ガスケットの締結完了をセンサーで管理

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 株式会社バルカー(本社 東京都品川区、代表取締役会長 CEO 瀧澤利一、以下バルカー)は、シール材の一種であるガスケットを締結する際にガスケットに埋め込んだセンサーで締付け圧を管理できるシステムを開発しました。こちらは国立研究開発法人産業技術総合研究所(本部 茨城県つくば市、理事長 石村和彦、以下産総研)と2019年5月に共同で立ち上げた「バルカー産総研 先端機能材料開発連携研究ラボ」の研究成果のひとつとなります。

締結監視システムモニター締結監視システムモニター

センサーで締付け圧を管理できるプロトタイプシステム(1)センサーで締付け圧を管理できるプロトタイプシステム(1)

センサーで締付け圧を管理できるプロトタイプシステム(2)センサーで締付け圧を管理できるプロトタイプシステム(2)

 危険物、高圧ガスを取り扱う石油精製・石油化学プラントにおいて安全操業は使命であり、事故を防ぐためには定期的に装置を停止し、各種点検、保全工事を実施することが不可欠です。
従来はそれらの作業は作業員が器具を使って締結していましたが、正しく締付けられたどうかは、熟練工の勘に頼っていたところが大きく、昨今の製造現場における人員不足やプラントの老朽化などから工事の難易度があがり、事故リスクを抱えている締結部位が数多く存在していると言われています。
またプラントは、いったん漏えいが起こると停止する必要があり、このような稼働率(生産性)低下による経済的損失は、数十億円とも言われています。

 バルカーはこれまで勘に頼っていたガスケットの締付けにおける力加減の見える化に成功しました。具体的にはガスケットのかたわらにセンサーを設置し、プログラムと連動させることにより、締結状態にあるガスケットにかかる面圧を直接モニタリングできるシステムです。このようなコンセプトは世界初となります。
既に国内大手プラント会社に対して、本システムのコンセプトを伝えており、各社から好評を頂いています。今後は試作品を用いて、フィールドテストを重ねながらブラッシュアップを行い、経済的損失を大幅に低減できるサービスの一つとして商品化を予定しています。将来的にはプラント操業中の締結状態を監視できるシステムの実用化を目指しさらに研究を進め、既に今年リリースしている設備管理プラットフォーム「MONiPLAT」やプラントの定修工事・検査を支援するクラウドプラットフォーム「VALQUA SPM」との連携を検討してまいります。

 バルカーは製造現場における安心・安全を、AIテクノロジーを駆使してスマート化するDXサービスの拡充に注力しており、製品(Hard)にサービス(Seal Engineering Service)を加えて顧客価値を創造する企業、すなわち『H&S企業』へ脱皮し、『安全を漏らすな。』(注)をスローガンに掲げ、社会をさらに良い方向に変えていくことを目指しています。

 今後も顧客課題を解決するさまざまなサービスを展開することにより、プラントの安全操業、効率化に貢献してまいります。

以上
【注釈】
安全を漏らすな。サービスラインナップ
「MONiPLAT」  あらゆる設備の定期点検や状態監視をスマホでラクラク、一元的に管理できる設備点検
プラットフォーム
「VALQUA SPM」プラントの工事準備から工事終了後のノウハウ共有まで、一貫して管理定修工事・検査を
支援するプラットフォーム

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