「第10回 NTTグループ サステナビリティカンファレンス表彰式」開催

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 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田明、以下NTT)は、NTTグループ各社が取り組む持続可能な社会に貢献する施策を披露・共有する場として、2013年より「NTTグループ サステナビリティカンファレンス」を実施しています。今回は、世界各国に広がるグループ各社より、昨年を超える合計113件のエントリーがあり、優良施策の共有、事例の水平展開を通じて、サステナビリティに対する意識、関心がますます高まりを見せています。
 この度、2023年6月12日(月)にパレスホテル東京(4F「山吹」)にて、 「第10回 NTTグループ サステナビリティカンファレンス表彰式」を開催いたしました。 当日は、エントリー施策(計113件)の中から厳正な審査を通過した計12施策の取り組みを発表し、最優秀賞6件と優秀賞6件に対する表彰とプレゼンMVPを決定いたしました。また、10周年を記念して、NTT 代表取締役社長 島田明より挨拶と、本表彰式の総評を行いました。

  • 島田社長『サステナビリティを我々のビジネスの軸にしていきたい』

 当日は、最優秀賞施策として、地産地消によるカーボンニュートラル化、ドローンによる医療用品​サプライチェーンの構築、 漁業のDX化、予測的な医薬調達システム、森林・林業のDX化、AIによるリサイクルパーク​利便性(UX)の向上を実現した6施策が表彰されました。さらに、各施策の担当者よりそれぞれの施策のプレゼンテーションを実施。最も優れた発表をNTTグループ各社幹部の審査により決定し、MVPとしても表彰しました。

MVPには、「Take off with sustainability」、「森林・林業DXによるカーボンニュートラル社会の実現~資源循環型社会の実現~」、「Smart Recycling at Scale (Container Parks)」が選ばれました。

 NTT 代表取締役社長 島田は、本表彰式の総評として、「今回で10回目の開催となるが、年々CSVの案が増えてきた。本取り組みを通じて、世の中に対して価値のあるものを提供し、サステナビリティを我々のビジネスにしていきたい。」とコメントしました。

 また、「10年前の受賞施策は、世の中に浸透している。今日の発表も、10年後に、“ここまで大きな取り組みになったね”と振り返りたい」と、受賞施策への思いも語りました。

  • 最優秀賞 施策の概要と評価ポイント

 第10回「NTTグループ サステナビリティカンファレンス表彰式」では、最優秀賞施策に以下6つの施策が選ばれました。当日は、各施策の担当者より施策の説明を行い、NTTグループ各社の幹部より評価ポイントを発表いたしました。

施策1. 地産地消によるカーボンニュートラル化を実現

施策名:「エネルギー自給自足の新たな形~オンサイトPPA6を活用した“ 官民一体 × 地産地消 “のGreen BPOセンタ~」

■会社名(施策エリア):株式会社NTTデータ(沖縄)

■概要動画 : https://youtu.be/e2PTgvVNHFE

■施策概要 : 

沖縄IT津梁パークにおいて、地元エネルギー企業と協業し施設のカーボンニュートラル化を推進。沖縄の自然である太陽光・風力による発電と、県産資源由来の非化石証書を活用してCO2排出量を実質ゼロとする沖縄電力の電気料金メニューにより、地産地消で施設の電力をカーボンニュートラル化。地産地消によるカーボンニュートラル化を実現。

今後も、建築・電気・環境等の国家資格を保有する総勢160 名超のユニークなファシリティ専門部隊により、建物の計画・設計・構築・運用まで一気通貫で携わる大胆なエネルギー調達等を進め、環境負荷低減をめざす。

■評価ポイント : 

島しょ型として他からの電力融通が難しい地理的制約を乗り越え、官民連携で地産地消のカーボンニュートラルなBPOセンタを構築し、沖縄らしい島しょ型エネルギーの形を実現している点、NTTデータのファシリティ専門集団としてのファシリティマネジメント事業部の力を発揮している点が評価された。

施策2. ドローンを活用した医療用品​サプライチェーンの構築

施策名:「Take off with sustainability」

■会社名(施策エリア):NTT DATA Business Solutions(アフリカ東部:マラウイ)

■概要動画 : https://youtu.be/0kjsEOaBLPc

■施策概要:

