【2022年6月23日 カブール(アフガニスタン)発】
アフガニスタンの地震被災地では、昨日の悪天候と大雨によって、現地の支援活動に支障が出ています。
家族たちは引き続き、負傷した人々を瓦礫の下から救い出そうとしています。残念ながら、中には瓦礫の下で命を落としてしまった人もいます。被災した村々では、亡くなった人々を埋葬する余裕もないほど貧しい家庭もあると人々は話してくれました。現在、彼らの生活そのものが瓦礫の下敷きとなっています。屋根もなく、料理をするために火を焚く場所もないのです。命も、持ち物も、家畜も奪われました。ある村では、家屋はすべて破壊されたとのことです。
ユニセフ(国連児童基金)・アフガニスタン事務所のチームは、6月22日未明から緊急支援を続けています。ユニセフの支援を受けた移動式保健・栄養チームが、最も被害の大きかった地域へ直ちに派遣されました。ユニセフはまた、衛生キット900セット、防寒キット980セット、緊急家庭用調理キット200セット、テント、毛布、防寒着、防水シートなどの緊急支援物資を届けました。また、緊急に必要とされている保健用品や医薬品も配送中です。ユニセフは、その他の国連機関や事実上の当局と連携して活動しています。
被害の全容はまだ明らかではありませんが、国連人道問題調整事務所(OCHA)は700人以上が亡くなり、1400人以上が負傷、家屋への被害は1500件近く確認されたと報告しています(6月23日14時時点)。捜索・救助活動は継続中ですが、大雨、風、地滑りによって支障が出ていると報告されています。被災した子どもの総数はまだ確認できていません。
水に起因する急性下痢症のリスクが高まっており、水と衛生物資が緊急に求められています。さらに、緊急の医薬品、トラウマケアや応急処置、家族と離ればなれになった子どもたちへのケアを含む心理社会的支援、避難所、毛布やテントなどのニーズも甚大です。現地チームは引き続き情報の確認を行っており、被災地の状況や支援ニーズの詳細については今後明らかになるでしょう。
ユニセフが「子どもたちのための人道支援報告書(Humanitarian Action for Children-HAC)」の中で訴えた今年必要な活動資金のうち、確保できているのはわずか26%に留まっています。ユニセフによる緊急支援、特に水と衛生、子どもの保護、人道現金給付支援のプログラムに対する国際社会の団結と支援が急務です。
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■ユニセフ「自然災害緊急募金」ご協力のお願い
地震や津波、洪水、台風やサイクロン、干ばつなどの自然災害に苦しむ子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「自然災害緊急募金」を受け付けております。アフガニスタンでの地震の影響を受けた子どもたちを含む、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ご協力をお願い申し上げます。
1. ホームページから
https://www.unicef.or.jp/kinkyu/disaster/2010.htm
※クレジットカード/インターネットバンキング/Amazon Pay/携帯キャリア決済/コンビニ支払がご利用いただけます。
2. 郵便局(ゆうちょ銀行)から
振替口座:00190-5-31000/口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「自然災害」と明記願います。
*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。
※公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、個人住民税の寄付金控除の対象となります。
■ ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。 https://www.unicef.or.jp/
※ ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます
※ ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■ 日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国33の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/