日本財団「海と日本プロジェクト」スポGOMI甲子園2023・全国大会 を開催しました!

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一般社団法人ソーシャルスポーツファウンデーションは、今年の高校生ごみ拾い日本一を競う「日本財団「海と日本プロジェクト」スポGOMI甲子園2023・全国大会」を、11月12日(日)に墨田区周辺エリアで開催しました。全国40道府県の高校生が、各地方大会において3人1組で制限時間の中で規定エリア内のごみを拾い、その質と量をポイントで競い合ったスポGOMI甲子園の全国大会。今年度は、各地方大会で勝ち上がった40道府県の代表チームが集結しました。

「スポGOMI甲子園」は、仲間と楽しみながらごみ拾いを行い、街や海のごみ問題を自分ごと化としてとらえる事を目的に、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催いたしました。

優勝は、大分県代表「東明選抜 Ver.2.0」、準優勝は、秋田県代表「明桜K.S.H」、第3位は、埼玉県代表「クリーンクリーン」、そしてオリジナルアイテム賞および第7位のチームに贈られるセブンーイレブン賞は鹿児島県代表「環境第一」のダブル受賞となりました。40チーム120名が参加した本大会では、2022年の約1.4倍の総重量383.52kgのごみが集められました。

  •  開会式で語られた、世界で深刻化する海洋ごみ問題とその解決に向けた想い 

世界では今、海洋ごみ問題が深刻化しています。毎年約800万トン、ジャンボジェット機にして5万機相当におよぶ量のごみが何らかの理由で海に流されており、その約8割が陸から出ていると言われています。

スポGOMI甲子園実行委員 馬見塚は「800万トンと聞くと気が遠くなる数字かもしれませんが、世界中の人たちが手を掴み合ってアクションを起こせば必ず解決できる問題だと思っています。今日みなさんがスポGOMI甲子園も、その解決への一歩です。全員に優勝のチャンスがあるスポGOMI甲子園、2023年度の優勝を目指して頑張ってください」と激励しました。

開会式では馬見塚の他、墨田区 資源環境部 環境保全課長 山中氏、また、アテネ・北京・ロンドンと3度のオリンピックに出場、4つのメダルを獲得した水泳競技のオリンピアンでありスポGOMIアンバサダーの松田丈志氏よりビデオメッセージによる激励の挨拶をいただきました。

(左)スポGOMI甲子園実行委員 馬見塚 (中央)墨田区 資源環境部 環境保全課長 山中氏 (右)スポGOMIアンバサダー 松田氏(左)スポGOMI甲子園実行委員 馬見塚 (中央)墨田区 資源環境部 環境保全課長 山中氏 (右)スポGOMIアンバサダー 松田氏

選手宣誓は、昨年度の全国大会で第7位の成績を収めた山口県代表の「カクガリーズ」。元気とユーモア溢れる宣誓に、会場では思わず笑いが起こるシーンも。競技前に選手の緊張がほぐれる一幕となりました。

選手宣誓 山口県代表「カクガリーズ」選手宣誓 山口県代表「カクガリーズ」

  •  40道府県の代表チームが墨田区に集結!拾ったごみの総量は383.52kg!

今年度は、全国40道府県の代表チームが墨田区に集結。当日は小雨が降り、気温9℃と厳しい寒さの中での戦いとなりましたが、高校生たちは躊躇うことなく街へ一斉に飛び出しました。

どのチームよりも勢いよくスタートダッシュを決めたのは、鹿児島県代表「環境第一」チーム。集合住宅が密集するエリアに狙いを定め、開始からわずか3分でビニール傘やレジャーシートのごみを見つけていきます。両手がふさがるほどの量でしたが、早くも手作りのオリジナルアイテムが効果を発揮し、効率的にごみを拾う姿が見受けられました。

一方、東京スカイツリー横を流れる北十間川沿いでごみを拾っていたのは、福島県代表「全スポごみ出場者に告ぐ 道を開けろ まさきが通る」チーム。植木の中に手を伸ばすと、大量の空き缶や食品容器のごみが次から次へと出てきます。生徒たちはスポGOMI甲子園でのルールに則り、拾ったごみを「燃えるごみ・燃えないごみ・ビン/缶・ペットボトル・たばこの吸い殻」に互いに確認をしながら丁寧に分別していました。

生徒たちが拾ったごみは、会場前の計量エリアにて種類ごとに計量され、その重量とごみの質に応じてポイントが与えられます。そしてなんと、制限時間のなかで集められたごみの総量は約383.52kgに…!

