「SDGs肥料」の実用化に向けて北九州市と共同で技術開発に着手

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​日鉄エンジニアリング株式会社(代表取締役社長:石倭行人、本社:東京都品川区、以下「当社」)と北九州市上下水道局が共同で応募した「スラグによるリン回収技術開発」(以下「本技術開発」)が、国土交通省の令和5年度「脱炭素に資する下水汚泥資源の利活用技術の実証・応用研究」(以下「応用研究※」)に採択され、北九州市と共同で技術開発に着手することとなりました。
国は、昨今の肥料の国際価格高騰などを背景として、下水汚泥資源の肥料化技術等の開発を促進し、下水汚泥肥料の利用拡大に取り組んでいく方針であり、2030年までに下水汚泥の肥料使用量を倍増させる計画をしています。本技術開発は、製鉄・製鋼プロセスや一般廃棄物処理の産業副産物であるスラグを利用して下水汚泥(脱水分離液)から効率的に「リン」を回収する技術の実証研究に全国で初めて取り組むものです。

本技術開発は、スラグにもともと含まれるリンを始めとする各種の肥料有効成分(Fe、Si、Ca、Mn、Mg等)に加えて、下水汚泥(脱水分離液)に含まれるリンを回収して、リンを高濃度で含有する高付加価値のスラグ肥料として活用することを目指しています。また、従来技術と比較して、設備の簡素化とコストの低減も期待されます。

当社は、製鉄プロセスや一般廃棄物処理で長年培ってきた製鉄・溶融スラグに関する技術と知見を活かし、北九州市と共に「北九州発のSDGs肥料」の実用化に挑戦してまいります。

※ 国土交通省 令和5年度「脱炭素に資する下水汚泥資源の利活用技術の実証・応用研究」の概要
下水道分野における開発段階の技術を支援するため、国土交通省が毎年度、研究テーマを設定して公募するもの。
令和5年度は「脱炭素化に資する下水汚泥資源の利活用技術等の開発」の大方針のもと、以下3点がテーマに設定され、本技術を含む計5技術が採択されています。
① 下水道施設における2050年カーボンニュートラルに資する技術
② 下水汚泥資源を活用した肥料化に資する技術
③ 管路施設におけるスマートメンテナンス技術

スラグを活用したリン回収技術の概要
産業副産物であるスラグを利用して、リンを含む下水汚泥(脱水分離液)から効率的にリンを回収する技術であり、当社が特許を保有しています。(第6060320号)

<本技術の特長>
① 簡素なリン回収プロセス
設備の簡素化、整備コストの低減などが期待できます。
② スラグの高付加価値肥料化
スラグそのものに含有されるリンと下水汚泥(脱水分離液)に含まれるリンを同時に回収します。スラグに含有されるその他の肥料有効成分(Fe、Si、Ca、Mn、Mg等)に加えて、下水汚泥(脱水分離液)に含まれるリンを回収して高濃度化することで、肥料としての付加価値を高めます。
 

【参考資料】
①  国土交通省「脱炭素に資する下水汚泥資源の利活用技術の実証・応用研究に取り組みます」(令和5年3月29日)
https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo13_hh_000524.html
②  国土交通省「令和5年度下水道革新的技術実証事業等の公募を開始!」(令和5年1月17日)
https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo13_hh_000517.html

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