パシフィコ横浜で開催される“OPIE ’2023”で「Dual-Resolution」を発表いたします。

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今回のOPIE ’2023に係る、当社展示の概要は以下の通りです。
https://www.opie.jp/2023/list/info.php?id=3195&ex=
■出展背景
弊社は、独自の数学的基礎研究により、革新的なデコンボリューション技術を開発する研究開発企業です。
これまでに半導体・バイオ・検査装置・航空宇宙(ドローン)・インフラ・セキュリティといった産業領域や、研究機関・大学との共同研究などのアカデミック領域に展開し、製品の外観検査や医療機器の開発、顕微鏡の性能アップデートに貢献してきました。
特に、従来のデコンボリューション法では解決できなかった高速処理・低計算量・分解能向上によってお客様の課題を解決しています。

本年度の OPIE ‘2023 では、主力製品であるブラインド・デコンボリューション・ソフトウェア「RINGシリーズ」に搭載された「Dual – Resolution」の最新アップデートと各種応用機器の展示を行います。

■当日のみどころ①<新発表>
1.RING 全シリーズ ~ Dual – Resolution ~
 従来の優れたデコンボリューション結果に、超解像処理を施せるようになりました。弊社のデコンボリューション後に超解像を行った画像は解像感が大幅に向上し、効果を視覚的に実感できるようになっています。
超解像も線形補間、バイキュービック補間の2種類のモードを異なったパラメータで実行できるようになっており、お客様の機器や状況に合わせてデスクトップで気軽に操作できる点が特長です。
そのほか、画像内の異なったぼやけ方ごとにフィルタを可変させる「局所デコンボリューション法」の操作性の改善など、従来製品に比べ大幅なアップデートを果たしました。

2.RING 全シリーズ ~アーチファクト・ノイズ抑制~
 デコンボリューションは、画像を鮮鋭化するメリットがある一方で、偽解像(アーチファクト)やノイズを増幅してしまうデメリットがありました。
 この課題に対し、複数のデコンボリューション像を積算・平均化するアルゴリズムを新開発。鮮鋭化してもアーチファクトが見えなくなるレベルまで下げ、ノイズ増加の抑制にも成功しました。これにより、いままでにないクリアな像を出力することが可能です。

3.RING Lab ~研究データ保管サービス~
 RINGをさらに便利に使いこなせるよう、解析前後の保管用のストレージに連携するサービスをご提案いたします。
現状、研究開発やAI用教師データ等のセキュアな画像・動画データについてクラウド等のサービスを使って保管されている企業も多い状況かと思われます。特にRINGで解析するデータはセキュアなものが多く、お客様からこれらを安全かつ低コストに保管するサービスのニーズが常に寄せられていました。
そこで、RINGでの解析画像・動画を社内の閉じられたネットワーク・関係者のみで保管でき、ストレージコストを最小化するサービス「RING Lab」をコンセプト展示します。

■<当日のみどころ②>利用機器・製品動作イメージ
上記新機能・サービスの発表に合わせて、新機能・サービスが動作する推奨カメラ機器の利用・動作イメージも展示します。

1.超小型内視鏡 1mm、8mm
 髪の毛の先ほどのサイズの1mm台内視鏡は、血管内視鏡としての利用や、ごく狭い管などの検査・診断に最適。LED照明付の8mm内視鏡は主に産業用途での利用を想定しており、例えば筒の内部を照らしながらの検査などに有効です。
 内視鏡はレンズ性能に制約が伴うため、デコンボリューションが極めて大きな効果を発揮します。また、通常のデコンボリューション処理、超解像処理を選択でき、利用シーンに最適な画像をチョイスすることが可能です。ぜひデモでその変化をご覧ください。

2.顕微鏡 Opto “Plug & Play”
 1台の筐体にレンズ、センサー、照明、ソフトウェアがセットされており、専用のアタッシュケース1個でどこでも解析が可能です。例えば、これまで現場でサンプルを取得し、研究室で解析を待っていたようなケースでも、製造現場にアタッシュケースを持参すれば迅速に検査を行うことができます。
 顕微鏡で撮影した画像にデコンボリューションを行うことで解像度を向上し、観察精度をさらに向上させることが可能です。また、超解像を加えることで、従来にない解像感を得ることも可能です。

3.産業用エリアカメラ “Real time Dual – Resolution”
 外観検査等に用いられる産業用エリアカメラに Dual – Resolution を搭載することが可能です。従来手法では考えられない処理速度でデコンボリューションと超解像を処理できるため、リアルタイム検査への活用が期待できます。

■RING シリーズをお選びいただくポイント
・レンズ特性(PSF)の事前情報が不要なブラインド・デコンボリューション技術
従来のノンブラインド・デコンボリューションと比較して、レンズに左右されずデコンボリューションが可能。
 デコンボリューションは、元からセンサーに含まれていたデータを復元し、画像のエッジ、コントラスト、解像感の向上を得るための技術です。画像が本来もっていた情報を抽出するため、理論的に手を加えていないデータを得ることができます。

・4K で 100FPS、VGAなら 3,000FPS を超える超高速性能
独自の数学的アルゴリズムにより、従来のデコンボリューションの欠点であったループ処理でなく、解析的に1つの解から演算を行う点にあります。
 計算量が少ない=電力消費量が極小であり、リアルタイム処理はもちろん、モバイルバッテリーの持ち時間向上にも寄与します。環境負荷を少なくする用途にも最適です。

・デコンボリューションとの組み合わせに最適化された超解像処理
デコンボリューション処理により、超解像処理のみでは限界のあった解像感の向上を実現できます。また、デコンボリューションに超解像を追加しても数10msで処理でき、リアルタイム性を確保しながら、視覚的に優れたデータを得ることができます。

・API による外部連携、クラウド処理、独自コーデック、GUI など、多彩な拡張オプション
お客様の製品と組み合わせて検査性能を向上したり、新製品を開発したり、どのようなシチュエーションにも対応します。

■対象となるお客様
①画像の鮮鋭化・高画質化に課題をお持ちのお客様
 例:イメージセンサー、顕微鏡、外観検査、研究機関、航空宇宙、バイオ、防犯、マーケティングなど

②大容量画像データによる課題をお持ちのお客様
 例:高速性能を要求される検査装置、監視カメラ、衛星カメラ、クリエイティブ、ストレージベンダー、ISP、インフラ・警備(遠距離無線通信)など

③画像データに起因する電力消費量に課題をお持ちのお客様
 例:携帯電話メーカー、カメラメーカー、モジュールメーカー(自動運転等)、データセンターなど

■受賞歴
当技術は、2016年に発明者の西形が WIRED x Audi INNOVATION AWARD 2016: Next Innovator として選出されたことを皮切りに、2019年には「第31回・中小企業優秀新技術・新製品賞」のソフトウェア部門にて「優秀賞」を受賞。2020年・2022年には、東京都中小企業振興公社「革新サービス助成」「新製品・新技術開発助成」事業にも採択されるなど、国内外において高い評価を獲得しています。

■開催概要
名称: OPIE ‘2023
    https://www.opie.jp/2023/list/info.php?id=3195&ex=
主催: 株式会社オプトロニクス社
日時: 2023年4月19日(水)~ 4月21日(金) 10:00~17:00
場所: パシフィコ横浜 展示ホール A~B
ブース番号: O-36

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■本リリースに関する連絡先
アルシスデータ株式会社
〒150-6031
東京都渋谷区恵比寿 4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー31階
問い合わせフォーム:http://bit.ly/41lUB9y

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