第6回目の開催となる今回は、全国から51チームが集まりました。全国大会は11月19日(日)に服部栄養専門学校(東京都)で開き、グランプリ1チームと準グランプリ2チーム、特別賞1チームを決定します。グランプリには賞金50万円を授与し、上位入賞にはタニタ食堂などでの商品化に向けたサポートを実施する予定です。
■ピックアップチーム
◇元炭鉱のまちを新しい郷土料理の力で元気づけたい
北海道三笠市 伏木田愛梨さんチーム
新設されたばかりの三笠市栄養管理係のチームが参加。塩辛い物を好む人の多い元炭鉱まちから、郷土料理をアレンジした減塩レシピを提案します。
◇大会最年少の姉妹が東京・下町の魅力を伝える
東京都江東区 店部真起さんチーム
小学生の姉妹が全国大会に出場。SDGsにも配慮した東京都の郷土料理と江戸東京野菜で挑みます。
◇伝統の鯨食文化をアレンジ郷土料理で次代に継承
山口県下関市 松岡沙耶香さんチーム
鯨との関わりが深い山口県から、鯨を美味しく食べるレシピを紹介します。真っ白な見た目が特徴的な「ゆうれい寿司」も注目です。
■優秀賞獲得&全国大会出場チームのご紹介
北海道ブロック
北海道寿都郡黒松内町 吉田善哉さんチーム
【アレンジ郷土料理】
~北のブナ林御膳~
ラム肉の「うメェー」スープ
そば茶とヨモギの混ぜご飯
フキのつっこみ揚げ
サケポテサラ
黒松内クリームチーズプリン
【応募動機・コンセプト等】
黒松内町でヘルスツーリズムを推進する協議会の「食」担当のメンバーが集まり、コンテストに応募したという吉田さんチーム。普段は、黒松内町の自然を活用した健康づくりや心身のリフレッシュを目的とした「ヘルスツーリズム」で提供する健康メニューの開発をしているとのことです。「コンテストを通じて黒松内町の取り組みや町の『食』の魅力を広く発信したい」と熱く語ります。
北海道三笠市 伏木田愛梨さんチーム
【アレンジ郷土料理】
赤飯の飯寿司ちらし
彩りなんこ串
ちゃんちゃん汁
【応募動機・コンセプト等】
新設されて1年数カ月となる出来立てホヤホヤの三笠市栄養管理係のチームが参加。「元炭鉱まちのため、塩辛い物を好む人が多く、市の高齢者に向けた料理教室を開催した際には、適正塩分の食事を提供していても味が薄く感じる方が大多数だった」とのこと。馴染みのある郷土料理で、文化の継承と減塩料理の提案を図ります。
東北ブロック
秋田県秋田市 伊藤恭子さんチーム
【アレンジ郷土料理】
イナーニャ・アル・フォルノ(稲庭うどんのラザニア)
カンパーニャ・アガー・クッチナンド(田舎の寒天料理)
ビアンカ・ムーロ・ティラミス(白壁のティラミス)
【応募動機・コンセプト等】
少子高齢化に悩む秋田県へ、食をきっかけに移住してもらえないかと考え郷土料理をリクリエイトした伊藤さんチーム。稲庭うどんをラザニアにするなど、秋田の郷土料理に若者が興味を持ってくれるよう工夫を凝らしました。
秋田県雄勝郡東成瀬村 佐々木愛奈さんチーム
【アレンジ郷土料理】
秋田米炸中華餡(おこげ風に変身!きりたんぽ中華)
花椒香鉈漬大根(香り豊かになった(鉈)がっこ)
愛、好布丁(あずきぷりん)
【応募動機・コンセプト等】
米どころの秋田県で地元の人々が受け継いできた食の美味しさを守るため、「秋田の輝きを郷土料理で守っていきたい」との熱い想いを胸に、コンテストへ参加する伊藤さんチーム。中華料理と郷土料理を融合させることで、中華特有の香りや味を楽しめるレシピに仕上げました。
関東ブロック
群馬県館林市 関内法子さんチーム
【アレンジ郷土料理】
おっきりこみラザニア風
大麦入りおにぎり
サラダおっきりこみスープ
焼きナスのジュレ仕立て
和梨のコンポート
【応募動機・コンセプト等】
「郷土料理を愛することはその地域の特徴や文化を理解することであり、郷土愛」と確信し、薄れつつある群馬県の食文化を継承するためにコンテストへの参加を決意した関内さんチーム。郷土料理を現代風かつ健康的な料理に整えることで地元に還元できないか模索します。
東京都江東区 店部真起さんチーム
