キッズライツ財団 マララ・ユサフザイ氏をプレゼンターとして、2022年国際子ども平和賞の最終選考進出者を発表

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過去にマララ・ユサフザイ氏、グレタ・トゥーンベリ氏、ンコシ・ジョンソン氏が受賞した、世界の若いチェンジメーカーを称える「国際子ども平和賞」の最終選考進出者に3名を選出

*川崎レナ氏(16歳、日本):若者の参加する権利
*オータム・ペルティエ氏(18歳、カナダ):きれいな水の保護
*シヴァンシュ・クルシュレスタ氏(16歳、インド):インクルーシブ教育

国際的な児童権利擁護の非営利組織であるキッズライツ財団(オランダ・アムステルダム 理事長:マーク・デュラート)を代表して、マララ・ユサフザイ氏が第18回国際子ども平和賞の最終選考進出者を発表し、子どもの権利のために勇敢に戦う世界の若いチェンジメーカーの目覚ましい功績を称えました。同賞の受賞者は、自身の活動の成果を世界の何十億という人々に推進できるという影響力や意義を鑑みて、46カ国175名以上の候補者の中から、専門家による審査によって3名の最終選考進出者が選ばれました。

毎年、ノーベル平和賞の受賞者が同賞の授与を担っており、本年は2011年の受賞者であるタワックル・カルマン氏が国際子ども平和賞の受賞者を発表します。受賞者には、ンコシ氏の像と、教育・研究のための奨学金が贈られます。さらに100,000ユーロのプロジェクト資金が提供されますが、その半分は受賞者の活動支援に充てられ、残り半分はキッズライツ財団により子どもの権利のために奮闘する他の若いチェンジメーカーのプロジェクトに投資されます。

授賞式は11月14日にオランダ・ハーグで開催されます。受賞者のメッセージを世界中の人々に届けるべく、ライブストリーミングで配信されます。

最終選考進出者の発表に際し、マララ・ユサフザイ氏は次のように述べました。「若者たちは、世界の深刻な問題を自分たちが背負っていると感じています。しかし同時に彼らは、変化を求める声をリードしています。今年の候補者であるレナ、オータム、シヴァンシュは、我々誰もが、今日の喫緊の課題に目を向け、行動を起こす力を持っていることを思い起こさせてくれます。」 

本年の最終選考進出者は、若者の参加する権利の推進を目指す日本出身の16歳の少女、川崎レナ氏、世界中の子どもたちにインスピレーションを与え、きれいな水の保護の意識を高めているカナダ出身の18歳の少女、オータム・ペルティエ氏、インクルーシブ教育に挑んでいるインドの16歳の少年、シヴァンシュ・クルシュレスタ氏です。

最終選考進出者の紹介

オータム・ペルティエ氏:世界的な青年環境活動家で「水の戦士」として知られ、長年にわたりカナダ国内外においてきれいな水を求めて提唱しています。12歳の時、オータムは政府議会に出席し、ジャスティン・トルドー首相と対面して、「子どもたちを気にかけ、水を守って」と訴えました。以来、オータムは世界中を旅して、子どもたちに活動家になることを勧めています。オータムは最近、先住民のコミュニティのためにきれいな飲料水を求める請願書を作成し、現在10万869人以上の署名を集めています。またDreamCatcher財団と提携し、きれいな水の確保に苦労してきた先住民コミュニティの家庭に400台以上のろ過装置を配布、設置しました。2019年、オータムはきれいな水を保護し、若者の声が届けられるように、アニシナベック族の首席水委員に選出されました。

シヴァンシュ・クルシュレスタ氏:言語や聴覚に障害のある子どもや成人を支援するインド初のコミュニケーション・ポータルサイトを開発。シヴァンシュは、ビデオ通信メディアがインドの言語に対応した字幕を提供していないことに気づきました。彼は社会のニーズを察知し、聴覚に障害のあるインドの言語話者のために、日常のコミュニケーションを円滑にするサービス「Lingocap」を開発しました。またコロナ禍で多くの若者がオンラインで授業を受けなければならない中、シヴァンシュは聴覚障害を持つ学生が大きなハンディキャップを負っていることに気づき、IT教育を支えるインフラのない聾学校や、その他非営利学校の支援のために同プラットフォームを使い始めました。Lingocapは多くの称賛を受け、現在では社会正義・エンパワーメント省が聴覚言語障害児教育のための全国ポータルサイトとして導入しています。このアプリは、インド各地の聾学校で役立っており、現在12校の聾学校に導入され、7000人以上の利用者を擁し、63人のメンターが1,200人以上の聴覚障害者の放課後教育の指導・支援に活用しています。

川崎レナ氏:8歳の時に読んだ本で、世界には国の政治的事情で教育を受けることができない子どもたちがいることを知り、この状況を改善するために行動を起こすことを決意します。実際に変化をもたらすための様々なボランティアプロジェクトに参加するようになった彼女は、すぐに日本の若者も同じような問題に直面しており、多くの若者が個性を発揮したり自己を表現できず苦労していることに気づきました。

彼女は14歳の若さでアース・ガーディアンズ・ジャパンを立ち上げ、子どもたちが望む世界の変化に対応できるような新しい仕組みづくりを目指しています。その中でも特に注目すべきは、学校と地域の政治家をバーチャル会議でつないだことです。さらに、「polichat」という小さなオンラインプラットフォームを活用し、若者が望む時に直接政治家に連絡を取れるようにし、日本の子供たちが、政治や自分たちの将来に影響を与える政策決定に積極的に参加するよう促しました。

