2022年1月に時価総額3兆ドルを突破し、名実ともにシリコンバレーに君臨しつづけるアップル。本書は、創業者スティーブ・ジョブズと、ジョブズの死後、同社を託されたCEOティム・クック、iPhoneを生み出した伝説的デザイナーのジョナサン・アイブ――個性の異なる3人に焦点を当て、200人以上に及ぶ現役/元幹部、関係者への取材をもとに、同社の知られざる内幕に迫った壮大なノンフィクションです。
モノづくりと営業、現場とマネジメント、クリエイティブと数字……あらゆる職場で起こりうる衝突に苦しみながらもアップルが驚異的な成長を遂げられたのはなぜなのか。カリスマを失った組織では何が起きるのか。
すべての働く人々に学びや気づきがある1冊。ぜひご注目いただけたら幸いです。
〇内容紹介
ジョブズ亡き後、アップルは彼が「精神的パートナー」と呼び美学を共有した天才デザイナーのジョナサン・アイブと、生産調達畑でその剛腕を発揮しアップルの経営基盤を強固にしたティム・クックの2人に託された。クックがCEO職につき、アイブがプロダクトを統括してその系譜をつなぐ。「もうイノベーションは起こせない」と誰もが悲観的に語るなか、残された者はみな重圧に苦しんだ。
だがアップルはその後もiPhone、iPadのシェア拡大、Apple Watch等の新製品やサービスの投入で、時価総額を倍々ゲームで伸ばす最優良テックジャイアントに成長する。一方、社内ではカリスマ不在による亀裂が時とともに表面化していた。クックとアイブの視線は決して交わることがなく、プロダクト中心主義だったジョブズ時代のアップルは、人の入れ替わりと共に徐々に形を変えていく。
自由でクールで、誰もが生き生き働ける。そんな最先端テック企業のイメージとは裏腹に、アップル内部で起きていたのは、モノづくりと営業、現場とマネジメント、クリエイティブと数字……あらゆる職場で起こりうる衝突だった。
2011年のジョブズ死去以来、社のキーパーソンたちとその周辺では何が起きていたのか?
10億人のポケットにiPhoneを滑り込ませた陰で、アップルは何を失ったのか――?
ニューヨーク・タイムズのアップル番記者が「アフター・スティーブ・ジョブズ」のすべてに迫る、壮大なノンフィクション。
*巻頭カラー口絵17点、経営幹部・デザイン・マーケティング部門などアップル内外67名の登場人物表を収録。
著者プロフィール
トリップ・ミックル (Tripp Mickle)
ニューヨーク・タイムズのアップル担当テクノロジー記者。前職のウォール・ストリート・ジャーナルでは、アップル、グーグルほかシリコンバレーのテック系大企業を数多く担当。経済ニュースチャンネルCNBC、米国公共ラジオ局NPRへの出演でも知られるほか、スポーツライターとして活躍した過去も持つ。
訳者プロフィール
棚橋志行(Shiko Tanahashi)
東京外国語大学英米語学科卒。出版社勤務を経て翻訳家に。グレイシー他『ヒクソン・グレイシー自伝』(亜紀書房)、オバマ『合衆国再生――大いなる希望を抱いて』(ダイヤモンド社)他、訳書多数。
〇書誌情報
『After Steve アフター・スティーブ 3兆ドル企業を支えた不揃いの林檎たち』
著者:トリップ・ミックル / 訳者:棚橋志行 2022年10月25日発売 ハーパーコリンズ・ジャパン刊
定価本体2400円+税 ISBN978-4-596-75413-4 A5判ソフトカバー・496ページ
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