ヤマトグループ独自の「ユニバーサルマナー検定」を共同開発し、2022年9月からヤマト運輸社員を対象に受講開始

この記事は約6分で読めます。
ヤマト運輸株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:長尾裕、以下「ヤマト運輸」)と株式会社ミライロ(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:垣内俊哉、以下「ミライロ」)は、人権・多様性を尊重する社会の実現に向けた取り組みの一環として、日々の業務に即したヤマトグループ独自の「ユニバーサルマナー検定※1」を共同開発しました。

障害のある方のお困りごとや適切なサポートなどを学習できる他、荷物の受け取り・発送をする場面などを想定した、日々の業務に即した独自のカリキュラムです。2022年9月からヤマト運輸社員を対象に順次受講を開始し社員のユニバーサルマナー向上をはかります。なお、ミライロが企業オリジナルの「ユニバーサルマナー検定」を開発するのは、今回が初めてです。

 

  • 背景および目的

ヤマトグループは、人権・多様性を尊重し、“誰一人取り残さない”社会の実現を目指して、2014年に「ダイバーシティ基本方針」、2021年には「サステナブル中期計画2023【環境・社会】」や「ヤマトグループ人権方針」を策定するなど、様々な取り組みを進めています。

ミライロは、障害※2のある方の視点を活かしユニバーサルデザインに関するリサーチ・コンサルティングやデジタル障害者手帳「ミライロID」の開発・運営、ユニバーサルマナーに関する教育研修の企画・開催・運営などを行っています。

両社はこれまで、2019年から「ユニバーサルマナー検定」の実施や、2022年2月にはヤマト運輸営業所の施設に関する障害者や高齢者への配慮事項をまとめた「ユニバーサルデザインガイドライン」を策定し、ガイドラインに沿って営業所の現状確認を行うなど、様々な取り組みを進めてきました。このたび、ヤマトグループ独自の「ユニバーサルマナー検定」を共同開発し、2022年9月からヤマト運輸社員を対象に順次受講を開始します。社員のユニバーサルマナーの向上をはかるとともに、人権・多様性を尊重する社会の実現に貢献します。
 

  • ヤマトグループ独自の「ユニバーサルマナー検定」概要

(1)内容
障害のある方のお困りごとや、それに対する適切なサポート、必要な配慮などをeラーニングによる動画で学習できます。ヤマトグループオリジナル版では、通常の「ユニバーサルマナー検定」の内容にくわえ、視覚障害や聴覚障害のある方がご自宅やヤマト運輸営業所で荷物の受け取り・発送をする場面などを想定した、より日々の業務に即した内容となっています。動画視聴後に試験を受け、合格者には認定証とヤマトグループ独自のユニバーサルマナー検定ロゴマークが入ったステッカーを配布します。

 

           【画像】左:認定証イメージ / 右:オリジナルステッカー

(2)受講開始時期
 2022年9月

(3)受講対象者
 ヤマト運輸の社員(役職者から順次受講開始)
 

  • 代表のコメント

【ヤマト運輸株式会社 代表取締役社長 社長執行役員 長尾裕】
ヤマトグループは、人権方針やダイバーシティ基本方針のもと、人権・多様性を尊重し、“誰一人取り残さない”社会の実現を目指しています。今回、人権・多様性を尊重する企業風土の醸成をはかるため、ミライロとヤマトグループ独自の「ユニバーサルマナー検定」を開発しました。障害のあるお客さまのお困りごとに対して、仕組みをつくるだけでなく、社員一人ひとりがユニバーサルマナーのマインドを持ち対応することが重要だと考えています。当社の業務に即したプログラムにすることで、社員がユニバーサルマナーをより身近に感じ、すぐに実践することができます。本検定を通じ、ヤマトグループ社員がユニバーサルマナーという共通の価値観を持つことで、障害のあるお客さまにも当社のサービスをより便利にご利用いただき、多くのお客さまの生活がより豊かなものになるよう貢献していきます。

【株式会社ミライロ 代表取締役社長 垣内俊哉】
大学入学がきっかけとなり、車いすユーザーの私は一人暮らしを始めました。親元を離れる不安は計りしれず、身の回りのことを一人で行う不便は多岐にわたりました。しかし、「一人ではない」と感じさせてくれたのは、ヤマト運輸のセールスドライバーの方々との関わりでした。以前、私が住んでいた賃貸マンションには宅配ボックスがありましたが、上段に荷物を入れてもらったときは、自身で取り出すことが叶いません。そのことをセールスドライバーの方々は考慮し、私が取りやすい位置へ入れてくださり、重たいものは必ず玄関まで運んでくださいました。私がなにかをお願いしたわけではありません。皆さんが自然と私に寄り添った対応をしてくださいました。当社では、「自分とは違う誰かの視点に立って行動する」ことの必要性を、ユニバーサルマナーを通して伝えてきました。その理想とする向き合い方、接し方を実践されているヤマトグループの皆さんの姿勢に感銘を受け、それを多くの人に知ってほしい、さらにはそれをより良いサービスへ発展させたい、そんな想いを抱いてきました。今回のオリジナルプログラムを通じて、ヤマトグループ社員の皆さんがより高いレベルのユニバーサルマナーを実践し、それが業界のスタンダードとなり、多くの人の豊かな生活につながることを願っています。
 

  • お問い合わせ先

ヤマト運輸株式会社 コールセンター TEL:0120-01-9625
株式会社ミライロ 代表番号 TEL: 06-6195-7853

<参考>
※1 ユニバーサルマナー検定とは
ミライロが主催するユニバーサルマナーの実践に必要な「マインド」と「アクション」を体系的に学び、身につけるための検定。同検定3級は、高齢者や障害者への基本的な向き合い方やお声がけ方法を学びます。また、同検定2級は、車いすの操作方法や視覚障害者の誘導方法など、実践的なサポート方法と、より詳しい知識を学び、多様な方々への適切なサポートが出来る人を目指すカリキュラムです。

※2「障害者」の表記について
「障がい者」と表記すると、視覚障害のある方が利用するスクリーン・リーダー(コンピュータの画面読み上げソフトウェア)では「さわりがいしゃ」と読み上げられてしまう場合があるため、本リリースでは「障害者」と表記しています。

株式会社ミライロ プレスリリース
障害者の視点からダイバーシティ&インクルージョンの推進を行う「ミライロ」が2億8,000万円の資金調達を実施(2021年2月12日)
https://www.mirairo.co.jp/information/post-210212

タイトルとURLをコピーしました