株式会社オーディオテクニカは、昨年創業60周年を機に“アナログ”の魅力を訴求するさまざまなコンテンツを展開してきました。その一環として、子どものための屋内広場「PLAY! PARK」(東京・立川)とコラボレーション。子どもたちが「音」から自らの感覚を発見する創作遊具やワークショップが体験できる『みんなで音をさがそう! Let’s! PLAY! SOUND PARK』を実施してまいりました。
2年目を迎える2023年度はその取り組みを拡大し、『Let’s! PLAY! SOUND with Audio-Technica』として「PLAY! MUSEUM」と「PLAY! PARK」をオーディオテクニカが「音」に出会える場として発展させ、盛り上げていきます。「PLAY! MUSEUM」で実施される企画展示と連動した音体験の提供や、昨年より「PLAY! PARK」で開催してきた、創作遊具とワークショップの刷新を予定しています。
※右:『エルマーと16ぴきのりゅう』原画 1951年© Dragon Trilogy Irrevocable Trust/Kerlan Collection of Children’s Literature, University of Minnesota Libraries, USA
最新情報や今後の企画内容、施設に関する情報は下記「 PLAY!」オフィシャル サイトで順次公開予定
取り組みのスタートとして、2023年7月15日(土)~10月1日(日)の期間「PLAY! MUSEUM」で行われる、“日本初”となる企画展示「エルマーのぼうけん」展とコラボレーション。映画やテレビドラマの音響効果制作の専門家であるサウンドデザイナーの染谷和孝氏を迎え、ジャングルの音や動物の鳴き声、嵐の音などを会場内に導入した「音を感じる展覧会」です。また、体験型の展示コーナーには、インタラクティブな装置で音を感じることができる仕掛けもご用意しています。美術館ではあまり体験することのない「音」の力を活用することで、子どもから大人までが想像力を掻き立てられるような、新たな冒険の世界を提供することを目指します。
昨今デジタル化やAIの活用が進む一方、学習指導要綱などで触れられている「表現力」「人間性」といった、人間の持つ感性が重要視されています。60年に亘り、音を通して感動や喜びあふれる世界とのつながりを創造してきた当社は、豊かな感性と心を育む、さまざまな音にあふれる“音の原体験の場”を今後も提供してまいります。
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『Let’s! PLAY! SOUND with Audio-Technica』/企画展示「エルマーのぼうけん」展実施概要
約130点の美しい絵本原画や貴重なダミー本、「りゅう」の人形を初公開する企画展示「エルマーのぼうけん」展とのコラボレーション。作中に描かれているシーンを音と共に創り出すことで、子どもから大人まで、エルマーの冒険の旅を目と耳で体験できる「音を感じる展覧会」です。
<実施概要>
■期間:2023年7月15日(土)~2023年10月1日(日)
■場所:PLAY! MUSEUM(東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3棟2F)
■参加費:無料(別途PLAY! MUSEUM入場料。一部有料イベントあり)
■PLAY! MUSEUM Webサイト:https://play2020.jp/museum/
●コラボコンテンツ①:「音を感じながら原画を見る」
※左:『エルマーとりゅう』原画1950年© Dragon Trilogy Irrevocable Trust/Kerlan Collection of Children’s Literature, University of Minnesota Libraries, USA.