同組織は環境保護にも力を入れており、大阪の十三の河川清掃などのプロジェクトも実施しています。また、若者のプロジェクト資金調達エキスポも運営しており、熱心な学生起業家たちが持続可能なプロジェクトを提案し、投資を確保する絶好の機会となっています。この活動の結果、同組織は、政府運営に若者の声を取り入れるために日本政府の環境省が公式に連携している、数少ない青少年団体のひとつとなっています。

レナは日本における若者の社会参加を提唱する第一人者として知られ、国内バイオ燃料ジェット会社の最年少のCFO(最高未来責任者)に任命されました。東京都は彼女に対し都市開発チームへの助言を求め、日本最大のショッピングモールや発電所が参画することになりました。レナは東京都の事業を通じて、50年、100年先を見据えた街づくりを想定した東京湾のプロジェクトに取り組んでいます。同プロジェクトは自然と利便性を両立させた持続可能な都市づくりを目的としており、3700万人が暮らす東京圏全域に影響を及ぼすと試算されています。また、彼女は新居浜市のプロジェクトに招かれ、若者の声を意思決定に反映させるQRコードを作成しました。このアイデアは新居浜市長に採用され、市の全住民に影響を与えることになります。

レナの最終目標は、自分と同世代だけでなく、次世代にもより良い機会を提供することです。

報道用資料(写真・動画)
https://www.dropbox.com/sh/ebfmn0yrkktct4e/AADnIvWzusb_m7UyFZ2pnKuWa?dl=0

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国際子ども平和賞について
国際子ども平和賞は、2005年にミハエル・ゴルバチョフを議長としてローマで開催された、ノーベル平和賞受賞者世界サミットにおいて創設された賞です。世界有数の名誉ある青少年を対象とした賞で、毎年、子どもの権利擁護と弱い立場の子どもの状況改善に大きく貢献した人物に贈られます。受賞者のメッセージは、国際的なメディアによって報道され、世界中の人々に届けられます。

同賞は、オランダのアムステルダムに本拠を置く国際的な子どもの権利団体であるキッズライツ財団の創設者兼理事長であるマーク・デュラートのイニシアチブによるものです。同氏は「危機に満ちた世界において、本年の国際子ども平和賞の最終選考進出者は、現在そして未来の世代にとって希望の光です。彼らは道徳的なリーダーシップを発揮し、私たち全員にインスピレーションと模範を与えます」と述べています。

影響とレガシー
キッズライツ財団は、2006年の受賞者で元児童奴隷だったオム・プラカシュ氏をはじめ、受賞者が世界に与えた影響を誇りに思っています。彼は国際子ども平和賞を受賞したことで、インド政府にとって児童奴隷が重要な課題であることを認識させることができました。2011年には、当時無名だったマララ・ユサフザイ氏が国際子ども平和賞の候補者となりました。この後、彼女は世界的に有名となり、2013年には、すべての少女が教育を受ける権利を有することを訴えた勇気ある行動が評価され、国際子ども平和賞を受賞しました。2014年に史上最年少でノーベル平和賞を受賞したのも、このことが決め手となりました。

2021年の国際子ども平和賞受賞者であるインド・デリー出身のヴィハーン&ナヴ・アガーワル兄弟は、デリーの大気汚染を防ぐための組織「One Step Greener」を設立したことが評価され、受賞に至りました。One Step Greenerは現在、1,000以上の家庭、学校、オフィスから廃棄物を回収し、大気汚染を避けるために廃棄物を燃やさないように分別し、今年までに173,630kgの廃棄物を再利用しています。国際子ども平和賞の受賞から4日後、ニューデリー政府は大気汚染に対する厳しい対策を導入しました。

キッズライツ財団について
キッズライツ財団(KidsRights)は、すべての子どもが自分の権利を利用でき、自分の中にある大きな可能性を実現できる世界を目指す、国際的な児童権利擁護の非政府組織(NGO)です。子どもたちを、世界を動かす力を持つチェンジメーカーであると捉え、変化をもたらすために自分たちの意見を述べたり、行動を起こす手助けをします。子どもの権利の実現のために世界的な注目を集め、子どもたちや若者とともに変化を起こす触媒として、子どもたちを支援しています。「国際子ども平和賞」、及びボーダーレスな若者向けオンラインコミュニティ「State of Youth」の創設者であり、年刊「KidsRights Index(キッズライツ指標)」を発行しています。財団の詳細については、ウェブサイトをご覧ください。www.kidsrights.org

国際子ども平和賞専門委員会
選抜委員会
マーク・デュラート キッズライツ財団創設者兼理事長、国際子ども平和賞創設者
ベニヤム・メズール 国連子どもの権利委員会委員、前議長
ジョー・ベッカー ヒューマン・ライツ・ウォッチ 子どもの権利部 アドボカシー・ディレクター
タワコル・カルマン 2011年ノーベル平和賞受賞者、人権活動家、ジャーナリスト、政治家、「束縛のない女性ジャーナリスト」代表
李 亮喜(イ・ヤンヒ) 教授、発達心理学者、ミャンマーの人権状況に関する国連特別報告者、国連子どもの権利委員会前委員長

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