高性能なドローン「Wingcopter」により、マラウイ(アフリカ東部)で医療用品のサプライチェーンを構築し、100種類以上の医 療用品を現地に調達。これまで、道路インフラの未整備等により医療品センターから診療所等への医療品輸送に丸1日かかっていたところ、本施策ではドローンを活用することで、わずか20分で現地調達する仕組みを実現。さらに、現地の若者を「Wingcopter」のドローンパイロッ トに育成することで雇用機会も創出しており、「命を救う」「命を向上させる」という2つの側面で社会課題の解決に貢献。今後、通常の交通手段が難しい場所の食料配達も含めたサービスの展開を構想。​

■評価ポイント : 

SAP S/4クラウドが提供する新しいデジタルロジスティックプラットフォームを介すことで

「Wingcopters」のデジタル機能が拡張。ドローンにより100種類以上医療用品をわずか20分で現地調達を実現している点​、さらに、ドローンパイロット育成を通じ現地の若者の雇用創出にも貢献している点、さらにNTTグループの事業との親和性が高い点が評価された。

施策3. 漁業DXと鮮度可視化によるサステナブルな漁業支援の実現

施策名:「漁業DXと鮮度可視化によるサステナブルな漁業支援の実現~地域密着型漁業DXによるISUMIモデルの展開~」

■会社名(施策エリア):株式会社NTT東日本‐南関東(千葉)

■概要動画 : https://youtu.be/9IAa10KXA5Q

■施策概要 : 

千葉県いすみ市において、官民連携の地域課題解決の「ISUMIモデル」を構築。その中のひとつの取組みとして、地域密着型の課題解決を図るため現場でヒアリングを行い、課題として挙がった魚価向上および漁業者所得向上に対し、IoTによる鮮度状況の可視化強化および漁業業務のDX(入札時間短縮、計量稼働削減)等を実施。その結果、大原ブランドの価値向上と漁業担い手の確保両面が実現し、持続可能な漁業による地域活性化に貢献。​

今後は、「ISUMIモデル」が社会実装・全国展開されることで全国の地域課題社会課題解決へより一層貢献できることをめざす。

■評価ポイント : 

マーケットイン型・現場密着型で課題を抽出したうえで、アナログ業務ひとつずつDX化ICTソリューションを提案・導入することにより、魚の価値向上・漁業収入のUPを実現する「ISUMIモデル」を構築している点​、北海道大学で開発された食用動物の鮮度と食べ頃の可視化装置『MIRASAL(見らさる)』を活用し鮮度の見える化を実施することで、廃棄ロスを削減し収益性の高い加工・販売が可能し魚の収益率を10倍にすることを実現可能としている点が評価された。

施策4. 最適在庫予測モデルによる​過不足のない医薬調達システムの実現

施策名:「Predictive Medication Procurement」

■会社名(施策エリア):NTT Nihilent, NTT Innov Lab Isr Predictive(イスラエル)
■概要動画 : https://youtu.be/xb2YZagBXkk

■施策概要 : 

使用期限に達した医薬品の廃棄は重大な環境問題を起こすリスクがあり、適切に医薬品を管理・使用していくことが重要。そのために、イスラエルのシュナイダー小児医療センターと共同で、予測的な医薬品調達のためのツールを開発し、データ分析により「一定期間の医薬品使用率」等を算定すること等により、最適在庫予測実施。医薬品最適在庫予測を可能とし、使用期限に達した医薬品の廃棄による環境汚染および旧在庫損失(年間最大38,354米ドル相当の節約が可能)の削減できるシステムを実現。さらに、近隣病院と連携し、医薬品在庫の適正化(期限切れ間近の医薬品の共有)を構想​。今後、病院全体、近隣の病院、イスラエル内外の医療システム全体への活用の実現をめざす。

■評価ポイント : 

パートナーであるシュナイダー小児病院において、薬局サービスやIT部門等との協力体制の中、NTTが独自で開発した「購入数量」と「廃棄数量」 から 「一定期間における医薬品の利用状況」 を見つけるアルゴリズムを提供し、医薬品形最適在庫予測を可能とした点​、結果、使用期限に達した医薬品の廃棄による環境汚染および旧在庫損失を削減している点​が評価された。

施策5. 森林・林業のDX化で国産材の安定供給と利用促進に貢献、カーボンニュートラルを実現

施策名:「森林・林業DXによるカーボンニュートラル社会の実現~資源循環型社会の実現~」

■会社名(施策エリア):西日本電信電話株式会社(宮崎)

■概要動画 : https://youtu.be/1gj3n0lF9p0

■施策概要:

