上下水道施設を活用したデマンドレスポンスによる容量市場への取り組みについて

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東京ガス株式会社(社長:笹山 晋一、以下「東京ガス」)は、このたび、「川崎市上下水道局デマンド・レスポンスの試行に係るアグリゲーション業務」(以下、本業務)の実施事業者に選定されました。東京ガスは、潮見台配水所および加瀬水処理センターの送水ポンプ等を活用したデマンドレスポンス(*1)(以下、DR)について、調整力の供給に向けた実証実験や2026・2027年度容量市場(*2)への調整力提供のアグリゲーション等を担います。

【本業務の概要】

項目

内容

目的

上下水道施設を活用したデマンド・レスポンスの対応確認・容量市場への調整力提供

契約期間

2023年8月1日~2028年3月31日

業務内容

①  潮見台配水所及び加瀬水処理センターでの調整力の確認

②  ①で確認した調整力に基づく容量市場(実需給:2026・2027年度)への調整力提供に関するアグリゲーション業務

 ③  その他、DRの推進に関する支援

対象施設

潮見台配水所(上水道施設)、加瀬水処理センター(下水道施設)

DR契約容量(見込)

2件合計:300kW

上下水道施設は、全国に3,000を超えるサイトがあり、有望な分散型エネルギーリソースでありながら、DRに取り組み始めている施設はまだ少数です。このような中、電力需給逼迫の改善に貢献し、脱炭素社会の実現に寄与するため、上下水道施設を活用することを目指す川崎市の取り組みを東京ガスが支援します。また併せて、本業務を通じ、地域のみなさまのライフラインである上水供給・下水処理の送水ポンプ等を活用したDRの検討や、季節や降雨の影響を受け易い上下水道施設におけるDR実施条件の整理など、他施設へ水平展開可能な技術的知見の蓄積(*3)も目指します。
東京ガスは、グループ経営ビジョン「Compass2030」で「価値共創のエコシステム(*4)構築」ならびに「CO2ネット・ゼロへの挑戦」を掲げています。今後も、DRを始めVPPに参加する企業や自治体等のみなさまとともに、分散型エネルギーリソースの活用可能性を広げ、「脱炭素社会の実現」に貢献してまいります。

                      潮見台配水所

                     加瀬水処理センター

 
*1:消費者が生産設備や自家用発電機などを制御・活用することで、電力需要を変化させて需要と供給のバランスをとること。詳細はこちら(https://eee.tokyo-gas.co.jp/service/tgdr.html)。
*2:将来にわたる日本全体の供給力(kW)を効率的に確保する市場。発電所の建設が適切なタイミングで行われることで将来の供給力を予め確保すること、供給力の確保による電力取引市場価格の安定化を実現し、電気事業者の安定した事業運営や電気料金の安定化などの消費者メリットをもたらすことを目的に開設。
*3:DRの指令に迅速に対応できるよう、運用マニュアル等の策定を想定。
*4:多くの企業が、それぞれ強みを持つ領域の技術・ノウハウ・知見を持ち寄り新たな価値を創出していく事業生態系。
以上

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