★「2050年カーボンニュートラル実現に向けた再エネ導入加速化と地方創生について」をテーマに、オンラインセミナーを開催★

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一般社団法人 日本パブリックアフェアーズ協会(東京都港区、代表理事:増田寛也)は、2022年9月5日(月)に「2050年カーボンニュートラル実現に向けた再エネ導入加速化と地方創生」をテーマに、オンラインセミナーを開催いたしました。 当日は、カーボンニュートラルに関心のある民間企業の経営者の皆様や、地方自治体等公的機関の関係者等、約90名の方にご視聴いただきました。

合意形成のカギは、合意のプロセス段階で住民に対して分かりやすく丁寧に説明すること
本セミナーでは、まずはじめに基調講演として、日本パブリックアフェアーズ協会代表理事であり、元総務大臣・元岩手県知事の増田 寛也が「分散型エネルギーシステムを核とした地方創生の取り組み」について講演しました。続けて全国知事会 脱炭素・地球温暖化対策本部 本部長 長野県知事 阿部守一氏より、2050年カーボンニュートラル実現に向けた全国知事会の取り組み状況」について講演を頂戴しました。

協会代表理事 増田からは「これまでは首都圏や都市部に人や資金が集中してきたが、太陽光発電や風力発電等、コスト面でもバランスの取れた再生可能エネルギーを活用した小規模・地方分散型エネルギーはそのような一極集中を是正し、雇用や地域住民に還元する新サービス創出といった形で地方創生に寄与することが可能。地方分散型エネルギーを実現させるためには、合意形成のプロセス段階で、住民に対して分かりやすく丁寧に説明することが重要である。自治体は受け身にならず、住民や議会と議論の上、ルールを策定していくべきだ。」とのコメントがあり、地方創生と脱炭素の好循環の生み出し方や、住民との丁寧な合意形成の重要性について解説いたしました。

様々な主体とパートナーシップを組み、ゼロカーボン社会を牽引していきたい
また、続いて基調講演として、阿部 守一氏からは「全国知事会としては、多様なステークホルダーとの『共創』と都道府県自らの積極的な『行動』により日本の脱炭素化の牽引役として役割を果たしていく。企業や団体の皆さんは、是非コラボレーションの提案をお願いしたい」とのコメントを頂戴し、全国知事会としての方針を示しました。また、長野県における実際のカーボンニュートラルに関する取り組みに関してもご紹介いただきました。

 

その後、環境省大臣官房地域政策課 課長補佐 三田 裕信氏より「地域に裨益する再生可能エネルギー導入を後押しする環境省の諸施策」について、東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系 准教授 錦澤 滋雄氏からは「再生可能エネルギーの導入拡大に向けた地域合意形成のあり方」についてご講演いただき、環境省にて実際に取り組まれている地域脱炭素を推進施策の紹介や、地域合成形成おける実際のトラブル例や、スムーズな合意形成のための重要なポイントを解説いただきました。

 

最後に、岩手県軽米町役場再生可能エネルギー推進室 主任主査(再任用) 福田浩司 氏より「再エネを生かした町づくり」について、智頭石油株式会社(本社:鳥取県)グリーンステーション課 課長 米井康史 氏より「木質バイオマス熱利用による地域貢献」について、それぞれ、自治体・地元企業における地域でのカーボンニュートラル導入成功事例を詳細にご紹介いただきました。

講演後のQ&Aセッションでは、聴講者からの質問を踏まえ「いかに住民合意形成を図りながら脱炭素/再エネ導入を進めるか」について登壇者それぞれの立場から意見を頂戴しました。最後に増田からの「合意をいかに形成するかで事業の成否はほとんど決まると言っても過言ではない。そのキーパーソンとなる人を地域で見つけて連携することこそが小規模・分散型エネルギー普及の近道である。」とのコメントにより、本セミナーを締めくくりました。

当協会では、今後も、市民、学者、政治家、行政が参加するオープンな議論と政策検討の場を用意する「パブリックアフェアーズ活動」の概念普及を推進し、政府機関だけでは解決策を考察・実行することが困難な社会課題に対し、民間の活力と叡智を取り入れた解決策を提供していくための議論や研究を行ってまいります。

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