■イベント開催の背景と概要
日本の介護のイメージを変えるため、全国で介護の魅力発信を行なっている「KAiGO PRiDE」。産んでくれた母に感謝の気持ちを伝える「母の日(5月8日)」を中心に、親子で介護職に就く方たちのポートレート作品を制作・展示し、新しい切り口での介護の魅力発信を行う「親子で介護職」プロジェクトを企画・プロデュースしました。このプロジェクトを通して、若年層に対して介護を知る一つのきっかけを創出すると共に、今現在介護職に就かれている方々、特に同じ境遇(親子で介護職)の方にとって、自分の仕事を誇りに思える”セルフリスペクト”を醸成することが狙いです。
「親が介護職で・・・」というのは、介護の道を志した理由として多く聞かれる言葉です。今回のプロジェクトは、その『世代を超えて就きたい仕事としての魅力』と『親子で同じ道に進んだという誇り』をクリエイティブの力で見える形にしていくものです。プロジェクトの第1弾として、富山県内で共に介護職に就く親子11組のポートレートを撮影し、そのうち母子の組み合わせ10組を特別作品として仕上げ、5月7・8日に富山市内で作品の展示イベントを行いました。モデルとなる親子は、KAiGO PRiDEオフィシャルパートナーである一般社団法人富山県介護福祉士会様のご協力を頂き、選出を行いました。
イベントレポートとして、イベントの準備から開催までをご紹介します。
■4月4日:富山市長表敬訪問
撮影に先立ち、富山県社会福祉協議会様など介護関連団体様を訪問し、ご挨拶とイベントへの協力をお願いしました。その後、オフィシャルパートナーである富山県介護福祉士会様(会長:舟田伸司)と共に、富山県庁で関連部署を訪問しました。また、富山市役所では藤井裕久富山市長に表敬訪問を行い、プロジェクトの趣旨を説明しました。藤井市長からは熱く応援の言葉を頂きました。
■4月5日:愛に溢れた撮影
富山県総合福祉会館「サンシップとやま」を会場に、富山県内で介護職に就く十一組の親子を撮影しました。それぞれの親子の撮影前に、父母に対するサプライズとして、子から親への手紙が読み上げられ、親を思って選んだ一輪の花が手渡されました。そしてハグをし、親子の愛情を改めて感じて頂いた中で、撮影が行われました。撮影では、手渡された花を持って頂き、それぞれの親子の愛が見えるようなさまざまなポージングを行いました。介護という仕事への誇りと、家族の愛に包まれた空間で終始和やかに撮影は進みました
■5月6日:富山県知事表敬訪問
イベントに先立ち、6日は、総務副大臣・田畑裕明様、富山県議会議員・藤井大輔様、舟田伸司会長をはじめとする富山県介護福祉士会の皆さまと共に、新田八郎富山県知事を表敬訪問しました。介護の魅力に関する発信の方法論などについて代表マンジョット から話があり、新田知事からも活動に対して激励を頂きました。
■5月7日:スペシャルトークショー&写真展
イベント初日は”サンシップとやま”を会場に、富山県総合デザインセンター所長であり富山県美術館副館長でもある桐山登士樹様に参加頂いてのスペシャルトークショーを実施しました。「Design X KAiGO X Branding Communications」と題し、それぞれのプロフェッショナルが介護の新しい可能性を探る、台本無しの熱いトークが繰り広げられました。当法人理事で日本介護福祉士会前会長・熊本県介護福祉士会会長でもある石本淳也より介護業界の中から見た課題感や介護職としての本質が語られ、桐山様からはそういった課題に対してデザインが持つ力について海外の例なども含めてお話がありました。会場には田畑総務副大臣、新田知事もお越し頂いた他、日本介護福祉士会元名誉会長でもある田中雅子様にもお越し頂き、セクターを超えた繋がりによる新たな可能性を感じさせるイベントになりました。
田畑総務副大臣と新田富山知事のご挨拶から一部抜粋してご紹介します。
●田畑総務副大臣
「KAiGO PRiDEの、介護現場で働く方のやりがいや生きがいなどを評価する取り組みは大変重要であり、多くの人に知っていただくことも大事です。介護現場において中核を担うのが介護福祉士です。全国で約180万人の有識者の方がおり、今年3月には約6万人の方が合格し介護福祉士の資格を有して各々の施設で働いています。人間の尊厳をサポートした暮らしの支えというのは非常に大切な分野であり、そこを担っている介護職員の方々の仕事の理解がより世の中に広まるように、また若い方々に介護はクリエイティブな現場の取り組みであることが広まるように応援させていただきます。今回のKAiGO PRiDEの取り組みが富山県のみならず全国へ活動を広げる1つのきっかけとなってムーブメントが広まっていき、深く進化していくことを願っています。」