【アレンジ郷土料理】
冷やしねぎま鍋~締めは冷やし茶漬けで~
もったいない佃煮
【応募動機・コンセプト等】
あまり知られていない東京都の郷土料理であるねぎま鍋や佃煮をアレンジしたレシピを携え、親子で参加した店部さんチーム。本コンテストを通じて、食品ロスの削減といったSDGsの観点にも着目しました。2019年の第2回大会で準グランプリを獲得した際は、母と娘の二人チームでしたが、今回は小学生の妹も加わり姉妹で参加します。
中部・甲信越ブロック
愛知県春日井市 山口由貴さんチーム
【アレンジ郷土料理】
ヘルシーかきまわし
とうがんの冷やし鉢(ポトフ風)
はりはりサラダ
おうすのこんにゃくゼリー
【応募動機・コンセプト等】
愛知県稲沢市にあるナカキ食品株式会社と愛知文京女子短期大学の学生がタッグを組んで、地元愛知県の郷土料理をリクリエイトしました。郷土料理を現代の食生活になじませることで、食文化を継承するとともに人々の健康を守ることができると語っています。
新潟県新潟市 治田麻里子さんチーム
【アレンジ郷土料理】
~にいがたグルメたっぷり定食~
車麩deカツ丼
かきあえsalad
いごねりdessert
【応募動機・コンセプト等】
病院の管理栄養士として「健康な食事」について常に考えているという治田さんチーム。栄養指導の際に年代問わず感じる、家庭での食事の季節感や地域性のなさに、新潟の豊かな食材を活かしたレシピが受け入れられやすいのではと考えました。新潟県で一般的な焼き麩の車麩や、食用菊の「かきのもと」で食卓を彩ります。
石川県野々市市 中田雅子さんチーム
【アレンジ郷土料理】
さ・さ・ささ寿司~三種のサラダ笹寿司~
かきかも!!
蓮根三段活用
【応募動機・コンセプト等】
石川県白山市にある国際調理専門学校の生徒が先人の魂を受け継ぐべくコンテストに参加。日々石川県の食材や生産者の声を知っているからこそ生み出せるレシピで、地元の食文化の継承を図ります。
近畿ブロック
兵庫県芦屋市 横山孔樹さんチーム
【アレンジ郷土料理】
香草香る洋風タコ飯 豆乳チーズとろろ
鮭の塩麴ソテー、酒粕ソース、焼き葱のピュレ
丹波黒と甘酒のアイス、丹波栗、ほうじ茶チュイル
【応募動機・コンセプト等】
いつか生まれ育った兵庫県で『健康的で美味しく綺麗なご飯』をコンセプトにした飲食店をオープンすることを夢見る横山さん。兵庫県が漁獲量日本一のマダコや、特産品の丹波黒を活かしたレシピでコンテストに臨みます。本コンテストを通して、自らのスキルアップや新たな発想を得ることで夢への一歩を踏み出します。
滋賀県米原市 杉江治子さんチーム
【アレンジ郷土料理】
のっぺい牛肉蕎麦
簡単焼きさば寿司
白和え風くるみごぼう
たたみ漬け風浅漬け
【応募動機・コンセプト等】
滋賀県の郷土料理は、身体をよく動かした時代とは違い、現代人にとって塩分が多すぎることが課題となっています。杉江さんチームは、米原市の健康推進員として減塩食のメニューを考案してきた経験を活かし、未来へ残る新しい形の郷土料理を生み出しました。「現代人に合う工夫」を武器に、全国大会へ出場します。
中国・四国ブロック
広島県広島市西区 原田ゆかりさんチーム
【アレンジ郷土料理】
新感覚!鯛そうめん
煮ごめサラダ
マスタードなます
【応募動機・コンセプト等】
コロナ禍の行動制限を機に、家庭における食事や地元の食材や料理を見直し始めたという美味しいもの大好き、でも健康もすごく気になる友人チーム。コンテストを通して、地元の郷土料理を知るだけではなく日本各地の郷土料理を知りたいと思い応募に至りました。
山口県下関市 松岡沙耶香さんチーム
【アレンジ郷土料理】
~山口の「晴れの日」継承定食~
ゆうれい寿司
鯨のスパイシー竜田揚げ
柏椀(かしわん)
【応募動機・コンセプト等】
