宮古市公共施設における蓄電池付きオンサイト太陽光PPAによる追加性のある再生可能エネルギー電力の導入開始について

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●宮古市公共施設におけるオンサイトPPAモデルでの太陽光発電設備等の運用が開始(岩手県内では初)。宮古新電力が事業主体となり、スキームを構築した。
●本モデルでは蓄電池を活用し、非常時における電力供給に備えるとともに、日常で利用する電力の調整機能(※1)の活用を検討。
宮古市(岩手県宮古市、市長:山本 正德)、宮古新電力株式会社(本社:岩手県宮古市、代表取締役:添田 卓弘 以下、宮古新電力)および NTTアノードエナジー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岸本 照之 以下、NTTアノードエナジー)は、初期費用が不要のオンサイト PPA(※2) の仕組みを活用した追加性(※3)のある再生可能エネルギー電力の導入を、宮古市の公共施設として初めて2023年2月上旬から開始いたしました。

宮古市とNTTアノードエナジーは、2020年11月16日に「宮古市再生可能エネルギービジョンの実現に向けた連携に関する協定」を締結し、宮古新電力を通じた再生可能エネルギーの地産地消を推進しており、本事業はその一環となります。

NTTアノードエナジーが市施設に太陽光発電設備を導入し、宮古新電力を介して、「オンサイト太陽光電力の自家消費」と「地産電源を活用した電力小売供給」をワンストップで提供します。施設で自家消費しきれない「余剰電力」は地域内の他施設へ融通して活用するなど、地域全体の地産地消率向上へ貢献します。なお、今回オンサイトPPAを導入した施設の地産地消率は、23.5%から42.0%に向上します。

また、非常時での蓄電池を活用した電力供給は、テレビ1台、スマホ充電器15台、消防無線1台、夜間照明20基を3日間使用できる容量を備えています。今後は、本蓄電池を非常時電力供給だけでなく、日常で利用する電力の調整機能の活用も検討予定です。

<サービス提供スキーム>

なお、本事業は「令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共施設への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業)(※4)」を活用しています。

<導入施設概要>
対象施設:宮古市 新里総合事務所(住所:岩手県宮古市茂市第2地割112−1)
太陽光発電設備容量:28.5kW
蓄電池容量:16.4kWh

<CO2 排出量削減に向けた取り組み>
宮古市では、令和2年に「宮古市気候非常事態宣言」を行い、「宮古市2050年ゼロカーボンシティ」を表明しました。令和4年に策定した「宮古市再生可能エネルギー推進計画(※5)」では、目指す地域の将来像として“エネルギーの地産地消で実現するゼロカーボンのまち ~恵み豊かな自然の継承と地域内経済循環~”を設定し、地域脱炭素に取り組むこととしています。

NTTグループでは「NTT Green Innovation toward 2040(※6)」を公表し、2040年までにNTTグループでのカーボンニュートラルを目指すとともに、社会の環境負荷低減に向けて再生可能エネルギーの開発強化・導入拡大によりお客様のCO2排出量の削減に貢献していきます。

<今後の展開について>
宮古市は、環境省が実施した脱炭素先行地域に共同提案(※7)で応募し、2022年11月1日付けで選定されております。今回のような取り組みをさらに拡大し、先行地域をはじめ市域全体の脱炭素化に向けて、関係事業者と連携して取り組んでまいります。

※1 調整機能
蓄電池の充放電をAIがコントロールすることにより、運用の最適化を図り、電気料金の削減等の効果が見込める機能です。

※2 オンサイト PPA
コーポレート PPA (電力購入契約:Power Purchase Agreement)は、需要家が発電事業者から再生可能エネルギーの電力を長期に購入する契約です。オンサイト PPA はオンサイトコーポレート PPA の略で、発電設備と同一敷地から配線を介して需要家(本件のケースでは宮古市 新里総合事務所)へ送電するモデルです。

※3 追加性
追加性(additionality)とは、再生可能エネルギー電源を新設することで、新たな再生可能エネルギー電源への投資を促進し、社会の再生可能エネルギーの普及拡大に寄与することです。結果的に化石エネルギーの代替に繋がり、脱炭素を目指す上で重要視されています。

※4 令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共施設への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業)
環境省による事業で、執行団体は一般財団法人環境イノベーション情報機構です。

※5 宮古市再生可能エネルギー推進計画
宮古市では、令和4年3月に『宮古市再生可能エネルギー推進計画』を策定いたしました。https://www.city.miyako.iwate.jp/energy/r4miyakoshi_renewableenergy_promotionplan.html

※6  NTT Green Innovation toward 2040
事業活動による環境負荷の削減×限界打破のイノベーション創出で、2040 年度には NTT グループ全体でカーボンニュートラルの実現を目指します。IOWN導入により電力消費量を削減し温室効果ガスを45%削減、再生可能エネルギー利用を拡大し温室効果ガスを45%削減、省エネにより温室効果ガスを10%削減の実現を目指します。
https://group.ntt/jp/ir/library/presentation/2021/pdf/210930_1_1.pdf

※7 宮古市、国立大学法人東北大学、宮古市脱炭素先行地域づくり準備会議の共同提案
宮古市脱炭素先行地域づくり準備会議構成企業:
アジア航測株式会社、NTTアノードエナジー株式会社、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)、日本国土開発株式会社、復建調査設計株式会社、株式会社ヴェインズ、株式会社東北銀行、東北電力株式会社、株式会社東北電力ソーラーeチャージ

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