- 賞金総額300万米ドルの同賞への応募総数は152カ国から4,538件となった。
- 世界的な気候変動の影響拡大に伴い、より強靭な食糧と保健システムの必要性が求められていることを反映し、食糧部門と保健部門に対する応募が多数を占めた。
ザーイド・サステナビリティ賞の受賞者は、2023年1月16日にアブダビ・サステイナビリティ・ウィークの一環として開催される2023年ザーイド・サステナビリティ賞授賞式で発表される予定です。
同賞への中小企業、NPO、および高校からの応募は前年比 13%増となりました。中小企業からの応募は全部門で増加し、中小企業がサステナビリティを最優先課題として取り組む傾向が強まっていることが明らかになりました。
UAE産業・先端技術大臣で当賞の事務局長のスルタン・アーメド・アル・ジャーベル閣下は、次のように述べています。「ザーイド・サステナビリティ賞は、過去14年間にわたり、世界中のコミュニティレベルで具体的な効果をもたらす、地球規模の課題に対する実践的な解決策を奨励するものです。持続可能な開発へのコミットメントと故シェイク・ザーイド・ビン・スルタン・アール・ナヒヤーンの人道的遺産に触発され、この賞はこれまでに151カ国で3億7,000万人の生活を改善してきました。今年は、「保健」「食糧」「エネルギー」「水資源」及び「グローバル・ハイスクール」の全部門において、過去最多の国々から応募がありました。特に来年のCOP28の開催を控えたUAEでは、今年の応募者がどのような創造的な解決策をもたらすのか、今から楽しみです。また、COP28 を包括性と実用的な成果のためのプラットフォームとして活用したいと考え ており、本賞が民間セクター、中小企業コミュニティ、そしてますます活発で関与している若い世代の全体から社会・経済の進歩をもたらすのに役立つと確信しています。」
今年の応募作品は、これまで以上に多様性に富み、気候変動がすべての大陸及び国地域に影響を及ぼしていることを明らかにし、今世紀半ばまでに世界の炭素ゼロ目標を達成するためには、早急な気候変動対策が不可欠であるという認識が高まっていることを反映しています。
今年は、サハラ以南のアフリカ、南アジア、東アジア、中南米、中東、北アフリカの途上国からの提出が多く、途上国が気候変動との戦いに参加しつつあることを示す重要な指標となっています。
提出国の上位には、ケニア、インド、中国、エジプト、ブラジル、米国が含まれています。幅広い地域から応募があることで、同賞は、インパクトがあり、革新的で、かつ刺激的な持続可能で人道的な開発を世界中に推進するという使命をよりよく果たすことができるようになりました。
食糧部門(1,426 件)と保健部門(946 件)が最も多く、次いでエネルギー部門(736 件)、水資源部門(601 件)、グローバル・ハイスクール部門は 829 件の応募があり ました。
昨年より2割近く応募が増えた食糧部門では、気候変動の影響で食糧不足や栄養不良が深刻化する中、持続可能な食糧生産を実現するためのソリューションが多く寄せられました。
保健部門では、新型コロナウイルスの大流行によって露呈した医療システムの弱点を指摘し、最も必要としている人々に、より強靭で包括的、かつ利用しやすく持続可能な医療サービスを提供するためのソリューションを提案する作品が複数見受けられました。
エネルギー部門では、脆弱なコミュニティにおける持続可能なエネルギー・アクセスの改善、国連の『持続可能な開発目標7』、「すべての人に安価でクリーンなエネルギーを」の支援、そして低炭素エネルギー移行を推進することに焦点を当てた多数の応募がありました。
水資源部門では、世界各国、特に発展途上国が直面している、きれいな水の生産、気候変動、水資源管理などの課題に対応するソリューションが多く寄せられました。
高校からの応募は昨年比55%増となり、気候危機がもたらす課題とリスク、そして持続可能な開発をリードする機会に対する若者の意識が高まっていることを示すものであり、心強い限りです。グローバル・ハイスクール部門では、廃棄物処理、クリーンエネルギーシステム、水耕栽培や養殖などのフードシステムなどの提案があり、生徒たちの革新的な思考と地域社会に最も適したプロジェクトを慎重に検討していることがうかがえました。
