11月上旬から中旬の午後5時~8時、川西市の飛び地に位置する満願寺で、秋の宵の紅葉が美しくライトアップされる「宵の紅葉」が実施されている。
秋の風物詩である満願寺の「宵の紅葉」が開催中。山門から山中の金堂(本堂)へと続く石敷きの参道周辺が照らし出され、夜の静寂の中で紅葉が美しくライトアップされ、訪れる人に幻想的な姿を見せている。
紅葉は例年どおりの色付きで、今が見頃となっている。午後5時から8時ごろまで行われる。今年のライトアップは20日に行われる「千本ろうそく」と合わせ、20日までを予定している。
<満願寺>
春は桜、秋は紅葉と美しい景色を見せる満願寺。石段を登ると明治14年(1881)に建てられた珍しい形の山門が現れる。そこに見られる2体の金剛力士像は、明治初年の神仏分離に際し、多田神社から移されたもの。阿形の顔面内部の墨書銘から鎌倉時代末期の嘉暦年中(1326年~1329年)に造られたことがわかり、兵庫県指定文化財となっている。
また、国指定の九重塔をはじめ、境内には本堂(金堂)・観音堂・山門などがある。市の天然記念物に指定されている豊かな社叢林に囲まれ、四季折々の風情を見せている。
<願いが叶う満願寺>
『伽藍開基記』によると創建は、奈良時代(神亀年間724~728)、「信者すべての願いは必ず聞き届けるという満願の仏の功徳をもって大衆を救おう」と発願された。全国に満願寺建設をすすめられた聖武天皇(第45代天皇)の命により、勝道上人(諸国に満願寺を建立した)が摂津国の満願寺として千手観音を本尊に開基したと伝えられている。のちの安和元年(968)源満仲が多田に館を構えて以来、国家安泰を祈って帰依し、源氏一門の祈願所になった。(満願寺HPから抜粋)