- イベント概要
・開催概要:「陸養プロジェクト2022」実食の授業
・日程:2023年2⽉16⽇(⽊)9時45分〜10時30分(受付 9時30分〜)
・開催場所:愛知県蒲郡市⽴蒲郡南部⼩学校(愛知県蒲郡市神明町22-3)
・参加者:6年⽣ 58名
・講師:竹島水族館 小林龍二館長
- 命の大切さ、つながりを学ぶ
2月8日(水)に開催した「議論」の授業では、陸養で達成できたことや学んだことを振り返る授業を行いました。残念ながらヒラメが全て死亡してしまいましたが、児童の気持ちには、「育てることの責任」や「死を次に生かすことを学べた」という前向きな意見が出た反面、「死を次に生かすことが正しいのか分からなかった」など迷いや葛藤が生まれていたようです。最後の最後まで議論した中で「自分たちで育てたヒラメを本当は食べたい、もう一回チャレンジして最後まで育てたいけど、そのためだけに命をもらうのは、もったいないし申し訳ない。」などの意見が出ました。死をきっかけにみんなで話し合って団結できた、一人ひとりが真剣に考えることができた、支えてくれる人とのつながりを学べた、など、活発な意見が交わされていました。
- 食卓に食べ物が届くまでに関わってくれる人たちへの感謝
2月16日(木)は、ついに「実食」の日です。地元料理人の中瀬さんに協力いただき、愛媛から取り寄せたプロが育てた養殖の生きたヒラメを捌いてもらい、食べました。捌くときに可哀想な気持ちにならないですか?という質問に対して、可哀想ということよりも「食べてもらう人に、どうやって美味しく食べてもらいたいかを考える」というお話をされ、児童たちは命を大切に扱う料理人の気持ちを直に感じたようでした。これまでに地元の竹島水族館の小林館長や養殖業者、水産業者、料理人から、どういった想いで仕事に向き合っているかお話を聞いて知ったことで、食卓に食べ物が届くまでに関わってくれる人たちへの感謝の気持ちを改めて実感することができました。
- 参加した児童や協力者からの声
授業に参加した児童からは、「いただきます、ごちそうさまの本当の意味がわかった」「ヒラメが捌かれるのを見ていのちを頂いていることを実感した」などの感想がありました。また、3月2日の交流会に向け「蒲郡はほかの学校よりもたくさんヒラメについて調べて詳しくなれたようなので、それに胸を張って交流会に臨みたい」という意見もありました。竹島水族館の小林館長からは、今回の陸養プロジェクトにチャレンジして分かったこと、失敗しないと分からなかったことなど、この先生きていく上でチャレンジすることを忘れないでほしい、というコメントをいただきました。
<団体概要>
団体名称:”陸養”プロジェクト実行委員会
URL: https://rikuyou.uminohi.jp/
活動内容:「陸上養殖」を通し、水産資源の貴重さ、生命の大切さ、自分たちが住む地域の海の問題について学んでもらい、こどもたちに海の未来について考えてもらう機会を提供すべく活動しています。
2018年4月 陸養プロジェクト実行委員会発足 。
これまで、全国10地域23の小学校(青森・千葉・東京・静岡・埼玉・栃木・富山・長野・愛媛・長崎)で陸養プロジェクトを実施。実施地域の企業や専門家と連携し、地元の海に関する問題や魚の生態等を学びながら、プロジェクトの最後には育てたヒラメをどうするか、学校ごとに結論を出してきました。
※プロジェクト共催
団体名称:NPO日本養殖振興会
URL:https://npojco.org/home/
活動内容:これからの日本を背負って立つ子ども達に、この日本が誇る『人工種苗による養殖技術』の素晴らしさを伝えることを趣旨とし、日本の漁業の将来を担う人財育成及びその人財が活躍できる農山漁村地域での活性化、雇用促進を最終的な目標としています。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/