8000社を調査、指導してきた「人を大切にする経営学会」会長が明かす《五方良し経営》とは?『もっと 人を大切にする会社』東京新聞から発売です。

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 厳格な審査基準にもかかわらず、例年多くの企業が応募する「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞をご存じでしょうか。
 この賞は、「いい経営とは社員とその家族らを幸せにするもの」と、営利追求を最優先とする現代企業の在り方に異を唱える坂本光司さんが創設しました。

 被災者に通帳なしで払い戻した銀行、梅干し一つから販売する生協…。
「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞に入賞している会社は、個性的で驚かされます。共通しているのは人を大切にしていること。
 この賞の創設を主導した経営学者の坂本さんは、まず、社員とその家族の幸せこそ重視すべきだ、と訴えます。
「業績が先であっては社員を不幸にするのです。人を大切にする経営をすれば業績はあとからついてきます。厳然たる事実です」
 そして社員と家族のほか「取引先と家族」「顧客」「地域住民」「株主」の幸せを実現する「五方良し」経営を提唱します。50年で8000社を訪れた経験に裏打ちされた言葉には重みがあります。
 坂本さんは異色の経営学者です。既存の経営学会ではダメだと「人を大切にする経営学会」を起ち上げ、障がい者ら社会的弱者の雇用拡大に挑みます。しかし、理想をただ語るだけではありません。政治、行政としっかり連携を図ります。行動する学者なのです。
 企業経営者はもちろん、働く全ての人たちへ。この本は坂本さんからのエールです。

【著者】
坂本光司
(さかもと・こうじ)
1947年、静岡県生まれ。経営学者、「人を大切にする経営学会」会長。法政大学経営学部を卒業後、静岡県中小企業振興公社(現・静岡県産業振興財団)職員を経て、常葉学園浜松大学(現・常葉大学)や福井県立大学、法政大学大学院で教授を務めた。著書は『日本でいちばん大切にしたい会社』シリーズ8巻(あさ出版)、『感動が人を変える 心震えるエピソード50選』(ラグーナ出版)、『「新たな資本主義」のマネジメント入門』(ビジネス社)など多数。
 

講演活動にも意欲的に取り組む著者講演活動にも意欲的に取り組む著者

 

【書誌情報】
『もっと 人を大切にする会社』
著者 人を大切にする経営学会会長 坂本光司
発売 2022年12月22日
定価 1,650円(本体1,500円+税)
仕様 四六判 並製 212ページ
ISBN 978-4-8083-1079-0
発行 東京新聞
 

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