特権IDを適切に管理・運用することは、コンプライアンスの維持・強化と自社の情報システムが抱えるリスクの低減に不可欠です。本製品は、特権IDに関する管理・運用フローを整備し、各種の監査業務に対応可能なオールインワンソリューションとして、のべ570ライセンス、440以上の企業に導入されています。新バージョンでは、さまざまなサイバー攻撃や内部不正による情報漏えいを防ぎ、サーバへのアクセス管理をさらに強化することを目的として、機能などを刷新しました。
■新バージョン(6.0.0)の特長
1.稼働OSをRed Hat Enterprise Linux 8 に更改
本製品が稼働するOS(オペレーティングシステム)を、Red Hat Enterprise Linux 8[iii]に更改しました。従来の稼働OSであるRed Hat Enterprise Linux 7(7.5以降)よりも、長期間にわたって本製品を利用可能になりました。
2.動作環境にMicrosoft Azureを追加
本製品の動作環境に、ご要望の多かったMicrosoft Azureを追加しました。Azure Load Balancer[iv]とクラスタリングソフトを利用することで、Microsoft Azure上で本製品を冗長化することができます。
3.日次レポートのファイル形式を選択可能に
日次レポートをダウンロードする際のファイル形式として、従来のCSVファイルに加え、PDFファイルを新たに追加しました。これにより、レポートの利用目的に合わせてファイル形式を選ぶことができるようになりました。
図:PDFファイルのレポートの例
4.ユーザ画面の刷新
ユーザの操作性向上を目的として、ユーザ画面を刷新しました。これにより、アクセス申請の検索結果やアクセスログの詳細などの表示がより簡単に行えるようになります。
新バージョンのライセンス費用は、350万円(税込み385万円)からです。本製品の詳細については、次のWebサイトをご参照ください。
NRIセキュアは今後も、企業・組織の情報セキュリティ対策を支援するさまざまな製品・サービスを提供し、安全・安心な情報システム環境と社会の実現に貢献していきます。
-
記載されている製品・サービス名称は各企業・団体の商標または登録商標です。
[i] 特権ID:rootやAdministratorなどに代表される、情報システムを利用する上であらゆる操作が可能な最高権限を持つIDを指します。昨今では、クラウド管理を行うアカウントや、SaaSの管理者アカウントなども特権IDとして扱います。
[ii] 本製品は、内部不正やサイバー攻撃の被害拡大を防ぐために、特権IDの管理・運用フローを整備し、アクセス制御、ログの取得・保管等、適切な特権ID管理や監査効率の向上を実現するものです。延べ500以上の企業や組織で利用されており、特権ID管理市場でシェアNo.1を獲得しています(株式会社アイ・ティ・アールが発行する「ITR Market View:アイデンティティ・アクセス管理/個人認証型セキュリティ市場2023」特権ID管理市場:ベンダー別売上金額シェア(2021年度)に基づく。本製品と、Access Check Essential、SaaS型特権IDソリューション「Cloud Auditor by Access Check」が対象)。
[iii] Red Hat Enterprise Linux 8:米国のRed Hat社がリリースしたオペレーティングシステムです。2029年5月末日まで標準でサポートされます。
[iv] Azure Load Balancer:クラウド上で稼働し、TCPまたはUDP(レイヤー4)で動作する負荷分散機能が実装されたMicrosoft Azureのサービスです。