オミクロン株に対応した2価ワクチンであるmRNA-1273.214は、オミクロン亜系統BA.1およびBA.4/5を含む、評価した全ての変異株に対して有意に高い抗体価を示した
モデルナはmRNA-1273.214のオーストラリアへの供給を9月に予定
【米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、2022年8月30日発】 メッセンジャーRNA(mRNA)治療薬とワクチンのパイオニアであるバイオテクノロジー企業のモデルナ(NASDAQ:MRNA)は、本日、オーストラリア医療製品規制庁(TGA)が、18歳以上を対象に、SARS-CoV-2感染によるCOVID-19の予防を目的とする追加接種用ワクチンとして、オミクロン株対応の2価ワクチンmRNA-1273.214を条件付きで承認したことをお知らせします。mRNA-1273.214は、mRNA-1273を25μgおよびオミクロン変異株(BA.1)に対応するmRNAを含むワクチン25µgを含有する次世代の2価ワクチンです。
モデルナの最高商務責任者アーパ・ガライ(Arpa Garay)は「次世代2価ワクチンmRNA-1273.214が、TGAから暫定承認を得たことを嬉しく思います。オーストラリアはオミクロン株に対応するmRNAを含むワクチンを他国に先駆けて承認した国の1つとなり、COVID-19との闘いにおける同国の責務を象徴するものです。今回の決定は、COVID-19が引き続き世界の公衆衛生にもたらす脅威から、オーストラリアの人々を守るうえで、極めて重要な一歩です」と述べています。
オーストラリア医薬品規制庁(TGA)による今回の決定は第2/3相臨床試験のデータに基づくもので、この試験でmRNA-1273.214は、mRNA-1273(50 µg)の追加接種と比較して、感染歴のない被験者において、オミクロン株(BA.1)に対する優れた中和抗体応答を含め、全ての主要評価項目を達成しました。mRNA-1273.214の追加接種により、オミクロン株に対する中和幾何平均抗体価(GMT)はベースライン値の約8倍に増加しました。また、mRNA-1273.214は、感染歴や年齢にかかわらず、mRNA-1273と比較して、オミクロン亜系統BA.4およびBA.5に対する強力な中和抗体反応を誘導しました。mRNA-1273.214の反応原性および安全性プロファイルは、mRNA-1273と一致しています。
モデルナ、オーストラリアおよびニュージーランド担当ジェネラルマネージャー、マイケル・アズラック(Michael Azra)は「国が、この新たなワクチン接種への重要な段階に達したことを大変誇りに思います。mRNA-1273.214は、mRNA-1273と比較してオミクロン亜系統BA.1およびBA.4/BA.5に対する優れた中和抗体応答を示し、さらに、予防効果の持続において優越性がある可能性を有しています」と述べています。
モデルナはオーストラリアの人々がこの重要なワクチンを接種できるよう、9月中の供給に向けて引き続きオーストラリア連邦と協力してまいります。モデルナは、英国およびスイスでmRNA-1273.214の承認を取得しており、世界中の規制当局に次世代ワクチンの承認申請を行っています。(8月30日時点)
モデルナ社について
モデルナは、2010年の創業から今日までの10年強の間に、メッセンジャーRNA(mRNA)分野の科学研究型企業から、現在は7つのモダリティにわたる多様なワクチンと治療薬の製品ならびに臨床開発段階のプログラムを有する企業へと発展しました。モデルナはmRNAと脂質ナノ粒子製剤を含む幅広い知的財産ポートフォリオを構築し、最新の大規模製造設備では迅速な臨床開発と臨床使用を目的とした生産が可能です。モデルナでは国内外の様々な政府や企業との提携関係を継続しており、革新的な科学の進展と速やかな製造拡大の実現を可能にしています。最近では、これらモデルナの能力を結集した例として、新型コロナウイルス感染症拡大に対し、効果的なワクチンを早期に開発、承認取得に至ったことがあげられます。
モデルナのmRNAプラットフォームは、基礎および応用の研究・医薬デリバリー技術・製造においての継続的な進歩を目指して構築されており、感染症、免疫腫瘍学、希少疾患、循環器疾患、並びに自己免疫疾患のための治療薬とワクチンの創出を可能にしています。過去7年間、Science誌によりトップのバイオ医薬品企業として選出されました。さらなる詳細は、www.modernatx.comまたはhttps://www.modernatx.com/ja-JPをご覧ください。
将来予測に関する表明
本プレスリリースには、改正された1995年度米国民事証券訴訟改革法の意味の範囲内における将来予測に関する記述が含まれています。これには、TGAによるオーストラリアでのmRNA-1273.214の暫定承認、モデルナのmRNA-1273.214の開発、新型コロナウイルスの起源株に対応するモデルナのワクチン(mRNA-1273)と比較したmRNA-1273.214のオミクロン亜系統BA.4およびBA.5に対する高い中和抗体価を誘導する性能、並びに18歳以上を対象としたmRNA-1273.214の安全性、有効性および忍容性などを含みます。
本プレスリリース中の将来予測に関する表明は約束と保証のいずれでもなく、それらには既知および未知のリスク、不確実性、およびその他の要因が関わり、その多くはモデルナ社の統制の範囲外にあり、かつ実際の結果を将来予測に関する表明に表現されている、あるいはそれから黙示的に示されるものから大きく異なる可能性があるため、これらの将来予測に関する表明に対して過度に依存しないようお願いいたします。これらのリスク、不確実性、およびその他の要因には、米国証券取引委員会(SEC)のウェブサイト(www.sec.gov)から入手可能な、モデルナがSECに提出した2021年12月31日を期末とする年度のフォーム10-K年次報告書と2022年3月31日を期末とする四半期のフォーム10-Q四半期報告書およびそれ以降にSECに提出した書類の「Risk Factors」欄に記載されたリスクと不確実性が含まれています。法によって求められる場合を除き、モデルナは本プレスリリースに含まれるいずれの将来予測に関する表明についても、新たな情報、将来的な展開、あるいはその他のいずれを理由とするかを問わず、更新または改訂する意図または責任を持ちません。これらの将来予測に関する表明はモデルナの現時点での予測に基づくものであり、本プレスリリースの日付においてのみ有効です。