右:『エルマーと16ぴきのりゅう』原画1951年© Dragon Trilogy Irrevocable Trust/Kerlan Collection of Children’s Literature, University of Minnesota Libraries, USA
サウンドデザイナー・染谷和孝氏を迎え、作中のシーンを音で体験する演出を行います。会場のあちこちで、動物や自然がそこにあるかのような音を感じながら原画を⾒ることで、より物語の世界に没入することができる貴重な機会となります。
■染谷和孝|株式会社ソナ制作技術部、サウンドデザイナー/リレコーディングミキサー
1963年東京生まれ。東京工学院専門学校卒業後、(株)ビクター青山スタジオ、(株)IMAGICA、(株)イメージスタジオ109、ソニーPCL株式会社を経て、2007年に(株)ダイマジックの7.1ch対応スタジオ、2014年には(株)ビー・ブルーのDolby Atmos対応スタジオの設立に参加。2020年に株式会社ソナ制作技術部に所属を移し、サウンドデザイナー/リレコーディングミキサーとして活動中。2006年よりAES(オーディオ・エンジニアリング・ソサエティー)「Audio for Games部門」のバイスチェアーを務める。また、2019年9月よりAES日本支部広報理事を担当。
●コラボコンテンツ②:「クライマックスの大さわぎを、アナログレコードの響きで」
※右:『エルマーと16ぴきのりゅう』原画 1951年© Dragon Trilogy Irrevocable Trust/Kerlan Collection of Children’s Literature, University of Minnesota Libraries, USA
3冊からなる「エルマーのぼうけん」のクライマックスは、そらいろ高原の洞穴に捕らえられたりゅうたちをエルマーが助け出すシーンです。エルマーは一計を案じ、おもちゃの鉄砲を鳴らして合図をすると、りゅうたちはラッパや笛を慣らしながら、洞穴からいっせいに飛び立ちます。このクライマックスの大さわぎのシーンを、1950年代のフリー・ジャズのわくわくする響きを使って演出します。音源にはアナログレコードを使い、より臨場感がある効果をもたらします。
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エルマーのぼうけんとは
「エルマーのぼうけん」は、どうぶつ島にとらわれたりゅうの子を助けに行く、9才の男の子エルマーの冒険物語です。1948年から51年にかけて、『エルマーのぼうけん』『エルマーとりゅう』『エルマーと16ぴきのりゅう』(文:ルース・S・ガネット、挿絵:義理の母ルース・C・ガネット 日本語版はいずれも福音館書店刊)の3冊の物語がアメリカで出版され、日本では累計700万部を超すベストセラーとして広く愛されています。 少年エルマーは、りゅうの子やその家族を助けるために、お父さんとお母さんと暮らす家を飛び出し冒険の旅に出ます。恐ろしい動物たち、不思議な病気、そして大人の人間たちという困難に出遭うたびに、エルマーは対立することなく受け止めて、自分の手元の道具や知恵を使い、機転をきかせて乗り越えていきます。自分と異なる他者を受け入れ、争わず知恵を使ってトラブルを解決する姿勢は、作者ガネットが物語で一貫して伝える、子どものみならず、大人にも向けられたメッセージです。
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『Let’s! PLAY! SOUND with Audio-Technica』今後の予定
『Let’s! PLAY! SOUND with Audio-Technica』では、「PLAY! MUSEUM」で今後実施される企画展示とコラボレーションし、「音」とともに楽しめるコンテンツの提供を予定しています。また、「PLAY! PARK」では今秋より、0歳から参加できる、音を通して豊かな心と感性を育むためのさまざまな創作遊具やワークショップを提供予定です。
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PLAY!プロデューサー 草刈大介氏コメント
エルマー展は初公開の原画が最大の魅了と考えていました。そのうえで、夏休みを含んだタイミングでもあり、誰でも楽しめる体験型の展示も並行して企画していました。「エルマーになったつもりで体験する」というコンセプトとコンテンツが見えてきて、建築家や映像作家が視覚的な演出を進めていたのですが、そこにさらに聴覚の要素を加えることで、より密度が上がってくると考えました。本を読むときに、イメージの中で聞こえてくる音を環境に組み込むと、これまでにない展覧会になる予感がしました。空間内での音響演出に経験のあるサウンドデザイナーの染谷和孝さんをお迎えし、原画の鑑賞、体験型展示を引き立てる塩梅を検証しながら準備をしています。
プロフィール|朝日新聞社勤務を経て、2015年に展覧会を企画し、書籍を出版する株式会社「ブルーシープ」を設立して代表に。PLAY! MUSEUMのプロデューサーとして展覧会、書籍のプロデュース、美術館や施設の企画・運営などをてがける。
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プロジェクト担当者 株式会社オーディオテクニカ 掛水聖貴コメント
音を通して世界と繋がること。より近く、より大切に感じられることで、心が豊かになる。そんな想いでオーディオテクニカはオーディオ機器メーカーとして製品を世に送り出し、みなさまにお届けしています。今回はこういった形で「PLAY! MUSEUM」さんと一緒にお取り組みをさせていただき、従来視覚的な要素がメインになることの多い展示に、「音」の要素を加えることで物語をより直感的に体験いただけるのではないかと思っています。来場者の方々に豊かな音表現との出会いを楽しんでもらえたら嬉しいです。
■プロフィール| 2015年に株式会社オーディオテクニカに入社。
入社後は製品企画担当としてコンシューマー向けのワイヤレスヘッドホンやフォノカートリッジなどの製品を企画。2020年からは製品の宣伝・プロモーションのプランニングをリードする傍ら、ブランディング領域にも携わる。