当社は、施工中の排出を含むScope1+2において、2030年度までに2019年度比46.2%の温室効果ガス排出削減を目標に掲げ、2022年10月にSBT認定を取得しました。2023年度は2019年度比16.8%の削減達成を見込むなど対応を進める一方で、長期的な目標の達成のためには、建設現場におけるCO2排出量の約7割を占める軽油燃料に代えて、バイオディーゼル燃料の活用を推進していく必要があります。
この実証実験では、株式会社松林(本社:京都府宮津市、社長:松林 威寿、以下「松林」)、西尾レントオール株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:西尾 公志、以下「西尾レントオール」)と協働し、当社大阪本店および西日本ロボティクスセンターの食堂で使用した食用油*1を回収し、一般家庭などから出た廃食油とともに製造委託先*2でB100燃料を精製、松林が配送を担当し、大阪・関西万博の当社が施工する工事にて、西尾レントオールから借り受ける建設機械(油圧ショベル、発電機)に軽油に代わる燃料として使用します。本実験を通じて、B100燃料使用時の建設機械のメンテナンスやモニタリング方法の確立、エンジンへの影響評価などを調査するとともに、燃料調達から精製、建設機械への供給、使用までの資源循環プロセスの構築を目指します。
当社では、今回の実証実験開始に先立って、2023年2月から3月にかけて、東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都、社長:深澤 祐二)と共同で、同社発注の「品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)4街区」(東京都港区)の建設現場で、20%バイオディーゼル燃料を一部の建設機械に利用する実証実験を実施し、正常稼働を確認しました。
また今回の実証実験と並行して、多様な再生可能原料を水素化処理で精製したリニューアブル・ディーゼル燃料をフォークリフトに活用する実証実験も開始する予定です。
当社は、今回の実証実験を通じて、B100燃料の活用拡大と資源循環プロセスの構築につなげ、CO2排出量削減効果のさらなる向上と、地産地消エネルギーの活用を推進します。さらに、バイオディーゼル燃料の活用のほか、電動建機の導入、再生可能エネルギーの導入、ZEBの推進・拡大、低炭素資材の開発・実用化など、さまざまな取組みを推進し、脱炭素社会実現に貢献していきます。
大阪・関西万博関連工事でB100燃料を使用する建設機械
*1:食堂の運営会社であるエームサービス株式会社(本社:東京都港区、社長:小谷 周)が提供するもの
*2:大西衛生株式会社(本社:京都府京丹後市、社長:大西 明)
株式会社日本環境管理センター(本社:岐阜県海津市、社長:牧野 好晃)
有限会社関環境サービス(所在地:岐阜県関市、社長:溝口 雅也)
(ご参考)
・環境に配慮した社会づくり(環境) (大林組 公式ウェブサイトーサステナビリティ)