●新田富山県知事
「自身の母親は94歳で県内の施設でお世話になっています。そこで安心してお世話してもらっているからこそ自身も安心して仕事ができています。富山県として人材を育成する、元気なお年寄りにも着目した取り組み、介護人材の確保等を富山県の取り組みとして一生懸命努めていきたい。サンシップとやまの建物内には介護設備の展示がしてあります。人の力や心はもちろん大切だが、使える技術は使っていく。そこにはデザインの力も入ってくるでしょう。テクノロジーを使ってより介護業界を生産性の高い仕事に変えていきたいと考えております。」
■5月6日:富山駅「母の日」特別展示
イベント最終日となる8日は、朝9時から富山駅自由通路・新幹線線改札前で写真展示を行いました。富山県内を中心に介護施設等で音楽活動などをされているシンガー英樹様による母の日や介護にちなんだミニライブを行うなど、駅を行き交う多くの方に新たな切り口での介護の魅力発信を行いました。立ち止まっての観覧者は述べ2051名(KAiGO PRiDE調べ)であり、この日はGW最終日ということもあって多くの方に足をとめて作品を見て頂きました。高齢者の方から親子連れまで、幅広い世代にご覧いただき、中には涙を流しながら見られている方もいらっしゃいました。
●来場頂いた方の声
※KAiGO PRiDE聞き取り
「親子でこんなん素晴らしいと思いました。暗いイメージがあったんですけど、写真に写っている人たちを見ると明るく爽やかで、かつ楽しそうな顔をしてらっしゃるので、自分が思っていた介護に対するイメージは違うんかなと思いました。」
「すごく生き生きと自分のポリシーを持ってその職に従事してらっしゃるのを見て本当に強く感動しました。こういう方々がいらっしゃって、安心して年を取れるというか、作品を見てとってもあったかい気持ちになりました。」
■クラウドファンディング
今回のイベントでは、開催資金を調達しつつ、本プロジェクトを通して多くの方に介護の課題を自分ごととして捉えていただくために、「READYFOR」によるクラウドファンディング(以下、CF)を実施しました。本CFは目標額に届かない場合はすべて返金となるAll-or-Nothing形式で行われましたが、目標額の120%のご支援を頂くことができました。開催地である富山だけではなく全国からのご支援を頂き、より広く日本の介護が持つ課題やKAiGO PRiDEの取り組みを知っていただけるきっかけになりました。
■後援団体
今回のイベントの実施体制は下記の通りです。多くの関係団体の方にプロジェクトにご賛同頂きました。
主催:一般社団法人KAiGO PRiDE
共催:一般社団法人富山県介護福祉士会
後援:富山県・富山県介護支援専門員協会・富山県介護福祉士養成校協会
富山県介護老人保健施設協議会 富山県社会福祉協議会・富山県社会福祉士会
富山県ホームヘルパー協議会・富山県認知症グループホーム連絡協議会
富山県老人福祉施設協議会・富山市(五十音順)
■KAiGO PRiDEのこれから
今回制作した作品は、今後富山県内で展示される予定のほか、全国での展示も行っていきます。父の日に向けても「親子で介護職」のPRを行っていく予定です。
また、現在、東京都・世田谷区立保健医療福祉総合プラザ 1F カフェ 「うめとぴあ」にて、「KAiGO PRiDE@SETAGAYAポートレート写真展」が開催されています。こちらは世田谷区内で介護に従事する現役の介護職17組を撮影したもので、6月3日まで展示されます。
▼「KAiGO PRiDE@SETAGAYAポートレート写真展」の詳細はコチラ
https://www.setagaya-sougouplaza.jp/news/new/post-6203/
5月29日には「KAiGO PRiDE@OKAYAMA」として、岡山県で初となるの写真展展&トークショーも予定されています。
全国でますます広がるKAiGO PRiDEの活動に、今後もご注目ください。
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