本治療は幹細胞の中でも、自己脂肪由来間葉系幹細胞という細胞に注目。間葉系幹細胞は、骨髄や脂肪内に存在し多様な細胞に分化できる能力を持つことがわかっています。脂肪内は幹細胞の密度も高く、他の部位の幹細胞よりも状態が良いという報告もあることから、脂肪由来幹細胞に注目しています。幹細胞はサイトカインというたんぱく質などの液性因子を放出し、それらが体内の細胞に働きかけることで体内の慢性炎症を抑制することができます。慢性炎症を抑制することに加え、様々な細胞の活動性を上げたりすることが示唆されていることから、フレイルの治療に活用できると考えています。
フレイルには
① 年齢や性別、居住環境などの「集団特性・社会的要因」
② 栄養関連要因や他の疾患(肥満や認知症など)の「臨床的要因」
③ 運動不足や喫煙、アルコール摂取量増加などの「生活習慣」
④ 慢性炎症や内分泌因子(ホルモン)異常・ビタミン不足などの「生物学的要因」
という4 種類のリスク要因が考えられています。
本治療は、④番目の慢性炎症に着目し、その慢性炎症を抑制することによりフレイルの発症・進行を抑制することを目的としています。
【セルフチェック①】
以下のような症状がある方はフレイルに当てはまる可能性があります。
☑階段を手すりや壁をつたわって昇っている
☑椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がることができない
☑この1年間に転んだ経験がある
☑6ヶ月間で2~3㎏以上の体重減少がある
☑口の渇きが気になる
☑周りの人から「いつも同じ事を聞く」などの物忘れがあると言われる
☑今日が何月何日かわからない時がある
☑これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった
【セルフチェック②】
ご自身のふくらはぎの一番太いところを指で囲むことで、自分の筋肉量が把握できる簡易チェックです。
親指と人差し指で輪っかを作り、ふくらはぎを囲んでチェックします。
⑴ 両手の親指と人差し指で輪を作ります。
⑵ 利き足ではない方のふくらはぎの一番太い部分を、力を入れずに軽く囲んでみましょう。
⑶ 隙間ができると筋肉量が少ないため、リスクが高いことが分かります。
老年病学における身体的フレイル・身体的プレフレイルは整形外科的なロコモティブシンドローム(2007年日本整形外科学会が提唱した概念)と類似した状態です。また、ロコモティブシンドロームについて日本医学会連合も患者用パンフレットに 「身体的フレイルとは身体能力の低下が自覚症状を伴って顕著になった状態ですから、ロコモの対策をせず、知らないうちにロコモがさらに進行し重症化すると、移動のための身体能力の低下が自覚症状を伴って顕著になった状態、すなわち身体的フレイルになります」と明記しています。
※ロコモティブシンドローム・・運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態のことです。
【幹細胞治療の流れ】
はじめに問診、医師が治療の特徴などをご説明します。また感染症などの血液検査を行います。
①脂肪組織を採取
局所麻酔後、へそのシワに合わせて約5mm切開し、少量(約0.2ml)の脂肪組織を採取します。
細胞の培養に必要な採血も行います。
②細胞培養
細胞培養加工室(CPC)に移送し、3~4週間かけて治療に必要な数(1億~2億個)まで幹細胞を増やします。
③静脈点滴投与
治療に必要な数に増やした幹細胞を静脈内へ点滴投与します。点滴の時間は1時間30分程度です。
【幹細胞治療価格】点滴1回1,650,000円(税込)
【お問合せ・ご予約】
お電話またはWEBにて承ります(電話番号:0120-230-189、予約サイト:https://ochacell.resv.jp/)
【施設概要】
施設名 :お茶の水セルクリニック
住所 :東京都千代田区神田駿河台4-1-1-ウエルトンビル2F
診察時間:9:00~17:00
休診日 :土曜日(第2・4・5)・日曜日
アクセス:JR「御茶ノ水」駅聖橋口より徒歩3分、東京メトロ「新御茶ノ水」駅B2出口より徒歩2分
URL :https://ochacell.com
【医師紹介】
寺尾 友宏 院長
経歴
東京医科大学医学部 卒業
東京医科大学付属病院 整形外科
東京警察病院 整形外科
京都大学大学院医学研究科 修了洛陽病院 整形外科
特定認定再生医療等委員会 委員