  •  <表彰結果>優勝は大分県代表「東明選抜 Ver.2.0」チーム!昨年の雪辱を果たす結果に!  

そして、いよいよ結果発表です。まずは特別賞の「LOVE BLUE賞(第40位)」「セブンーイレブン賞(第7位)」「オリジナルアイテム賞」の発表から。

LOVE BLUE賞 鳥取県代表「鳥商サッカー部オムライス」

一般社団法人 日本釣用品工業会様より第40位のチームに贈られる「LOVE BLUE賞」は、鳥取県代表「鳥商サッカー部オムライス」が受賞。副賞として図書カード3,000円×3名分が贈呈されました。

一般社団法人 日本釣用品工業会 専務理事  小松氏よりコメント
「40道府県の予選大会に参加された全ての高校生のみなさんの健闘を称えまして、LONE BLUE賞を企画させていただきました。将来あるみなさんの活動を今後とも応援したいと思います」

LOVE BLUE賞 鳥取県代表「鳥商サッカー部オムライス」LOVE BLUE賞 鳥取県代表「鳥商サッカー部オムライス」

セブンーイレブン賞 鹿児島県代表「環境第一」

株式会社セブンーイレブン・ジャパン様より第7位のチームに贈られる「セブンーイレブン賞」は、鹿児島県代表「環境第一」が受賞。副賞としてセブンーイレブン50周年記念ロゴ入りのレジ袋風エコバックと看板柄マフラータオルが贈呈されました。

株式会社セブンーイレブン・ジャパン
サスティナビリティ推進部 アシスタント統括マネージャー 今井氏よりコメント
「今回は寒い中みなさん大変お疲れさまでした。セブンーイレブンは環境に負荷をかけないようにする、またプラスチックを削減するという活動をしています。本日みなさんの姿を見て、我々もよりプラスチックの削減および循環をしていかなければならないと感じました」

セブンーイレブン賞 鹿児島県代表「環境第一」セブンーイレブン賞 鹿児島県代表「環境第一」

オリジナルアイテム賞 鹿児島県代表「環境第一」

スポGOMI甲子園では、大会参加にあたり参加チームが独自に考えて製作したごみ拾いアイテムを使用することができます。審査のポイントは、①意外性/実用性の高いアイテム ②背景のストーリーが分かるアイテム ③できるだけ環境に配慮した素材で製作したアイテムの3点です。

そして今回オリジナルアイテム賞を受賞したのは、鹿児島県代表「環境第一」チーム。飼料袋やコンバイン袋をはじめ、使い古したカゴやたたみの裾を再利用した、実用性の高いリュックサックが評価されました。たたみの裾は、地域のたたみ屋から提供を受けた廃棄物を大切に利用したということです。畜産が盛んな鹿児島県ならではのアイテムでした。

なお、受賞した鹿児島県代表「環境第一」チームには、副賞として自然や森をテーマにしたアートが描かれている、木の繊維で作られたトートバッグが贈呈されました。

墨田区 資源環境部 環境保全課 環境管理担当主査 川瀬氏よりコメント

「地元の方に応援していただいていたということ、また飼料袋や米袋など使い古したものを再利用している点が魅力的でした。実用的に使えていたところも素晴らしいと思いました」

オリジナルアイテム賞 鹿児島県代表「環境第一」オリジナルアイテム賞 鹿児島県代表「環境第一」

第3位 埼玉県代表「クリーンクリーン」

スポGOMI甲子園出場5回目、過去2回の優勝実績を持つ強豪校、埼玉県川口工業高等学校 掃除部のチーム「クリーンクリーン」が第3位を獲得。昨年の優勝に続く連覇とはなりませんでしたが、しっかりとその強さを見せつける結果となりました。副賞として、「いつまでも海を感じていたい」をテーマに作られた沖縄のブランド「海想(カイソウ)」とアメリカのステンレスボトルブランド「ハイドロフラスク」のコラボ商品、海藻のマイボトルが贈呈されました。