応募の締め切りにより、本賞は審査段階に入ります。応募プロジェクトは、今後、独立した調査・分析コンサルタント会社による選考が行われます。その後、世界的に著名な専門家で構成される選考委員会が、受賞候補作品を審査し、最終候補者を決定します。審査委員会は10月に開催され、各カテゴリーの受賞者を満場一致で選出します。
2008年の創設以来、年間300万米ドルの賞金は、直接的・間接的に、世界で3億7,000万人以上の人々の生活を変えてきました。また、人道支援活動や持続可能な開発を促進するため、その世界的な影響力はさらに拡大しています。「保健」「食糧」「エネルギー」「水資源」の各部門の受賞者には、持続可能なソリューションの範囲と規模を拡大するために60万米ドル(約7,900万円)が贈られ、グローバル・ハイスクール部門には、世界6地域から6校が選ばれ、各校に最高10万米ドル(約1,300万円)が授与されます。
●ザーイド・サステナビリティ賞について
UAE建国の父である故シェイク・ザーイド・ビン・スルタン・アル・ナヒヤーン氏の遺志を継ぎ、2008年にUAEの指導者によって設立された賞で、世界中の中小企業、非営利団体、高等学校の革新的でインパクトがあり、心を揺さぶる持続可能で人道的なソリューションを表彰するU A Eの先駆的なグローバル・アワードです。問題の解決を加速させることに尽力する世界のパイオニアやイノベーターたちを認め、その功績を称えます。
部門は、保健、食糧、エネルギー、水資源、グローバル・ハイスクールの5部門です。
過去14年間で、96組織・団体の受賞者が誕生し、受賞者たちは、直接的・間接的に、世界で3億7,000万人以上の人々の生活にプラスの影響を及ぼしてきました。
この賞の詳細については、www.ZayedSustainabilityPrize.comをご覧ください。twitter、Facebook、Instagram、YouTube などのソーシャルメディアプラットフォームでも情報を発信しています。
<参考資料:インフォグラフィック>
- <インフォグラフィックの説明>
ザーイド・サステナビリティ賞は、サステナビリティ及び人道支援への取り組みを讃えるアラブ首長国連邦(UAE)の先駆的な世界的なアワードであり、UAE建国の父である故シェイク・ザーイド・ビン・スルタン・アール・ナヒヤーンの遺産に敬意を表するものです。
ザーイド・サステナビリティ賞受賞者のソリューションや高校生のプロジェクトによって、3億7,000万人以上の人々が直接的・間接的に影響を受けてきました。
2008年にUAEの指導者によって設立された同賞は、5つの部門において、インパクトのある革新的で刺激的なサステナビリティ・ソリューションを推進している人々の功績を称え、その功績を称えるためのものです。
応募総数
4,5382023年度分の応募数
· 保健 946
· 食糧 1,426
· エネルギー 736
· 水資源 601
· グローバル・ハイスクール 829
過去最多の参加国及び応募数
· 今年は過去最高の152カ国(世界全体の78%)より応募がありました。
- 応募数上位国
· ケニヤ
· インド
· 中国
· エジプト
· ブラジル
· アメリカ
応募内容の傾向
1. 分散型再生可能エネルギーソリューションにより、農村部でのアクセス向上と必要不可欠なサービスの電力供給を実現
2. 農業生産性を向上させ、食糧不安と戦う革新的なアグリテック・ソリューション:食糧価格の上昇に伴い、食糧の安定が優先されている。
3. 衛生問題や水不足に取り組む団体や高校から、排水や水の効率化に関するソリューションが多く寄せられました。
4. パンデミック後の時代においても、遠隔医療ソリューションは、コミュニティが技術的ソリューションを信頼するようになったため、依然として普及している。
ファイナリストは2022年11月に発表予定