アンケート結果から、物価上昇の影響に対する不安や、生活苦を訴えている世帯が特に多いことが明らかになりました。
<アンケート結果から明らかになったこと>
- 物価上昇の影響について、約98%の世帯が生活に欠かせない食費や日用品にかかる費用、光熱費などに影響を感じていると回答
- 現在困っていること、心配なこととして、80%以上の世帯が「物価の上昇により生活が苦しい」と回答
- 本ボックス申し込みの理由について、「十分な食料を買うお金がない」もしくは「(長期休暇に入り)給食がなくなるため食費が心配」と回答した世帯がそれぞれ70%を超える結果に。➡同年7月に実施した「夏休み 子どもの食 応援ボックス」利用世帯アンケートで同様の理由を選択した世帯はいずれも60%程度であり、それぞれ10ポイント以上増加。物価上昇による影響への不安感がより高まっていると推察される。
■アンケート結果(全文)はこちら http://bit.ly/3WPe2Vy
<本結果を受けての今後の活動>
2023年は子どもの貧困対策法成立から10年という節目の年です。一方、経済的に困難な状況に置かれた子ども・子育て世帯の状況は改善せず、感染症や物価高の影響を受け、困難が長期化・深刻化している懸念があります。これらの結果を受け、セーブ・ザ・チルドレンは、長期休暇中の子どもたちの食の状況の改善や、経済的に困難な状況にある子育て世帯への継続的な経済的支援策、さまざまな体験の機会確保や、制度の周知徹底などを迅速に講じるよう、国や自治体に呼びかけます。 また、子どもの貧困対策の観点から、子どもたちが十分な食事をとり安心して健康的な生活が送れるよう、引き続き2023年も「子どもの食 応援ボックス」の活動を行います。
【「冬休み 子どもの食 応援ボックス」利用世帯アンケート 実施概要】
調査対象:2022 年「冬休み 子どもの食 応援ボックス」 を利用した5,006世帯
調査方法:オンラインフォームへの回答
実施期間:2022年10月31日~2022年11月10日
※「冬休み 子どもの食 応援ボックス」申し込み時に回答
※申込環境の不具合により、一部は11月14日~11月17日に回答
有効回答数:5,006世帯
<セーブ・ザ・チルドレンの子どもの食支援への取り組み>
セーブ・ザ・チルドレンは、2020 年から新型コロナウイルス感染症拡大への緊急支援として、「子どもの食 応援ボックス」を開始し、2021 年までにのべ 8,881 世帯の経済的に困難な状況にある子どもたちに食料を届けました。2022 年からは、新型コロナウイルス感染症の長期化や、感染者数が減少している自治体であっても子育て世帯がより困難な状況におかれている可能性があることをふまえ、子どもの貧困問題解決事業の一環として対象を全国に拡大して実施しています。
- 2021 年度 7 月「夏休み 子どもの食 応援ボックス」利用世帯アンケート結果はこちらから https://bit.ly/3uBYg6a
- 2021 年度 12 月「冬休み 子どもの食 応援ボックス」利用世帯アンケート結果はこちらから https://bit.ly/3f0hM6L
- 2022 年度 7 月「夏休み 子どもの食 応援ボックス」利用世帯アンケート結果はこちらから https://bit.ly/3H82LuZ参考資料
参考資料
<2022 年「冬休み 子どもの食 応援ボックス」実施概要>
【実施期間】
申込受付: 2022年10月31日~11月10日(※申込環境の不具合により、11月14日~11月17日に一部申込を受付)
発送:12月5日から順次発送し、年内に配送完了
【配布世帯数】
5,006 世帯
(※期間中に申し込みがあった5,754世帯のうち、書類などで申込条件を満たしている、かつ抽選で当選した5,006世帯に発送し、受け取りを確認。)
【対象地域】 全国
【申込条件】
1.対象地域に居住する
2.0 歳~18 歳までの子どもを扶養する
3.住民税非課税世帯またはそれに準ずる
【配布内容】
・食料品セット(米、麺などの主食、副菜、飲料、お菓子など)
・文具
・情報提供(子どものこころのケアのリーフレットなど)
【実施目的】
長期休暇中に栄養不足に陥りがちな、経済的に困難な状況にある家庭の子どもたちの食・栄養状況改善のため。
(※1)「冬休み 子どもの食応援ボックス」概要(p.2)参照。