第3位 埼玉県代表「クリーンクリーン」第3位 埼玉県代表「クリーンクリーン」

準優勝 秋田県代表「明桜K.S.H」

続いて準優勝を獲得したのは、全国初出場、野球部のユニフォーム姿で闘志を見せていた秋田県代表「明桜K.S.H」チーム。事前アンケートでは「スポーツ感覚で楽しんでゴミ拾いをします。日頃野球部で鍛え上げた肉体で全国制覇を目指します」と語っていた意気込みそのままに、素晴らしい成績を収めました。副賞として、エコアルフ(再生素材や環境負荷の少ない素材を使うなど、服飾に使う全てのマテリアルにサスティナビリティを取り入れたヨーロッパ発のブランド)のニット帽とマフラーが贈呈されました。

準優勝 秋田県代表「明桜K.S.H」準優勝 秋田県代表「明桜K.S.H」

優勝 大分県代表「東明選抜 Ver.2.0」

スポGOMI甲子園2023 全国大会で栄えある優勝に輝いたのは、大分県代表「東明選抜 Ver.2.0」チーム!昨年に続く全国2回目の出場で見事優勝。昨年第6位の雪辱を果たす、素晴らしい成績を収めました。副賞として、グリュンバッグ(環境先進国のデンマークで生まれた唯一無二のアップサイクル製品のブランド)のバッグが贈呈されました。

大分県代表「東明選抜 Ver.2.0」コメント

「昨年は6位で終わったのですが、今年優勝できて嬉しいです。自動販売機横のごみ箱から溢れている缶・ペットボトルを大量に拾えたのが勝因だと思います。ごみを拾って街をキレイにするのが気持ち良く、地域の方との交流が生まれたのも良かったです」

優勝 大分県代表「東明選抜 Ver.2.0」優勝 大分県代表「東明選抜 Ver.2.0」

閉会式後、スポGOMI甲子園実行委員 馬見塚は「スポGOMI甲子園は今年5年目を迎え、今年は昨年以上に選手の熱気がすごかったです。SDGsや海洋ごみ問題は学校の授業で習っていることと思いますが、それが自分たちの生活に繋がっているという感覚はなかなか持てないと思います。それがスポGOMIを通して感じられることで、小さなアクションであってもそれが積み重なっていくことで解決への糸口になるんだなということを感じていただき、日頃の生活の中で海洋ごみのことをイメージしたり、街のごみとの向き合い方が少しでも変わってくれれば嬉しいです」と話しました。

  •  イベント概要 

大会名称:日本財団「海と日本プロジェクト」スポGOMI甲子園2023・全国大会

日時:    2023年11月12日(日)

会場:  千葉大学 墨田サテライトキャンパス(UDCすみだ)※ごみ拾いは会場周辺エリアで実施

参加人数:40チーム120名

主催:  一般社団法人ソーシャルスポーツファウンデーション

共催:  日本財団 海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE

協賛:  株式会社セブンーイレブン・ジャパン、一般社団法人 日本釣用品工業会、大塚製薬株式会社

スポGOMI甲子園とは https://www.spogomi.or.jp/zenkoku/

全国40道府県の高校生が「高校生、ごみ拾い日本一」を競い合う大会です。2019年よりスタートし、今年で5回目の開催です。日本中の高校生を対象に、海洋ごみ問題を自分ごと化し、自分たちができることを考えてもらうキッカケを作るために、ごみ拾いとスポーツを融合した高校生によるスポGOMI大会を企画しました。

学校で学ぶSDGsや海洋ごみ問題は、自分たちとはあまり関係の無い問題だと思われがちです。高校生の内にしか参加出来ないスポGOMI甲子園において、生徒たちが、次のアクションを起こす人材に育っていってくれることを目的としています。

<団体概要>

団体名称 :一般社団法人ソーシャルスポーツファウンデーション

URL :https://www.spogomi.or.jp/zenkoku/

活動内容  :スポGOMI甲子園に関するイベントの開催、及び運営に必要な業務。

CHANGE FOR THE BLUE

国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。

産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。

CHANGE FOR THE BLUE | 海ごみゼロを目指して
企業や地方自治体などと連携し、この数十年で増え続けている海洋ごみ対策のための様々なモデルを作り、国内外へ発信していく取り組みです。

日本財団「海と日本プロジェクト」

さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。

海と日本PROJECT【日本財団】
日本全国の海に関する様々な情報を日本財団「海と日本PROJECT」がお届けします。おでかけにぴったりなイベント情報や、海の現状を知る最新調査報告など、海を知って、海を思い、海に集うための情報が満載です。
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