小学生と中学生のお子さんと共に、作りやすく食べやすい「晴れの日」レシピを考案した松岡さんチーム。「2019年に商業捕鯨が再開したことを機に、母船式捕鯨船の基地である下関で若い世代に鯨食文化を継承していきたいと思い、研究と料理開発をして3年目になります」と鯨食文化への思いを語っています。エソや鯨など、山口県の海の幸をふんだんに使ったレシピで全国大会に挑戦します。
九州・沖縄ブロック
長崎県長崎市 古賀克彦さんチーム
【アレンジ郷土料理】
レモンステーキ
アジフライのライスバーガー
【応募動機・コンセプト等】
日々調理の腕を磨く長崎女子短期大学の学生と、管理栄養士と栄養士のW資格を持つ教員が郷土料理のリクリエイトに挑戦。地元で親しまれているレモンステーキやアジフライを、磨き上げた調理技術でリメイクしました。
鹿児島県薩摩川内市 真邉久美さんチーム
【アレンジ郷土料理】
豚味噌焼きおにぎりで奄美の鶏飯風~茶節とともに~
黒毛和牛と地元の彩り野菜のミルフィーユ
ビタミンたっぷり南国パッションフルーツゼリー
【応募動機・コンセプト等】
小中学生の時、給食に出てきて嬉しかった郷土料理を継承すべく、参加を決めた真邉さんチーム。鹿児島県の豊かな食材を活かし、彩り豊かで栄養満点のレシピに仕上げました。昨年のコンテストで準優勝を獲得した先輩の背中を追い、全国へ出場します。
■全国大会出場チーム一覧
■開催意図
※前回大会(2022年度)グランプリチーム
本コンテストは、日本全国に点在する郷土料理を「タニタが考える健康的な食事の目安」※1に基づき現代風にアレンジし競い合う企画です。日本の食文化の原点ともいうべき郷土料理ですが、日本人の食生活の西欧化や少子高齢化による地域社会とのかかわりの希薄化などに伴い、その継承が課題となっています。2018年度にスタートした本コンテストは、健康的な食生活といった視点でレシピを再構築することで、郷土料理の新たな魅力や可能性を創造し、次代に継承していくことを狙いとしています。
※1「タニタが考える健康的な食事の目安」
厚生労働省が推進する「健康な食事」の基準に基づき、タニタ食堂のレギュレーションを加味して設定したもの。①一食当たり500~800kcal②基本は主食、主菜、副菜とするが、これらの要素が入っていれば一皿でもよい➂主食(献立全体のごはん、麺、パンなど)は100~200gとする④主菜(献立全体の肉、魚、大豆製品など)は70~150gとする⑤野菜は150g以上使うこと(きのこ、いも、海藻は含まず)⑥食塩相当量は3.4g以下の6項目を満たすよう求めている。
※2「ご当地タニタごはんコンテスト実行委員会」
株式会社タニタ、株式会社イズム、OfficeG-Revo株式会社、株式会社丹青社、学校法人服部学園服部栄養専門学校、株式会社JTB
第6回「ご当地タニタごはんコンテスト-ヘルシー郷土料理で健康まちおこし-」全国大会概要
■大会名
第6回ご当地タニタごはんコンテスト
■開催日時
2023年11月19日(日)
■開催場所
服部栄養専門学校
(〒151-0051東京都渋谷区千駄ヶ谷5-25-4)
■主催
ご当地タニタごはんコンテスト実行委員会
株式会社タニタ、株式会社イズム、Office G-Revo株式会社、学校法人服部学園、
服部栄養専門学校、株式会社JTB
■後援
公益社団法人日本栄養士会
■協力
特定非営利活動法人NPO日本食育インストラクター協会、一般社団法人全国食の甲子園協会
■募集テーマ
「タニタが考える健康的な食事の目安」で郷土料理をアレンジしたレシピ
タニタが考える健康的な食事の目安とは
① 1食あたり500‐800kcal
② 基本は主食、主菜、副菜とするが、これらの要素が入っていれば一皿でもよい
③ 主食(献立全体のごはん、麺、パンなど)は100‐200gとする
④ 主菜(献立全体の肉、魚、大豆製品など)は70‐150gとする
⑤ 野菜は150g以上使うこと(きのこ、いも、海藻は含まず)
⑥ 食塩相当量は3.4g以下
■参加資格
1.プロ・アマチュア・企業など問いませんが、3名以下のチーム編成とすること
2.チームメンバーは全員同一都道府県在住とすること
3.チームの中に必ず地元(その都道府県在住)の栄養士