コロナ禍での巣ごもり需要によるEC・通販市場の拡大を背景に、商品が届いてからコンビニエンスストア等で代金を支払う後払いが急成長しています。これはクレジットカードを持たない若い年代での利用拡大が要因とされていますが、中高年やシニア層が後払いを利用する機会は少ないのか、中高年・シニア層の利用実態を紐解くため調査を実施しました。
━━<< 調査結果のサマリー >>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■年代を問わず約4割の人がECサイトで後払いの利用経験あり
■後払いを選ぶ理由は、全年代で「届いた商品を確認してから支払いたい」が1位。中高年・シニア層ほど、支払い時の安心感を重視する傾向
■後払いを利用しない理由は、全年代で「他の決済方法を利用している」が圧倒的。若い年代は後払いの手間を避ける傾向も
■後払いの利用意向は1,000円から1万円未満の商品購入時に高い
■後払い利用層は300円を上限に手数料を許容する傾向が見られるが、年代が上がるほど手数料への抵抗感が強い
■ECサイトでの支払い方法TOP3はクレジットカード、ID決済、後払い。後払いも主要な支払い方法として定着
■分割型の後払い(BNPL)は78%が知らない。知っていても、利用したい消費者は3割強に留まる
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- 年代を問わず約4割の人がECサイトで後払いの利用経験あり
ECサイトの支払い方法として後払いの利用経験を確認したところ、各年代で大きな差はなく、43.9%の人が利用したことがあると回答しました。
年代別では40~50代の中高年層の割合が高く、60代以上は38.6%と他の年代と比較し4割を切ったものの、中高年・シニア層にも後払いが利用されていることが分かります。
- 後払いを選ぶ理由は、全年代で「届いた商品を確認してから支払いたい」が1位。中高年・シニア層ほど、支払い時の安心感を重視する傾向
後払いを利用した理由として「商品を確認してから支払いたいから」が全年代で1位となりました。
この傾向は年代が上がるほど顕著に現れ、60代以上では55%と半数以上が選択しています。また、50代以上の年代ではクレジットカードのセキュリティを懸念する理由が2位につけており、中高年・シニア層ほど、ECサイトなど非対面取引での支払いに安心感を重視する傾向が見受けられます。
- 後払いを利用しない理由は、全年代で「他の決済方法を利用している」が圧倒的。若い年代は後払いの手間を避ける傾向も
後払いを利用しない理由は「他の支払い方法を利用しているから」が、各年代ともに他の回答に大きく差をつけてトップになりました。クレジットカード保有率の高い50代、シニア層は8割以上が本回答を選択しましたが、20~30代は他の年代と比較して67.7%と低く、クレジットカードを持たない若い年代が後払いを選択するケースが多いことが分かります。
また、20~30代の傾向として「支払いを忘れてしまうから」「現金で払わないといけないから」「払込票をなくすかもしれないから」という理由の割合が40代以上の年代と比較して高く、3位の「コンビニ・郵便局に支払いに行くのが面倒」も含めて、支払い時の手間を避けたいという意向がうかがえる結果となりました。
- 後払いの利用意向は1,000円から1万円未満の商品購入時に高い
後払いの利用意向は「1,000円~1万円未満」の価格帯の商品購入時に高く、年代による大きな差異は見られませんでした。合わせて、後払いで購入したことがある商品・サービスについて質問したところ、各年代ともに「ファッション」「化粧品・美容用品」「健康食品・サプリ」がトップ3を占めており、これらの商品の価格帯が影響しているものと想定されます。
- 後払い利用層は300円を上限に手数料を許容する傾向が見られるが、年代が上がるほど手数料への抵抗感が強い
後払いの利用層、非利用層の双方に、許容できる後払いの手数料額を質問したところ、非利用層は9割が「手数料が発生するなら利用しない」を選択しましたが、利用層は300円を上限に手数料を許容する傾向が見られました。20~30代の後払い利用者の52.9%が手数料を支払うことを許容していますが、年代が上がるほど割合は低下し、購入金額以外のコストが発生することに抵抗感を覚える様子がうかがえます。
- ECサイトでの支払い方法TOP3はクレジットカード、ID決済、後払い。後払いも主要な支払い方法として定着
ECサイトでよく利用する支払い方法のTOP3は、全年代ともに「クレジットカード」「ID決済」「後払い」。
中高年・シニア層はクレジットカードの利用比率が高いものの、後払いも各年代で16~21%の割合で利用されており、ECサイトでの主要な支払い方法として定着しています。また、PayPayや楽天ペイなどのID決済が2位にランクイン。この結果は、実店舗でのQRコード決済の普及や各種Pay事業者のプロモーションによる利用者の増加に伴って、これらのユーザーがECサイトでも使い慣れた支払い方法として利用しているためと考えられます。
- 分割型の後払い(BNPL)は78%が知らない。知っていても、利用したい消費者は3割強に留まる
海外を中心に注目を浴びている分割型の後払いについて質問しました。BNPLとは「Buy Now Pay Later」の略称で、本調査では、手数料がかからず購入代金を分割払いにできる後払いとして定義しています。
BNPLについては対象者の78.1%が「知らない」と回答しており、メディアで取り上げられる機会が多いものの、一般消費者の認知度は日本ではまだ低いと想定されます。また、BNPLを知っていても「他の支払い方法での支払いに慣れている」「支払いを先延ばしするのが嫌」などの理由から、利用してみたいという回答者は32.5%に留まりました。本結果から、BNPLが新たな支払い方法として定着するのは、もう少し時間を要するかもしれません。
【 調査概要 】 調査内容:ECサイトでの支払い方法に関するアンケート調査 調査方法:インターネット調査 調査期間:2022年10月5日〜同年10月9日 調査対象:全国20代~90代の男女 有効回答数:4,401名 |
※本リリースの引用・転載に際し「株式会社DGフィナンシャルテクノロジー」または「株式会社SCORE」の社名を明記ください。
- 「スコア後払い」について
「スコア後払い」はEC・通販事業者向けの後払い決済サービスです。消費者の商品購入後に、SCOREが代金の請求・回収を代行し加盟店に立替え払いするため、加盟店の代金未回収リスクを解消するほか、請求・運用業務を大幅に削減します。支払い方法として、コンビニエンスストア、郵便局での支払いに加え、「LINE Pay請求書支払い」「d払い(請求書払い)」といったスマホ決済アプリ4種に対応しているため、店舗に赴くのが面倒、支払いを忘れてしまいそうといった消費者の懸念も解消します。
- 株式会社SCORE について
株式会社ニッセンと、株式会社デジタルガレージの子会社で決済事業を手掛ける株式会社DGフィナンシャルテクノロジーの合弁会社で、2018年9月4日に設立、同年10月より、「ニッセン後払い」を「スコア後払い」に名称を変更し、サービスの提供を開始。
ECの決済代行と総合通販事業の分野で実績をもつ両社の強みを活かし、データマーケティングや新たな金融事業の展開を目指していきます。
・社名 : 株式会社SCORE(スコア)代表者 代表取締役社長 北原 光
・URL : https://www.scoring.jp/
・資本金 :1億円
・所在地 : 京都府京都市南区西九条院町26番地
・株主 : 株式会社ニッセン、株式会社DGフィナンシャルテクノロジー
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