【地球市民の会】水害発生後の行動を5言語のハンドブックで解説

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認定NPO法人地球市民の会(本部・佐賀市、理事長・山口久臣)は、2019年、2021年に佐賀県内で豪雨被害が発生したことを受け、県内に住む外国人住民が水害発生後にすべき行動をまとめた「水害対策ハンドブック」を5言語で作成しました。災害に備えた防災に関する多言語資料は多くありますが、罹災証明発行の準備や床下乾燥など、発生後の行動をまとめた多言語資料は、全国的にも珍しいと思います。

 佐賀県では、2019年8月に豪雨被害が発生。県内を流れる六角川が氾濫し、油が流出するなどの被害が発生。銃火被害も6,000軒を超えました。その復興のさなかにあった2021年8月には、再び大雨により六角川が氾濫。3,500軒以上が被災するなどしました。2年で2度の被害に遭い、精神的にもショックを受ける住民が多くいました。当会も、佐賀災害支援プラットフォームの一員として、大町町や武雄市での災害支援活動に従事しました。
 

佐賀災害支援プラットフォームによる、土砂が流入した家屋の復旧作業=2021年8月佐賀災害支援プラットフォームによる、土砂が流入した家屋の復旧作業=2021年8月

 

 当会では2021年8月の豪雨の際、少数派の外国人(ミャンマー、タイ、スリランカ)への災害情報の多言語発信を行いました。ただ、外国人住民からの被害情報がなかったため、その後の発信などはできずじまいでした。

 同年11月、外国人住民向けの防災セミナーを開催した際、外国人住民から「災害が発生したとき、何をしていいか分からなかった」という声が寄せられ、反省しました。

外国人住民から災害時のお困りごとなどを共有してもらった防災セミナー=2021年11月外国人住民から災害時のお困りごとなどを共有してもらった防災セミナー=2021年11月

 災害が発生した後の行動について書かれた「ロードマップ」は、日本語でもまだまだ準備が進んでおらず、さらに、罹災証明書、床下乾燥など、日本人でも難しい手続きや復旧作業は、外国人にとっては大きな壁になります。そこで、災害発生後の行動などをまとめたガイドブックを作成することにしました。

 ハンドブック作成に当たり、外国人住民とオンラインでのワークショップを実施。認定NPO法人全国災害ボランティア支援団体ネットワークの明城徹也事務局長に災害に関する知識について講演いただき、そのうえで、どのような情報が必要か、外国人住民からアイデアをもらい、ハンドブックにまとめました。避難のタイミングを相談できる日本人を決めておくこと▽罹災証明や税の減免のために、被害状況の写真を取っておくこと▽避難所などでは、無料で物資が配られること(有料と思い、受け取らない外国人もいる)など、外国人住民目線で作成しました。

今回、やさしい日本語、英語版が12,000部、中国語、ミャンマー語、英語版が各5,000部を作製。作成については、公益財団法人かめのり財団の助成をいただきました。冊子は、当会のHPでデータで公開するほか、今後、各市町に送って避難所などに設置してもらったり、希望する企業・団体などに送付する予定としております。また、28日に当会主催で開く多文化共生ワークショップでお披露目する予定です。また、今後、ベトナム語やウクライナ語など、別の言語も制作できればと思います。多くの外国人住民に安心をお届けできれば幸いです。

◇日本語
 

https://prtimes.jp/a/?f=d93447-20220823-8212a9a7466f6d821203386f1c64e69b.pdf

◇英語

https://prtimes.jp/a/?f=d93447-20220823-79cb96860554ffcd4541a3bfdba3fc44.pdf
 

◇中国語
 

https://prtimes.jp/a/?f=d93447-20220823-3cbce62a509d908b7fbf8763a06ac526.pdf

◇ミャンマー語

https://prtimes.jp/a/?f=d93447-20220823-edde5fd588c8f1a8a88631c8fcd9959e.pdf

◇タイ語

https://prtimes.jp/a/?f=d93447-20220823-4889cc41a203b94418617b6607a15985.pdf

◆作成にあたってご協力いただいた皆様
助成・公益財団法人かめのり財団: https://www.kamenori.jp/
監修・認定NPO法人全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD): https://jvoad.jp/
 

​◆参考:多文化共生ワークショップ「外国人住民のお困りごとをネットワークで解決しよう」
 

日時:8月28日(日)午後1時~4時
場所:グランデはがくれフラワーホール(佐賀市天神2丁目1-36)
参加費:無料
対象:外国人支援団体、受け入れ企業、外国人住民当事者
定員:100人
お申し込みはこちらからお願いします。
https://forms.gle/rkmT5JV38y2i732n6

■ワークショップ内容
1.   開会挨拶
2.   趣旨説明
3.   情報提供 外国人当事者の声 ネットワークの必要性 15分
佐賀ミャンマー留学生会MOSA ナイン・ココ・トゥン氏
西九州短期大学のミャンマー人介護留学プログラムの第1期生として、2018年に来日。N1を取得するなど、高い日本語能力を持ち、佐賀のミャンマー人コミュニティのリーダー的存在。2021年2月にはミャンマーで政変が発生。ナイン氏と地球市民の会で、母国での政変に係る生活相談会などを実施した。コミュニティ通訳などに強い関心を持っており、医療通訳勉強会などにも参加。
4.   外国人住民・受け入れ側が抱える課題についてワークショップ
関心のあるテーマ別に島をつくり、課題を共有しあう。そのうえで、どんな支援が必要かを話し、支援ネットワークの分科会につなげる。
○想定されるテーマ
➤生活支援
➤災害
➤日本語教育
➤企業(就労)
➤外国人コミュニティ
4. 全体共有
5.   ネットワークの説明など
6.   かめのり財団紹介
7.   終わりの言葉

【地球市民の会概要】
名称:特定非営利活動法人(認定NPO法人) 地球市民の会
所在地:〒840-0822 佐賀県佐賀市高木町3-10
電話:0952-24-3334
設立:1983年7月3日(法人登記 平成14年2月26日)
会長:小原 嘉文(こはら よしふみ)
理事長:山口 久臣(やまぐち ひさおみ)
理事:17名
監事:2名
http://terrapeople.or.jp/main/

 

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