アジア・パシフィック選手権大会は2年に1度開催されるアジア・パシフィック地域のゴールボール王者を決める大会です。本大会を世界ランク8位で迎えたゴールボール日本代表「オリオンJAPAN」(男子チーム)は、予選ラウンドを全勝し、1位通過。準決勝ではタイ(世界ランキング36位)を12-2のコールド勝ちの圧勝で下します。決勝でイラン(世界ランキング13位)と対戦し、延長までもつれる接戦の末、8-7のゴールデンゴールで勝利しました。大会を通じて無敗での金メダル獲得となります。本大会で優勝したことで、2022年12月にポルトガルで開催される2022 IBSA Goalball World Championships(世界選手権大会)にはアジア王者として挑むことになります。
なお、オリオンJAPAN(女子チーム)は、アジア・パシフィック選手権大会を3連覇しており4連覇がかかる大会でした。しかし、東京2020パラリンピック競技大会にて銅メダルを獲得し2022 IBSA Goalball World Championshipsの予選は免除されているため、本大会には出場しておりません。
男女ともにアジア・パシフィック地域の強豪国として世界選手権大会の頂点、世界一を目指してまいります。
2022 IBSA Goalball Asia Pacific Championships(アジア・パシフィック選手権大会)出場選手
- 伊藤雅敏(39歳) ポジション:ライト、所属:リシュモンジャパン
- 川嶋悠太(27歳) ポジション:センター、所属:久米設計
- 金子和也(22歳) ポジション:レフト、所属:サイバーエージェントウィル
- 佐野優人(22歳) ポジション:ライト、所属:順天堂大学(学生)
- 宮食行次(27歳) ポジション:レフト、所属:コロプラ
- 山口凌河(25歳) ポジション:ライト、所属:関彰商事
<選手コメント>
川嶋悠太(男子チームキャプテン)
日頃よりゴールボール日本代表チームへのサポートと応援をありがとうございます。この度は、アジア・パシフィック選手権大会にて男子チーム初となる「金メダル」を獲得することができました。これまでの合宿の成果をアジア・パシフィック選手権大会という舞台で出し切れたこと、取り組んできたことが間違えてなかったことを証明することができました。この結果も、日ごろから日本代表チームへの手厚いサポートとご支援があったからだと思っております。金メダルを獲得しましたが、本当の勝負はここからです。12月の世界選手権大会では、男女ともパリ・パラリンピックの切符を獲得できるように精進して参ります。今後とも応援よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
金子和也(本大会得点ランキング2位となる23得点を記録)
本大会は、男子チームにとって初のパラリンピック出場から何をどう感じ、今後の強化や成長をしていくかを成果として問われる大会でした。結果は全勝で優勝することができました。金メダル獲得ができて本当に良かったです。チーム全員が自身の役割を理解し、チームに必ず貢献するという強い気持ちを持って望んだ結果だと感じます。私自身も全試合先発出場し、全試合先制点をとり守備も堅く、次の選手に繋げることができました。この勢いとチーム力で、世界選手権大会では決勝進出し、パラリンピックの切符を取ります。応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。
<ゴールボール日本代表の成績>
2012年のロンドンパラリンピック競技大会でゴールボール女子日本代表が獲得した金メダルは、日本の団体競技としては夏冬通じてパラリンピック初、そして唯一の金メダルです。東京2020パラリンピック競技大会では女子が銅メダルを獲得し、アテネパラリンピック(2004年)での銅メダル、ロンドンパラリンピック(2012年)での金メダルに続き、3つ目のメダル獲得になりました。パラリンピック団体競技における3つ目のメダル獲得は日本史上初の快挙です。男子は、東京2020パラリンピック競技大会で初出場し、5位入賞を果たしています。2024年のパリ・パラリンピックでのさらなる飛躍を目指し、強化を続けています。
<参考:ゴールボールとは>
ゴールボールは、1946年に第二次世界大戦の元兵士のリハビリテーションのために開発されたブラインドスポーツ(視覚障害者スポーツ)で、現在では100カ国以上の国で男女が競技としてプレーしていると言われています。3人対3人の対戦型球技で、重さ1.25㎏の鈴の入ったボールを交互に転がし合い相手のゴールにボールを入れて得点を競います。「音の騙し合い」や「静寂の格闘技」とも言われ、スピード感あふれる頭脳的で激しいパラスポーツです。パラリンピック競技の中では唯一、健常者・晴眼者が行う競技をアレンジしたものではないという独自性の高い競技です。
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