(WEB調査、調査対象:全国20~60代男女、調査期間:2023年5月15日~22日、サンプル数:549人)
〈調査結果サマリー〉
① 67%は人工的な香料に不快な経験あり。一方、それを相談しやすいと回答したのはわずか11%
・日用品や化粧品の香料によって不快な経験「よくある」17%、「時々ある」50%、「ない」33%
・人工的な香料による体調不良の経験「よくある」8%、「時々ある」32%、「ない」60%
・香料による不快な経験や体調不良に関して、周りの方や専門家へ相談したことが「ある」11%、「ない」89%
・周りの方や専門家へ「とても相談しやすい」4%、「やや相談しやすい」7%、「どちらとも言えない」49%
② 不快に感じる場面は「電車・バスなど公共交通機関」、不快に感じる香料は「香水」や「柔軟剤」
・不快感・体調不良の原因となる場面は、1位「電車・バスなど公共交通機関を利用しているとき」、
2位「エレベーターを利用しているとき」、3位「商業施設(スーパーやドラッグストア、ホームセンターなど)」
・不快感・体調不良の原因となる香料は、1位「香水」、2位「柔軟剤」、3位「化粧品」
⇒香料は嗜好品の傾向が強く、目に見えないため、人に指摘する・周りへ相談することの難しさが浮き彫りに
③ しかし、83%は何かしらの香料入り製品を1つ以上は使用しているという結果も
・83%が香料入り製品を少なくとも1つ以上は使用している
使用率の高い香料入り製品は、1位「柔軟剤」55%、2位「シャンプー・スタイリング剤」52%、
3位「洗濯洗剤」46%、4位「柔軟剤・消臭剤」39%、5位「ハンドクリーム」28%
・化粧品や洗浄剤を購入する際、「37%」は香料の有無を意識して購入している
「意識して香料入りのものを購入している」16%、「意識して無香料のものを購入している」21%
・化粧品や洗浄剤を購入する際、「香料以外」の添加物を意識して購入しているのは「39%」
④ 70%は「できる範囲で香料を控える、無香料の製品を使用するなど、周りへ配慮をしたい」と回答
・「香害」の認知率は75%(「どんな問題か知っている」30%、「聞いたことはあるが詳しく知らない」45%)
・「化学物質過敏症」の認知率は72%(「どんな問題か知っている」26%、「聞いたことはあるが詳しく知らない」46%)
・できる範囲で香料を控える、無香料の製品を使用するなど、「周りへ配慮しようと思う」70%
⇒自分にとっては心地よい香りでも、人工的な香料は他人にとっては体調不良を引き起こすなど苦痛な害と
なることがあります。 香害や香料に関するエチケットについては、香料不使用の商品を活用するなど、
社会的な理解と配慮がさらに必要です。
※香害:柔軟剤や化粧品などに含まれる人工的な香料で体調不良を引き起こすこと
※化学物質過敏症:洗剤や柔軟剤、消臭剤などに含まれる微量の化学物質に反応し、頭痛やめまい、倦怠感等の症状を引き起こす疾患
-
調査結果詳細
Q1)日用品や化粧品の香料によって不快な経験をしたことはありますか?(単一回答)(n=549)
Q2)人工的な香料によって体調不良を起こしたことはありますか。(単一回答)(n=549)
Q3)香料による不快な経験や体調不良に関して、周りの方や専門家へ相談したことはありますか?(単一回答)(n=376) *Q1で不快な経験をしたことがある方・Q2で体調不良を経験したことがある方が対象
Q4)香料による不快な経験や体調不良に関して、周りの方や専門家へ相談しやすいと思いますか?(単一回答)(n=376) *Q1で不快な経験をしたことがある方・Q2で体調不良を経験したことがある方が対象
Q5)「不快に感じた」または「体調不良を起こした」ことのある場面はどのようなものですか。(複数回答)(n=376) *Q1で不快な経験をしたことがある方・Q2で体調不良を経験したことがある方が対象
Q6)「不快に感じた」または「体調不良を起こした」ことのある香料はどのようなものですか。(複数回答)(n=376) *Q1で不快な経験をしたことがある方・Q2で体調不良を経験したことがある方が対象
Q7)化粧品や洗浄剤を購入する際、香料について意識していますか?(単一回答)(n=502) *自分では購入していない方を除く
Q8)化粧品や洗浄剤を購入する際、香料以外の成分や添加物について意識していますか?(単一回答)(n=506) *自分では購入していない方を除く
Q9)香料を使用している製品で日常的に使っているものはありますか?(複数回答)(n=549)
Q10)「香害」をご存知ですか。(単一回答)(n=549)
Q11)「化学物質過敏症」をご存知ですか。(単一回答)(n=549)
Q12)香料をはじめとする化学物質によって体調不良を引き起こすことがあります。こうした問題は、本人はもちろん家族や周りの方の理解と協力が必要です。ご自身は、できる範囲で香料を控える、無香料の製品を使用するなど、周りへ配慮しようと思いますか? (単一回答)(n=549)
香料による「不快経験」や「体調不良」の状況について(自由回答より一部抜粋) 「接客業をしているのですが、お客様の化粧品や香水の匂い、洗濯洗剤の匂いで気分が悪くなることが時々あります。自分から離れられないので苦痛です。」(30代男性) 「隣人が干している洗濯物から匂ってくる柔軟剤の香りがきつく、頭痛を起こした。」(30代女性) 「柔軟剤のにおいが強すぎて頭痛がしてきた」(40代女性) 「満員電車で隣の方の香水の香りがきつくて我慢できなくなり途中下車した。」(50代男性) 「香水を着けた人とエレベーターで一緒になったり、エレベーターに強い残り香があったりした時、頭痛と鼻の奥の痛みを感じた。」(50代女性) 「飲食店できつい香水のにおいと食べ物のにおいが混じって不快になった。」(50代女性) 「匂いのキツイ柔軟剤を使った衣料からの香りが気持ち悪くなってめまいや吐きそうになりました。」(60代女性) |