一方、少子高齢・人口減少に伴う労働力不足を背景に、職員が減少しても十分な行政サービスを提供し続けられるスマート自治体への転換が喫緊の課題となっています。
TOPICS!
◇令和5年度・市長部局等の女性管理職率(※)について、過去最高となる35%。
◇男性の育児休業取得率は2年連続で4割超え。特に令和元年からの3年間で37.4ポイント増加。
※男性の育児休業取得率の全国平均は13.97%(令和3年)
◇令和5年度には人事課内に「人材育成室」を設置。「新しい働き方・人材”奈良市役所モデル”」の推進に着手。女性活躍や働き方改革を加速するとともに、スマート自治体に対応するための新しい人事システム・人材育成システムの検討に着手する。
◇女性管理職率目標値:令和7年度までに40%
◇男性育休取得率目標値:令和7年度までに100%
(令和5年度80%、令和6年度90%、令和7年度100%)
※市長部局等とは…市長の事務部局、教育委員会、議会、監査委員会、選挙管理委員会、農業委員会
また、女性管理職は課長補佐級以上を指す。
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1.奈良市職員(市長部局等)の女性管理職率の推移
奈良市は全国平均と比べて非常に高い割合となっており、特に令和5年度は過去最高となる35%となりました。
<参考>
・令和4年度 企業に対する調査では女性管理職の割合:平均9.4%
(帝国データバンクが令和4年7月に実施。1 万 1,503 社の回答をもとにしたもの)
平成21年度には10%以下であった女性管理職の比率が平成29年度までの8年間で3倍以上に。総務省の策定した「令和2年までに30%超」の目標を平成29年度には達成。令和5年度は過去最高の35%となりました。
これまでの取り組み等
2001年(平成13年)3月 奈良市男女共同参画計画(10年)策定
2003年(平成15年)3月 奈良市男女共同参画推進条例 制定
2011年(平成23年)3月 奈良市男女共同参画計画(第2次)(10年)策定
2016年(平成28年)3月 奈良市女性職員活躍推進ポジティブ・アクションプラン
2022年(令和 4年)3月 奈良市男女共同参画計画(第3次)(5年)策定
2022年(令和 4年)実施分から 係長試験の実施方法の見直し
筆記と口述の二次試験方式であったものを総合評価方式に変更。筆記試験の合格者は、次年度以降の筆記試験が免除される等、受験者の負担を軽減する内容に変更。
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2.奈良市職員の男性の育児休業取得率
奈良市の男性職員の育児休業取得率は全国平均を大きく超えています。特に令和元年度~3年度で37.4ポイントと大幅な伸び。制度の周知等により、取得の意識が男性職員や職場にも浸透しつつあります。
<直近4年間の男性の育児休業取得率>
(すべて市職員全体の数値)
<参考>男性育児休業取得率
・令和3年度 全国平均:13.97%(厚生労働省「雇用均等基本調査」)
・令和3年度 全国中核市職員平均:28.5%(総務省:地方公共団体の勤務条件等に関する調査)
これまでの取り組み
①平成28年度~
「職員のための子育て応援ハンドブック~Let‘sいくジーカ~」の配布
子育て中の職員が利用できる休暇等の制度をまとめたハンドブックを配布。
②令和2年度~
育児休業などを取得しようとする職員への職場でのフォローアップ制度
「パパ♡ママ応援プロジェクト」本人と上司が出産・子育てのための計画をたてるためのフローを設け、このフローをもとに人事課からもフォローを行う。
③令和4年度~
「パパ♡ママ職員インタビュー」動画での周知
実際に育児休業制度等を利用した職員のインタビューを配信(職員のみの限定公開)。育児に関する休業への認知を高め、育児と仕事の両立がしやすい職場環境づくり。(共生社会推進課での取組)
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3.今後の取り組み“奈良市役所モデル”の構築
男性も女性も、仕事でも家でも活躍できる「新しい働き方・人材 “奈良市役所モデル”」
今後、少子高齢・人口減少に伴い職員が大幅に減少しても持続可能な方法で行政サービスが提供できるスマート自治体を目指すためには、デジタル技術の活用を前提として、従来の働き方を大きく変える必要があります。
また、求められるスキルを備えた人材を育成・獲得し、適所に配置していく戦略的な人事を行うための、新しい考え方・システムが必須であり、AIを用いた人材管理や人事考課についても検討すべきと考えています。
令和5年度は、人事課内に「人材育成室」を設置し、これらの課題について早急に検討し、取り組みを推進していきます。
◇取り組み内容
(1)令和7年度までに女性管理職率40%を目指します。(市長部局)
女性の活躍を推し進めるためのロールモデルをさらに増やすことで、職員の昇進への意欲を向上させます。
(2)令和7年度までに男性の育児休業取得率100%を目指します。
育児に対して男性と女性が共通の認識を持つことにより、子育て中の職員もそうでない職員も共に働きやすい職場環境を作ります。
・育児休業期間を「休暇」ではなく、「学びの期間」と捉え、イメージの転換を図ることを目的に、以下の企画を実施します。
①休業期間の通称やキャッチフレーズを募集
「育児チャレンジ期間」「イクケン期間(育児研修期間)」等
②ハンドブックの作成
本人や上司、周囲の職員に育児休業取得の意味や目的を明確に伝えるためのハンドブックを作成し、該当者に配布します。
①②実施のために職員有志によるワーキンググループの結成を予定しています。
(3)フレキシブルな働き方に対応
働き方にバリエーションを持たせ、自由に選択できる環境へ。
・時差勤務は出勤時間の区分をあらかじめ決められた7区分の中から選択しなければなりませんでしたが、コアタイム・フレックスタイムを導入し、自分で自由に設定できるようにします。
・在宅ワーク用のリモートパソコン200台を追加、部長・次長級以上に配布していたタブレット端末を課長級職員にも配布し、在宅ワークをはじめとした「場所に縛られない働き方」を推進します。(年内完了を予定)
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関連リンク
▼【市長会見】女性の活躍や働き方改革をリードする奈良市役所に(令和5年4月20日発表)
https://www.city.nara.lg.jp/site/press-release/173886.html
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本件に関するお問い合わせ先
奈良市 総合政策部 人事課
TEL:0742-34-4821