Astatine Community; WAC)の組成が23年2月のTAT12(α線核医学の国際学会)で発表された(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000091191.html)中、

23年5月にはNOAR(Network for Optimized Astatine labeled Radiopharmaceuticals:欧州におけるアスタチン医薬品ネットワーク団体)主催のグローバルミーティングがコインブラ(ポルトガル)にて開催されました。そこでは、年々増加するアスタチン需要に対応するため、特に欧州・米国・中国をはじめとした各国でアカデミア利用・商用利用ともに必要量を供給する体制が着々と整ってきていることが示されました。アルファフュージョンも、世界でも代表的なアスタチン創薬の企業として登壇し、アスタチン供給網の将来像について発表・議論を行いました。

今回、東芝ESS様が株主として参画することで、日本の加速器技術と世界に先行しているアスタチン供給網を基盤に、日本チームで一丸となってWorld Astatine Communityとも連携をさらに深めていくことが可能になりました。

 アルファフュージョン社は、今回の東芝ESS様からの出資や、国内外でアスタチン医薬品のサプライチェーンを構築する数多くの企業と深く連携し、アスタチン医薬品の社会実装を加速していきます。

本割当に参画した投資家からのコメント
東芝エネルギーシステムズ株式会社 パワーシステム事業部長 藤塚 真也: 
当社は、東芝グループ経営理念である「人と、地球と、明日のために。」のもと、エネルギーの安定供給および普遍的なQoL向上に寄与すべく、事業活動を展開しています。
今回、アルファフュージョン社が主導的な役割を果たしておりますアスタチンを用いた最先端のがん治療を社会実装するという活動は、当社の理念にも通じるものがあると感じています。
当社は、長年、原子力分野で事業を行い、日本の原子力産業に貢献してきましたが、これらのノウハウを生かしながら、今回、アルファフュージョン社に出資をした他の企業様とも協力し、オールジャパンで1つのチームとなって、今後もアスタチン創薬を世界に広めるための社会実装に貢献してまいります。

問い合わせ先
info@alpha-fusion.com
担当:広報担当

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