日本では、昨今の担い手不足等の問題により、「伐る、使う、植える、育てる」という森林の健全なライフサイクルが循環しない課題に直面。ドローンや人工衛星を使って、森林の様々な情報(木の本数や種類、資産価値、CO2 吸収量)データ化し管理可した上で、森林情報をスマホやタブレットで見ることができる「森林クラウド」アプリを提供することで、森林が地域にとっての資産に。木材の山林所有者等と素材生産者等がクラウド上で繋がることで、原木市場を介さずに、立木取引が成立し、 国産材の安定供給と利用促進に貢献するとともに、カーボンクレジットの発行によりカーボンニュートラル実現へも貢献。​

■評価ポイント : 

森林供給側・供給側・地方銀行や企業等を、森林クラウドによりつなげることで、各プレイヤーの課題を解消し、かつカーボンニュートラルに貢献している点、ジャパンインフラウェイマークが提供する高精細なドローンよる計測や、NTTインフラネットの技術を駆使したAI解析(木の本数や種類・高さから 資産価値・CO2吸収量を算出)等NTTグループの技術やノウハウを駆使している点​が評価された。

施策6. AIによるリサイクルパーク​利便性(UX)の向上​

施策名:「Smart Recycling at Scale (Container Parks)」

■会社名(施策エリア):NTT Ltd(ベルギー)

■概要動画 : https://youtu.be/d5-wmpi8oeE

■施策概要 : 

AI技術がリアルタイムでごみの量を読み取り、過去データと合わせ分析することで、リサイクル容器の取り出しと回収の最適なタイミングを予測することが可能に。結果として、コンテナが満杯で容器を捨てられないといったことがなくなり、人々がストレスなくリサイクルパークを利用することが可能になり、路上や自然の中にゴミを捨て行為も防止。さらに、回収トラックの燃料費と CO2 排出量を最小限に抑えることにも実現。

今後、他のエリアや産業にも適用し、資源配分の改善、運用効率の向上、環境負荷の削減等に貢献することをめざす。

■評価ポイント : 

シスコの提供するカメラに、NTTによるコンテナ検出・監視AI技術を組み込むことで、リアルタイムでごみの量を読み取り過去データと合わせ分析し、コンテナを交換する最適なタイミングを予測するしくみを作っている点、本施策により街の人々の利便性向上・不法投棄防止のみならず、回収トラックの燃料費と CO2 排出量を最小限に抑えることにも成功している点​が評価された。

  • 優秀賞 施策の概要

 第10回「NTTグループ サステナビリティカンファレンス表彰式」では、最優秀賞のほかに、優秀賞施策として以下6つの施策が選ばれました。

<施策1>『仙台エコシステム』の構築をめざす街づくり

■会社名:NTTアーバンソリューションズ株式会社(仙台)

■施策概要:

グループ土地を活用したアーバンネット仙台中央ビルの建替えを通じた街づくりを実施

<施策2>Digi Kids

■会社名:NTT Poland Sp. z o.o.(ポーランド)

■施策概要:

戦争の影響を受けたウクライナの子供たちがデジタルスキルを身につけるための「DigiKidsプログラム」の組織化を支援

<施策3>「embot」による次世代人材育成

■会社名:株式会社e-Craft

■施策概要:

お菓子の空き箱や紙コップ等、身近にあるものを使って子どもたちが「こんなものを作りたい」と思ったアイディアを形にしていくことで、楽しみながらものづくりやプログラミングの基礎を学ぶことが可能なプログラミングサービス「embot(エムボット)」を提供

<施策4>Sustainability of German data centers

■会社名:NTT DATA Business Solutions German(ドイツ)

■施策概要:

100%グリーン電力使用、サーバーの廃熱を建物の暖房に使用、サーバーの廃熱を建物の暖房に使用など、非常に効率的なデータセンタを運営

<施策5>離島発×全国初「持続可能な」スマート棚田農法

■会社名:株式会社ドコモビジネスソリューションズ(佐渡)

■施策概要:

ICTを活用し、減農薬栽培、無農薬・無化学肥料栽培の推進に向けたコスト低減、労力軽減、収益向上をめざす実証実験を実施

<施策6>NTT Academy and IT For Girls for a sustainable future

■会社名:NTT Ltd(ブラジル)

■施策概要:

質の高い教育とジェンダーの平等に向けて、アカデミーとIT for Girlsプログラムの協働で経済的に余裕のない人々に技術トレーニングを提供

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