AARは6月以降、ウクライナ国内の3都市の障がい者団体を通じて、障がい者とその家族の支援を続けています。現地からの要請を受けて、このほど、同国西部チェルニウツィ州の車いす利用者などの団体「リーダー(Leader)」に発電機11台、首都キーウを拠点とする知的障がい者の親の会「ジェレラ(Djerela)」にソーラーパネル1基をそれぞれ送っています。
リーダーは、チェルニウツィ州政府と協力して障がい者団体への支援を行っています。発電機11台は、障害のある国内避難民などが身を寄せる州内の高齢者施設、障がい者福祉施設で利用されます。現地では頻繁な停電のためにメールのやり取りも難しい状況ですが、リーダー代表、ヴァレンティーナ・ドブリディナさんは「届けられた発電機を見て涙が出ました。日本の皆さんからご支援に感激しています」とのメッセージを送ってくれました。
ジェレラでは、空襲警報や爆音、停電におびえる知的障がい者の精神的なケアや家族の休息のため、一時的に知的障がい者に静かな環境で過ごしてもらう「レスパイト・ケア」をAARの支援で実施しています。このケアを行う施設はキーウから120キロ離れた場所にありますが、現在は電気が1日数時間しか通じず、ボイラーでお湯を沸かして洗濯することもできない状況です。AARが提供したソーラーパネルは、この施設の電力供給のために使われます。
AARはこのほか、ウクライナ国内で避難する障がい者への現金給付や食料配付、家電製品や生理用品・おむつの提供などさまざまな支援に取り組んでいます。
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