2023年4月26日
JALは、IATAが策定した医薬品輸送の品質認証制度「CEIV Pharma認証(The Center of Excellence for Independent Validators in Pharmaceutical Logistics)」を2023年3月28日に成田空港の上屋・ランプでの取り扱いおよび発着フライトを対象に取得しました。これにより2019年に取得した関西空港上屋での取り扱いに続く2つ目の「CEIV Pharma認証」したことに加え、大型の医薬専用定温庫(*1)を併せ持つ、本邦唯一の航空会社となりました。
今後は、中期経営計画で掲げた「品質管理やリードタイム短縮を可能にする生産体制の構築による高単価な貨物需要の取り込み」に向け高品質なサプライチェーン構築に取り組みます。
(*1)2022年09月30日付プレスリリース第22052号「JAL初の医薬専用定温庫を、成田空港で10月1日より運用開始」
https://press.jal.co.jp/ja/release/202209/006937.html
【認証制度の対象範囲:関西空港から成田空港を経由して輸出する事例】
(*2)Good Distribution Practiceの略称。医薬品が製造工場から患者の手元に届くまでの流通過程における品質保証を目的とした基準
「CEIV Pharma認証」は、医薬品の適正な流通基準であるGDPに準拠した国際統一基準で、高い輸送品質の構築を目的としています。医薬品航空輸送の需要が高まる中、当認証の重要性は年々高まっています。
JALは、成田空港で培ってきた、医薬品輸送を担う組織・管理体制などを再構築し、「CEIV Pharma認証」を 取得しました。今後は、当認証を取得済みの貨物代理店などと組み合わせ、空港やフライトを含む一気通貫した「CEIV Pharma認証」のサプライチェーンの提供が可能となります。日本からの輸出のみならず、医薬生産拠点である欧米からの輸入および乗り継ぎ需要の取り込み拡大を目指します。
① 医薬品専用定温庫を2大拠点に設置
空港における医薬専用定温庫として、2022年10月に成田空港に「JAL MEDI PORT」を、2023年2月には関西空港に「Pharma5」を開設しました。なお、関西空港で医薬品取り扱いを担う日航関西エアカーゴシステムは、2019年に「CEIV Pharma認証」を取得済みです。
② 拠点をつなぐ「面」で高品質な医薬品取り扱いサービスを提供
成田空港・関西空港でのハード・ソフト両面での国際基準の高品質なサービス提供に加えて、関西空港・成田空港・羽田空港を医薬専用の定温輸送トラックで結ぶGDP基準に準拠したコールドチェーン物流サービスを本年夏に開始予定です。これにより、空港毎の「点」の取り扱いにとどまらず、空港間輸送ネットワークにおいても医薬品輸送の高い基準を満たすサービスをご提供することで、「面」としての輸送展開が可能となります。
JALは、高品質な医薬品輸送サービスを通して、人々の健やかな生活を支えることに加えて、今後は、環境負荷軽減やサステナブルな物流の提案など新たなチャレンジを継続し、貨物事業の収益性向上を目指してまいります。