「サービス利用＋移動」の促進を検証する実証実験の実施について

　飲食、小売り、娯楽などの各種サービスを利用する際、多くの場合現地までの移動が発生しますが、EC・ネット通販の利用増加やリモートワークの定着など、コロナ禍における行動変容により、公共交通機関を利用しての移動が減少しました。特に、定期券の売り上げ減少は顕著に出ており、今まで定期券内で移動とサービスを利用していた層が、外出を控えている状況が想定されます。
　当社は乗車券のデジタル化技術を活用し、社会の様々なサービスのアプリに組み込める交通チケットオープン化プラットフォームを開発しました。本プラットフォームにより、サービスと乗車券をセットで提供することで、現状、移動頻度が少ない方にも「サービス利用＋移動」を促すことが可能となるかを検証します。また今後、本実験で得られるサービスと移動を組み合わせたデータの分析により、より効果的なサービス＋移動を利用者に提供することで新たなサービス需要、移動需要の創出を目指します。

　乗車券のデジタル化技術は、乗車券の固有IDをキーとして、全ての情報をクラウド等のセンターサーバにて記録・参照するシステムであるABT※1と呼ばれる技術を使用します。
　本実証実験ではデジタル化した乗車券はQRコードを使用したQR乗車券になります。なお、ABTはQRコードに限らず、様々な媒体で利用可能です。

　本実証実験では、利用者は各サービス提供事業者のスマートフォンアプリにてQR乗車券を購入又は取得し、丸ノ内線を利用時、QR乗車券対応の改札機付近に設置されたQR乗車券読み取り用タブレットに、QR乗車券をかざして改札を通ります。タブレットが設置されていない駅では、駅係員が携帯端末でQR乗車券を読み取り、改札を通ります。

　当社は今後も鉄道における新しいサービスをご提供し、より便利で安心できる社会の実現に貢献していきます。

※1 Account Based Ticketing方式の略
 

実証実験の内容

実証実験の概要
様々なサービス提供事業者のスマートフォンアプリで鉄道に乗車することで、「サービス利用＋移動」の促進を検証する実証実験
実施期間 2023年4月25日～6月25日
（実施期間は変更となる場合があります）
実施対象駅 東京地下鉄株式会社（東京メトロ）丸ノ内線全駅
※QR乗車券読み取り用タブレット設置駅
新宿駅、四谷三丁目駅、淡路町駅、御茶ノ水駅、池袋駅（中央通路東改札のみ）

使用するQR乗車券
企画券名称：丸ノ内線デジタル１日乗車券
有効区間 東京メトロ丸ノ内線全線（丸ノ内線以外はご乗車いただけません）
有効期間 4月25日（火）～6月25日（日）のうち、指定した日の始発から終車まで

QR乗車券と組み合わせて利用可能なサービス
・nearMe.Airport 　丸ノ内線QR乗車券パック
　ニアミーの空港送迎と東京メトロ丸ノ内線の1日乗車券をセットで提供。
　サービス提供会社　株式会社 NearMe
　関連ニュースリリース　https://corp.nearme.jp/news/​
・ビットにゃんたーず 丸ノ内線江戸巡り　～目指せ！徳川埋蔵金～
　QR乗車券と位置情報アプリを組み合わせた新しい周遊体験を提供。
　サービス提供会社　リアルワールドゲームス株式会社
　関連ニュースリリース　https://realworldgames.co.jp/news/article20230411.html
・via-at丸ノ内線
　ひとつのアプリで丸ノ内線の1日乗車券とワークスペースが共通で使えるサービスを提供。
　サービス提供会社　株式会社via-at
　サービス提供協力会社　株式会社駅探
　関連ニュースリリース　https://www.via-at.space/press202304-marunouchi
                                    https://ekitan.co.jp/corp/news/20230411-1/

関連サイト
東芝インフラシステムズ特設サイト（実験期間中公開）
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/security-automation/traffic-ticket-pf.html
東京メトロニュースリリース
https://www.tokyometro.jp/news/2023/215016.html

QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

ニュースリリース：https://www.global.toshiba/jp/news/infrastructure/2023/04/news-20230411-01.html