【特許概要】
出願番号 : 特願2023-091206
特許出願日 : 2023年6月1日
今回特許出願した技術の概要
今回特許出願をした技術は、企業間の膨大な取引ネットワークの骨格となる主要な事業群のサプライチェーンの構造を可視化するために開発したものです。本技術は、サプライチェーン内部の取引の流れを産業分類で集約し、産業分類から産業分類への流れとして捉えることにより、個別企業をノードとするネットワークでは不可能であった多段に渡る商流の俯瞰を可能とします。このようにして捉えた産業分類の流れを前提に置き、具体的な企業ネットワークを把握することにより、企業のサプライチェーンを個社単位で把握し、リスク対策や事業戦略の立案に役立てることが期待されます。なお、本技術によって導き出されたサプライチェーンの状態は、工程間の流量を示すグラフであるサンキーダイアグラムによって表現されます。
本技術は、すでに特許登録済みであるサプライチェーンの中で戦略的に重要な点であるチョークポイントへの依存度を相対的に計測する技術(許第7034447号, 参考:FRONTEO、AIを用いた経済安全保障ソリューション 「サプライチェーン解析サービス」の技術で特許査定を取得, https://www.fronteo.com/20220208)、広範囲に広がる企業の取引ネットワーク中から、特定の事業に関連するサプライチェーンを推定する技術(特許第7274160号, 参考:経済安全保障におけるサプライチェーン解析AIソリューションの新たな取引経路推定技術で特許査定を取得, https://www.fronteo.com/20230524)等を応用し、開発に至ったものです。
FRONTEOは今後も解析技術を向上させる研究開発を継続し、経済安全保障を重視した事業戦略や経営戦略の策定と推進を行う企業の支援を行ってまいります。
■FRONTEOの経済安全保障事業について
FRONTEOは、自社開発したAIエンジン「KIBIT(読み:キビット)」を搭載した、経済安全保障対策を目的にサプライチェーンや企業の実質株主による支配状態などのネットワーク解析を行うシステム「KIBIT Seizu Analysis(読み:キビットセイズアナリシス)」を活用したサービスを提供しています。
KIBIT Seizu Analysisのサプライチェーン解析AIソリューションは、オープンソースから得られる情報を基にサプライチェーンを解析し、世界の国や地域が発行する制裁リストに掲載されている懸念組織とのつながりの有無や、チョークポイント(戦略的に重要な地点)などを可視化するソリューションです。特に製造業などサプライチェーンがグローバルに広がる業界において、経済安全保障を重視した調達戦略や経営戦略策定・推進に活用されています。
■KIBIT Seizu Analysisについて URL:https://osint.fronteo.com/
KIBIT Seizu Analysisは、オープンソースから得られる情報をもとに、膨大なサプライチェーンを解析し、チョークポイントや懸念組織とのつながりの可能性や依存度を把握する「サプライチェーン解析ソリューション」、複雑なネットワーク上での株主間の影響力を持ち株比率から解析し、支配力の伝搬を把握するための「株主支配ネットワーク解析ソリューション」、機微技術に関わる研究開発において、研究者の所属組織等に注目した人脈の分析と、それに基づくリスクの把握ができる「最先端技術・研究者ネットワーク解析ソリューション」の3つのソリューションを提供しています。
■FRONTEOについて URL:https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発AIエンジン「KIBIT(読み:キビット)」を用いた多様なAIソリューションとサービスを提供するデータ解析企業です。「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」ことを理念とし、膨大な量のテキストデータや複雑なネットワークの中から意味のある重要な情報を抽出して、エキスパートの高度な判断を支援する自然言語処理ならびにネットワーク解析技術を強みとしています。リーガルテックAI、ビジネスインテリジェンス、ライフサイエンスAI、経済安全保障の各領域で事業を展開し、さまざまな企業の課題や社会課題の解決に貢献しています。2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国、台湾で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。資本金3,042,317千円(2023年3月31日時点)。
※FRONTEO、KIBIT、Seizu AnalysisはFRONTEOの日本における登録商標です。