また、友達や他学年の子どもたちと一緒に、外部講師や地域の大人と接することで、人との関わり方や社会性を身に付ける機会にもなります。児童クラブ利用者を含め、希望する全児童が参加でき、また放課後の小学校を利用して行われるのは、全国的にも珍しい取り組みです。
放課後の小学校を開放!「のびるんdeスクール」5つの特徴
1. 2022年度の2学期より豊橋市内の全小学校で実施
「のびるんdeスクール」とは、文部科学省が進める「新・放課後子ども総合プラン」に基づいて豊橋市が主体となって運営する放課後子供教室。週2~3回、平日の放課後に行われます。
2020年度より一部の小学校で始まっていましたが、2022年度2学期より対象を全52小学校に拡大し、新たにスタートします。
2. スポーツ、カルチャー、アカデミーの体験活動を通して好奇心の種を育てる
「のびるんdeスクール」は、「多様な体験活動を通して、豊橋市の子どもたちに少しでも新しい学びになったり、好きなことを見つけるきっかけになってほしい」という想いのもとに行われています。
体験活動には、主に「スポーツ」「カルチャー」「アカデミー」の3分野があります。事前に発表される日替わりの体験活動の中から、興味のあるものを自由に選んで参加することができます。
例えば「スポーツ」では、バスケットボール、ボール運動、走り方、体幹トレーニング等をはじめ、今、小学生に人気のダンスやスポーツ鬼ごっこも。友達と一緒に思いっきり身体を動かす楽しさを味わえます。
そして「カルチャー」では、音楽や絵画などの図画工作をはじめ、普段はなかなか触れる機会のない三味線やミュージカルについて学ぶことができます。
また「アカデミー」では習い事としても人気の英会話やプログラミングから、話し方教室、AEDの使い方、防災についてなど、家庭ではなかなか学べない体験活動が充実しています。
3. 児童クラブ利用者も含め、希望する全児童が参加可能
「のびるんdeスクール」には、通常は放課後に児童クラブ(学童)を利用している子どもたちも含め、希望する全児童が参加することができます。同学年の友達と一緒に体験活動を楽しむことはもちろん、普段はなかなか接する機会のない他の学年の子どもたちと触れ合う機会にもなります。
4. 学校の先生ではなく外部講師や指導員などが体験活動を指導し、大人と触れ合う機会に
「のびるんdeスクール」の指導に当たるのは小学校の先生ではなく、「のびるんdeスクール」の主旨に賛同し、「子どもが好き」という気持ちを持つ、多くの大人たちです。
外部講師は、各分野でのプロたち。
スポーツでは豊橋を拠点とするプロバスケットボールチーム「三遠ネオフェニックス」の選手、カルチャーでは音楽教室を展開するオリエント楽器の講師、アカデミーではエフエム豊橋のパーソナリティーなど専門性の高い人材が外部講師として参加しています。
子どもたちも、その道のプロである外部講師から教えてもらうことで充実した体験ができ、より学びを深めるきっかけになります。
指導員やサポーターは学生からシルバー世代まで幅広い年齢層の人が揃っているため、子どもたちも地域の大人と接する機会がぐっと増え、関わり方も学べます。
また、シルバー人材センターのサポーターからは「孫のような子どもたちから元気をもらっている」という声も上がっています。
核家族化が進み、さらにコロナ禍の影響もあって人と関わる機会がどんどん減っている今ですが、「のびるんdeスクール」では他学年の子も含めた子ども同士の交流や、様々な大人との触れ合いを通して、子どもたちが健やかに育ち、社会性を身に付けるという点にも重きを置いています。
5. 子どもたちにとって安心・安全な小学校の施設を放課後に開放して行われる
他の地域でも、放課後教室が行われているところは多くありますが、放課後の小学校の施設を利用して行われるのは全国的に見ても珍しい取り組みです。
特に子どもたちが慣れ親しみ、安心・安全に過ごせる場所である小学校で行うことのメリットは大きく、子供たちが学校外に移動する必要がないため交通事故などの心配もありません。授業が終わり次第安全に、そして時間の面でも無駄がなく、スムーズに「のびるんdeスクール」に参加することができます。
利用している保護者から「新しいことに興味を持った」などポジティブな声も!
すでに「のびるんdeスクール」を利用している保護者からは「三味線を体験して興味を持ち、わざわざ演奏会を聴きに行った」など、好きなことを見つけるきっかけになったという声も。
また「話し方教室で漫才に興味を持ち、親の前で漫才をするなど、家族での会話が広がった」という声もあり、ついゲームばかりになってしまう家での時間の過ごし方にも、いい変化があったようです。他にも「大人への挨拶ができるようになった」という声もあり、ポジティブな感想が多く寄せられています。
豊橋市の子どもたちの健全育成と可能性発掘を目指し、豊橋市は今後もこの取組みを進めていきます。