メディアの皆様におかれましては、弊社での新しい取り組みをご取材いただけましたら幸いです。
エル・システマジャパンは、子どもたちが音楽を通してたくましく成長すること、活性化された地域と共生社会の実現を目指して活動しています。
11年目を迎えたエル・システマジャパンは、新たなチャレンジをします。これまで、神奈川県、東京都の6つの児童養護施設でバイオリン教室を実施されていた音楽支援ボランティア団体「弦楽りぼん」の一部事業を協働し、コロナ禍を経て拡大する子どもの体験格差を埋め、社会的養護下にある子どもたちに豊かな芸術環境を提供していきます。
児童養護施設への音楽支援ボランティア団体「弦楽りぼん」は、神奈川県平塚市の「田中バイオリン工房」を主宰する田中眞次さんが代表を務め、全国から集まった使われなくなったバイオリン・ビオラ・チェロを田中氏が修繕し、児童養護施設に無償で寄贈し、ボランティアにより施設内の児童・職員へ演奏指導する活動を2013年から行っています。2020年までに神奈川県・東京都の6か所の児童養護施設で活動を行い、延べ5,000人以上の子どもたちが弦楽器教室に参加しました。
しかし、コロナ禍で活動が休止、これまで支援をしてきた施設からの再開を望む声が上がる中、「弦楽りぼん」の田中氏から、厳しい財政状況により、事業継続のためエル・システマジャパンでの実施・運営の打診を受けました。
虐待、暴力等、様々な理由により児童養護施設で暮らしていても、質の高い音楽教育を仲間と共に体験できる環境を整備することは、まさに、エル・システマジャパンのミッションであり、「弦楽りぼん」が実践されてきた素晴らしい活動を継承したいとの思いで、まずは、川崎市の新日本学園での弦楽器教室の再開に踏み切りました。現在、施設で暮らす小学校1年生から高校3年生40人のうち12人の子どもたちと、施設の職員3人の参加のもと、2週間に1回のペースで継続的に合奏スタイルの教室を行っています。今後、活動休止中の他の施設での弦楽器教室の活動再開も目指しています。
指導は、首都圏在住の社会人や学生を中心とした、エル・システマジャパンの指導ボランティア（フェロー）が行っています。
児童養護施設で暮らす子どもたちの文化・スポーツ活動への参加は、国や地方公共団体も奨励、推進していますが、現状、内容面では限られており、定期的に集団で行われるような仕組みづくりは困難とされてきました。子どもたちの習い事に関しても、継続的に実施することが難しい施設も多くあります。さらにこの2年半、コロナ禍の影響でほとんどの施設で外部者の立ち入りが禁止され、多くの活動が全く実施されていないか、かなり限定されているのが実情です。こうした環境のもとで始まった「弦楽りぼん・児童養護施設プロジェクト」は、子どもたちの非認知能力の向上や、自己表現の場の拡充としても意味あるアクションだと私たちは考えています。
メディアの皆様におかれましては、この新しい取り組みをご取材いただけましたら幸いです。
※5月17日からは、この「弦楽りぼん・児童養護施設プロジェクト」を継続的に実施していくための資金を募るサポーターキャンペーンも行います。（詳細はこちら https://readyfor.jp/projects/gengakuribbon-monthly ）
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団体概要
団体名： 一般社団法人エル・システマジャパン
所在地： 〒101-0052 東京都千代田区神田小川町3-24 大栄堂第2ビル3F
代表者： 菊川 穣
設立： 2012年3月
URL： https://www.elsistemajapan.org/
エル・システマは、1975年、貧困や治安の悪化という問題を抱えていた南米ベネズエラで、子
どもたちを守るために始まった音楽教育プログラム。現在では、70以上の国・地域でエル・シス
テマの理念に基づいた音楽教育が実施されています。日本では、東日本大震災で被災した子
どもたちが音楽での経験を通して、自信や尊厳を回復し自分の人生を切り開いていく力を育む
ことを当初の目的に、2012年よりエル・システマジャパンとして福島県相馬市で開始。2014年
から岩手県大槌町、2017年より長野県駒ヶ根市、東京都、10周年を迎えた2022年からは大
阪府豊中市、京都府舞鶴市と活動が拡大しています。また、2023年4月からは児童養護施設でのバイオリン教室の実施を音楽支援ボランティア団体「弦楽りぼん」と共に行っています。家庭の事情にかかわりなく、どんな子ど
もも音楽に触れられること、皆で奏でるオーケストラやコーラスの形で学んでいくことを大切に
し、自己表現の場として、大事な居場所の一つとして、そして音楽が人と人をつなぐことを目指し
ており、ビジョンとして「誰もが自由で創造性を発揮できる共生社会」を掲げています。
