本日3月8日国際女性デーにおいて、男女共同参画や女性活躍といったジェンダーダイバーシティに関するテーマが様々な角度から語られています。しかしながら、果たして今後、その点にばかり焦点を当てていくべきなのか?その先の未来をどう描いていけばいいのか?をこれからは考えていく必要があります。
このイベントではフィリップ モリス ジャパン合同会社、アステラス製薬株式会社、シスコシステムズ合同会社から素晴らしいパネリストをお招きし、「ジェンダーダイバーシティのその先へ」という大きなテーマに関して議論を行いました。その中でキーとなる考え方や経験談を下記にご紹介します。
イベント内で議論されたパネルディスカッションのポイント:
Q. 日本はジェンダーダイバーシティのその先に目を向ける準備は出来ているのか?
A. ジェンダーにばかり焦点を当てる組織も存在する一方、他の多様性の分野にまで目を向ける組織も現れています。ここで大事なことは、多様性を二元的に捉えるのではなく、エクイティとインクルージョンを取り入れた、より交差的なアプローチを取っていく必要があるということです。
Q. DEIを推し進める上で、「思考の転換」から「行動の転換」へとどのように移行すればよいのか?
A. ここにおいて大事なこと、素晴らしい模範となるものは何かを定義する必要があります。トップダウン、ボトムアップ、さらに横串しでのアプローチを組織文化に取り入れ、明確なアクションプランと責任者を置くべきです。
パネリストからのインパクトあるメッセージ:
嶋本賢太郎 || アステラス製薬株式会社 HRビジネスパートナーコマーシャル
どんな改革でもスタート地点では、リーダーのコミットメントが重要。リーダーは、組織としてどこに向かっているのかについて、幅広いステークホルダーと明確に共有する必要があります。そしてコミットメントとはかけ声や決意表明だけではなく、一貫した判断基準に基づいてトレードオフを理解した意思決定を行っていくことでより明確に示されると思います。 また現代のビジネスにおいて、多様性はイノベーションを加速させ、マーケットを理解するのにも不可欠です。多様であることは、より直接的な利益となることも忘れてはいけません。
宮川愛 || シスコシステムズ合同会社 執行役員・人事本部長
なぜエクイティ&インクルージョンがあなたの会社に役立つのか?仕事では、人間的な要素が最も重要です。ひとりの人間であること、自分が何者であるか、自分の力を最大限に発揮できること、それを可能にする文化を企業が作ることが最も重要なのです。
ビジネスが難しい時こそ、会社全体の力を最大限に発揮し、最高のパフォーマンスを発揮するための妨げとなるものを取り除く必要があります。そしてそれは、いかに自分が最高の状態になれるかにかかっています。DEIはあまりお金がかかりません。お金をかけるのではなく、いかにして会社の日常にDEIを浸透させるかが鍵です。
トム・ヴァ―べケ || フィリップ モリス ジャパン合同会社 ピープル&カルチャーディレクター
そもそもなぜダイバーシティが大事なのか?その理由を思い出すことが重要です。私たちがサービスを提供する人々はダイバーシティに溢れていますので、なおのことその重要性を私たちは理解できるはずです。また会社が困難な状況にあるとき、私たちHRは様々なことに懐疑的になりがちですが、適切なポジションにどんな人材が必要なのか、そこがダイバーシティの出番です。
また、日本ではまだ、インクルージョンに対する固定観念があります。私にとってのインクルージョンは、意見を発することに不安がなく、包括的であることが賞賛されるような環境を作ることです。
サラ・リュー || The Dream Collective 創設者兼マネージングディレクター
ダイバーシティがある組織は一枚岩ではなく、女性であっても2人として似たような女性はいないので、変革を求めるときは人の良さを活かして、交差的なアプローチを取るべきです。
また、ERG(従業員リソースグループ)はアイデンティティに基づいて生まれることが多いですが、より包括的なアプローチであるインタレストベースにシフトすべきです。アイデンティティよりも興味を共有することが一般的であり、共通の土台を築くのに適しています。
すべての人のマインドセットを変えることはできません。結果が出れば、考え方は変わっていくと信じてください。
ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンと組織がどう向き合っていくべきか?
答えは組織や文化によって様々です。職場環境や社員の働き方、会社での生き方を、企業の未来と共に向上させていく時代になっています。このパネルディスカッションの内容をご覧になって、さらに発展的な議論をご希望の方、企業内でDEI取り組みに力を入れられていて、DEIのソリューションにご関心がある方はぜひThe Dream Collectiveの下記お問い合わせまでご連絡ください。弊社がグローバルに展開するソリューションのご紹介やカスタマイズに関してもお話させて頂きます。
お客様お問合せ先
https://www.thedreamcollective.jp/contact/
また、国際女性デーに合わせて、弊社ではInternational Women’s Day Every Day (#IWDED)という活動を行っています。DEIの議論はこの時期に集中して行われるべきものではなく、日々一歩ずつ行っていくべきものであることを強いメッセージとして伝えています。
その活動に賛同してくださった企業の取り組みをSNSで随時ご紹介しておりますので、ぜひ弊社のwebsiteからご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.thedreamcollective.jp/
【ザ・ドリーム・コレクティブ会社概要】
・会社名 :The Dream Collective Global Pty Ltd
・代表者 :創業者 兼 マネージングディレクター サラ・リュー
・設立年月日:2012年(オーストラリア)
・業務内容 :女性リーダー育成セミナー、ワークショップの企画・運営、コンサルティング
世界で5000名超の働く女性向けリーダーシップ開発のため、セミナーやワークショップなどを行ってきた外資系コンサルティング企業。2012年にオーストラリアで設立以降、オーストラリア・シンガポール・東京・上海を拠点に、Google、Microsoft、AWS、アディダス、ユニリーバ、Yahoo!など250社以上のグローバル企業をクライアントに持ち、女性人材の育成に努めてきた。日本では2017年より本格的に始動し、NEC、日産自動車、コカ・コーラボトラーズ ジャパン、セールスフォー・ドットコムやアドビなどと長期的な研修プロジェクトを行っている。
■サラ・リュー(創業者 兼 マネージングディレクター)
台湾で生まれるものの、教育システムに馴染めず両親とともにニュージーランドに移住。
好奇心が強く、冒険好きな性格のため、オークランド大学在学中、日本語を話せないにもかかわらず、全額奨学金支給で交換留学生として東京大学入学。ときには若手女性×オーストラリア在住のアジア人として差別や偏見を受けたことがきっかけで、The Dream Collectiveを起業。いまでは世界5か所に拠点を構え、トップ企業をパートナーに持つ。
他にも、2017年より「G20首脳会議」加盟国の若手企業家が集結する「G20 YEA」にて豪州代表として出席、日本の内閣総理大臣閣僚会議の顧問やForbes賞の審査委員を務めるなどオピニオンリーダーとして活躍中。
取材などのお問い合わせは下記まで
広報:古瀬
電話番号:090-5283-5390
メールアドレス:maiko@thedreamcollective.com.au